政治>民主党のゴタゴタは説得力の問題
民主党って存在価値有るのか?
一言言って置かなければならないのは、僕は20歳頃は旧社会党を支持していた。当時の自民党は佐藤栄作の時代で日米安保継続には疑問を持っていた。沖縄が日本に返還(そもそも日本領土だったのだが)される頃から旧社会党に疑問を持った。「基地労働者が基地返還を叫ぶ苦悩を見よ」って叫ぶ高校の教師が居たのだが、高校生ともなると「キナ臭い」物への感覚は生長してくる。「多数決の数の論理が民主主義なのかぁ」てのが当時の僕の疑問だった。
懐かしい話しだが1970年代は「不定の時代」だと思う。大阪で科学万博が開催され「人類の進歩と調和」とスローガンが有るが、実はその時代は「自民党政治最高潮」ってことだと思う。常に何か新しいイベントが市民に投げかけられていた。木下啓介の映画「家族」を当時評価した人は居るだろうか。僕はたまたま当時予備校の生徒だっただが、学生証を使ってマカロニウエスタン映画ばっかり見ていた(ま、それは置いといて)。
何か本物が欲しかった閉塞感を味わっていた。結局以後の日本には本物が無くなったのだと思う。エセ本物ばかりなのだ、古くは豊田商事、最近はオウム真理教、それもエセ本物なのだ。
社会党は何かをする政党って感じを受けた、石橋書記長時代で絶頂だったのだが、資本本位主義制度の日本で労働組合運動に支持母体を求めたあたりから斜陽が始まったのだ。
民主党は2015年までの時限政党なんだ
鳩山由起夫はすばらしい人だと思う。自民党の頃に何回も面談しながら政治家の臭いを感じない人だと感じた。だが、ここにおいて政治家になってしまったんだなぁ。組織運営てのは不得意だと思う。自己を殺して組織の長になる性格と孤高を保つ性格とを比較すると、自由党の小沢一郎は自分に正直だと思う。正直故に集団が縮小しても筋は通すって姿勢が小沢一郎の哲学なのだ。
で、鳩山由起夫からは「哲学」を感じない。50歳を過ぎてまだ「おぼっちゃまくん」としか感じない。何故かと言えば、自分を前面に出していないと言うか出せない性格なんだろう。これでは「良く選挙で選ばれたね」と皮肉の一言も言いたい。「闘う」、ある意味で菅直人の「咬み役」に負けるのは何故かを考えてもらいたい。
日本は未曾有の国際問題の解決を迫られている。民主党の内部ゴタゴタではなくて、国際問題に鳩山由起夫の選択肢があるだろう。別項にするが、今回の内閣中改革で「鳩山外務大臣」は有っても良かったのでは無いだろうか。
「武士に二言は無い」と言うが、民主党を作ったときに鳩山由起夫氏は「2015年までの時限政党なのだ」と語ってる。その時彼は70歳直前だろうか。現社会から引退する年齢かもしれない。そこに目標設定するなら、そこまでのシナリオが必要だ。政権交代が目標なら、あと13年待てと言うのか。
民主党はゼイ肉を切るべき
民主党と自由党を常に比較して僕は見ている。政党名にポリシーが隠れていると思う。「民主党」は党の外部に規範を求める市民運動になっている。政治の世界に外部(民衆)からの規範によって運営されるってことはマイナスだと思う。もっと自信過剰になって「預託されたんだ」って姿勢を出すべきだと思う。与党的な「利益代表」になってしまう民主党の根源がここに有ると思う。「自分は民衆の代表なのだ」って基本原理と、代表民主主義の「委せたぜ!」って事に対して小心者なのが今の民主党であり、政党名の解釈にまでなってしまっているのだ。自分は民意を集めた代表なんだって気概を感じないのだ。仕組みで選ばれた学級員としか感じないのだ。
方や「自由党」はまさに人格で選ばれる代議士「自由軍団」って感じだ。選んだ人々は「強く預託」していると思う。それを裏切らないため「組織運営の事情」は語らない。そもそも横の連絡の煩わしさ(組織内ゴタゴタ)を党として排除し、縦の連絡(与党、および政府に失策の修復を求める)に勢力を注ぐ。この姿勢が本来の野党の職責なのだ。ただ、野党が与党となる事を想定しているかどうかは疑問が残るが。
方や民主党は「党存続」だけが目的なのかと言いたい。多数決の「仕組み」に対応するために「数を頼む」政党制度の悪弊が今の民主党にも有るのではないか。そもそも代議士個々は選挙民に選ばれた個々の事情が背景に有って、それが政党とどのようにリンケージするのかは当選後の問題なのだ。
強気の政界再編成をやれよ>鳩山由起夫
鳩山由起夫氏からは「時間は無い」との緊張感を感じない。どちらかと言えばこのままで良い。つまり野党のままで良いと思っているふしがある。それは明確な政策の違い、具体的な方法論の違いを明示することが無く、理念だけが先行しているから感じられるのだ。
国の責務は「外交」と「防衛」である。景気対策なんかは将来は地域の問題なのだ。地域間競争を誘発してこその日本の繁栄なのだ。だから、この二点に絞って明確な違いを明らかにすべきだろう。他の問題で、しかも過去のものである戦争責任とか歴史観とかに拘って未来を見ていない、未来を見据えた国政は前述の「外交」と「防衛」だけなのだ。地方分権だとか福祉行政だとかは、その後に付いていくる個別案件なのだ。最初の未来を見据えた提言が無くてチマチマ「法案提出が国会議員の仕事」なんて青臭いことを言っているのを許すのが民主党の問題点なのが。ただ集まったサークルでクラブにすらなってない(日本語的語彙の範囲で)、ましてパーティ(政党)にはほど遠い行動をしているのだ。それを自覚できないくらいサークル(同好会)になっている。
再び党首選挙に勝利したのだから今までと違った新たな方針を明示し、的確に戦略に生かしているべきだ。ところが、