プロ野球>古田任せの選手は腹を切れ

スト回避は単なるモラトリアム
 なんとも情けないスト回避(9/11,12)の結論。その妥協の内容も巧妙な年寄りが世間知らずの選手を手玉に取った感じがいなめない。だいたいプロ野球選手会の会見でズラっと並んだ顔ぶれには「頭悪そうぉ」って雰囲気が漂う。唯一、それをまとめているのが古田敦也だって部分で持っている。がしかし、頭悪そうなメンバーを集めて数の論理で突き進めば良いのに、腰砕けで「頭の悪い奴には解らない」的な条件闘争の果て、国民に解らないスト回避って結論に至ってしまった。
 古田敦也にはプロ野球なんでどうでも良いのだ、選手会長として選手会しか視野にない。だから、「ナベツネ的な」がそっくり選手会に反映されてしまった。これは古田敦也ばかりの責任では無く、選手個々が古田に「お任せ民主主義」してしまった結果だ。
 僕が言いたいのは、姑息なモラトリアム(先延ばし)回答でストを中止した姿勢だ。構成員の条件闘争では旧来の労働組合と同じで、本当の土俵は日本のプロ野球はどうあるべきかであり、それを支えるフアンが土俵の外に追いやられている。
 既にプロ野球は旧体制が経営限界に達し、新しいプロ野球制度を構築する好機だ。その引き金を経営側が自殺点的に引いたのに、何故、構成員である選手がツッコミができない!
 古田敦也の妥協点が情けないのは、その中にプロ野球は興行なのかスポーツなのかの意識が無いこと。既にスト延期で日本のプロ野球は興行として生きてゆくって宣言になってしまった。興行なのだからスター選手は高給をもらって良いのだ。でも、スポーツだとしたら、球団で総額ナンボの人件費で調整できるはずだ。
その件に関しては選手会も「芸者」の利権は放棄していない。これではプロ野球はアメリカのようになれず、煙草とアルコールの匂いの漂う外野席は大相撲と同じ興行の世界の象徴でしか無い。最近は禁煙が多いが。
そもそもプロ野球の選手が高給を求めるのは、やってる事はドサ回りの草ボクシングなのを知っていて、それにステータスが欲しいからだ。金しかステータスが無いのはやってることはドサ回りと何も変わらないからだろう。
 そんなの「スポーツ」かぁ

巨人軍に制圧されていたプロ野球興行
 すっごく拘るのはやはり「興行なのかスポーツなのか」って部分。これを「球団経営」と格好つけて呼んでいるが、基本的に興行が成り立つかどうかだろう。そのためには高給で人気選手を集め、球場に客を呼び多額の放映料をせしめるってのが基本型だ。巨人はこの興行路線で突き進んできた、そして「勝ち組」になった。
 12球団しか無い狭いパイの中で勝ち組が出れば負け組も出る。まさに近鉄球団、オリックス球団は負け組に陥った。ダイエーは親会社が流通業界の負け組なので球団興行以前の問題だ。
 札幌にフランチャズした日本ハム・ファイターズも親会社の去就によって存続が左右される状態は変わらない。日本ハムの数々の不祥事を乗り越えられたのはヒット商品「シャウエッセン」による。これが親会社日本ハム、そして日本ハム・ファイターズを支えているのだから。
 プロ野球を興行からスポーツに見せかけるために、読売新聞社を筆頭にマスコミは何か勘違いして報道してきた。日本に野球競技が入ってきてからの歴史をかえりみると、学生野球といわゆる職業野球の確執は現在も高校野球とプロ野球の確執として続いている。プロとアマの境界線にこれほど確執する競技も少ないだろう。それはアマチュアから見たらプロ野球は職業野球であり興行だって意識が抜けないからだろう。
 その職業野球の勝ち組である巨人軍の手法を模倣して高額の報酬で巨人軍や大リーグへの移籍を防ぐ経営が間違いだったのは近鉄の経営が破綻したことで解る。
逆に、近鉄的な手法をとらなかったのがダイエーであり日本ハムだった。特にパリーグは大阪集中で少ないパイの奪い合いに終始していた。これを日本各地に分散させる戦略をパリーグとしてでは無く、個々の球団が選択した。具体的にダイエーと日本ハムだ。しかし、他の球団は全国区では無く全国区の巨人軍的な手法を真似ても成功しないにも関わらず模倣した結果興行に行き詰まった。

選手個々の状況把握は小学生以下
 小学生のみなさん、ごめんなさい。プロ野球の選手と比べられて。みなさんのほうが物事を良く考えているって意味で使わせてもらっています。
選手会の記者会見で12球団の選手会長がズラーと並んで、顔ぶれを見ると、なんだかなぁって感じになる。何も考えていないだろう。古田敦也が淡々と話すのを暇そうに並んで聞いているだけ、居並ぶ記者も個々の球団の選手会長に質問をしない。シリアスな記者会見に個人の人気取りのボケかまされてはと敬遠しているのだろう。
 全ての選手の顔が「他人事」だ。自分には関係無い、ただ選手会長だからここに並んでいるってだけだ。そんな雰囲気が「日本のプロ野球は今後、どのように有るべきか」って思想を感じない。古田敦也一人が空回りしている記者会見場の雰囲気に僕は憤慨する。
 野球馬鹿一代なら良いのだが、馬鹿野球一代に見えて情けない。とても社会人とは思えない、あの、脳天気な表情は、どうにかならないだろうか。

球団合併は経営問題?
 ま、子供でも分かるのだが、近鉄って球団1個で捕らえ、企業経営と言い切る経営側の論理は小学生以下だ(小学生の皆さんごめんなさい)。それではプロ野球球団は1団体で存続できるのか。相手の居ない球団って何の価値があるのか。基本的に世界で初めて電話に加入したようなものだ、電話を掛ける相手が居ない。
 対戦相手有っての球団経営なのだから、1球団の経営問題で収束することは出来ない。こんなこと当たり前の話なのだが、合併は球団の経営問題と言い切る感覚に経営側の野球知らずを痛感する。それにツッコミを入れられない選手会も情けない。常識を無視した経営側の発言を何故糾弾しない。
対戦相手があってのプロ野球であり優勝を争うリーグ戦なのだから、1球団で孤立して何も出来ない、リーグでこそ出来る興行を1球団が崩している。それが近鉄の撤収、吸収合併であり近鉄球団経営者の経営理念無きあがき発言に繋がるのだ。まったく、1球団の経営問題では無いって事が分からない近鉄球団経営陣は経営能力すら無いと指摘せざるを得ない。
 それを突っ込める知恵が無いのが選手会だ。なんせ、古田敦也任せなのでブレインの居ない古田が突っ込める訳が無い。こうして、理論武装に弱い体育系の選手会は尻つぼみになる。古田を意図するかどうか頭悪いので意識出来ないだろうが、結果として古田を見捨てる結果になった時に、いったい、清原とか桑田とか中村ノリとかいったい何なのだ。彼らは単なる芸者か、といった冷めたプロ野球の見方も出来るのではと思う。
影で田淵幸一氏、星野仙一氏が動いているが、やはりミスター長嶋が表に出てこれる健康状態では無いのが日本のプロ野球の今後に結果としてマイナスに作用したってのが現実なのかもしれない。一言「いわゆるひとつの、ストライキですかぁ、全球団がストライキするのはねぇ。半分にしたらどうでしょぅ。巨人阪神線は阪神がストライキ、巨人はストライキしないとか。半分ならフアンも納得してくれるのでは」とかの発言が聞きたい。

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2004.09.15 Mint