イージス艦派遣に潜む自己矛盾

馬鹿もここまで来たら国宝級
 イージス艦を海外に出すらしい。国民の税金で購入したイージス艦は日本の国防(セルフディフェンス)に必要不可欠だから税金を使って作ったのじゃなかったのか。日本は自衛権を行使するためにJSDF(自衛隊)が有るのでは無いのか。そのために国民は税金の使い道としてイージス艦を承認したのではないか。
 そのプロセスが「グチャグチャ」になっている。小泉首相は一貫性を持たない糸の切れた凧状態なのだ。それが、今回のイージス艦派遣決定なのだ。
 そもそも、国防のために製作した艦艇を海外に出す余裕が日本に有る訳が無い。海外に派遣出来るのは「過剰な軍事力」だけなのだ。しかし、日本は「過剰な自衛力」を持っているのか? 過剰な自衛力は憲法に違反するが、それ以前に僕は「国防が手薄にならないなら自衛隊はリストラしろ」と言いたい。
 「必要最低限の自衛」が日本が世界に認めてもらいたい「自衛権」なのだ。だが、アメリカを支援する機材「ありましたでぇ」ってのは国際公約を守っていない。日本はアメリカの属国なのだってことをパンツ下げて標榜してるくらい恥ずかしい決定なのだ。
 「必要だから作った」って論理が破綻してる事を国会議員の誰も指摘しない。だから、国会議員なんてどうにもならない馬鹿なのだ。国家の「律令制度」でヌクヌクしてる行動力の無い名誉職意識の強い老害制度にしてしまったかつての国会議員を含めての猛省を促したい。
 再度、考えてもらいたい。日本の自衛に必要なイージス艦が海外に出て、日本の自衛は手薄にならないのなら、過剰防衛。手薄になるのなら自らの自衛権を海外にまで拡大した集団的自衛権の行使。どちらにしても矛盾を説明する説明責任が政治家に、特に行政のトップである総理大臣に不足している。

余っている「国防」って納得いかない
 「アメリカの属国でぇす」と小泉首相が言うのなら戦い方もあるのだが、誰も何も言わないでイージズ艦が派遣される。イージス艦は余っているのか、それを誰が精査するのか。国民としてはこの一点が解らない。日本の国防の為に作ったイージス艦をアメリカ支援に派遣する「言い訳」が何処に存在するのか。
僕は言い訳は何処にも存在しないと思っている。アメリカ支援の為の自衛権っ考え方はもっと議論しようよ、今の日本の政策では「キッチリしてないでぇ」と言いたい。
 小泉政権てのは竹中に代表だれるように「馬鹿の摂政政治」なのだ。旧ロシアのラスプーチンと同じポジションに居るのが竹中なのだ。で、経済も国防も「アメリカ売り渡し」なのだ。
なんでもかんでもアメリカに売ってしまえってのが戦後アメリカが思慮遠望して植え付けたのが今に生きている。アメリカは50年を経て日本をアメリカの1州に出来たのだろう。だが、それで良いのか日本人よ!

「日本」って国が無くなるのは寂しい
 妙に感情的な話しだが基本的に日本はアメリカの1州になって良いのかどうかをもっと議論すべきだと思う。僕はNOだ。人はそれぞれ「歴史観」を持つべきだと思う、何も考えないのは罪悪だと思う。その僕の思考から日本は世界を新しい世界にリードする下地が有ると思う。それは、アメリカの愚策によって太平洋戦争が始まったのだって僕の歴史観に起因している。
 歴史観ってのは最大の議論の課題だと思う。そもそも自分が生きている時代をしっかり見据えるって事が必要になるからだ。「そんな事を考える暇は無い」って人は思考停止なのだ。今のアメリカのイラク政策は、あまりにも太平洋戦争が始まった状況に似ていないか、それは「愚者は経験に学ぶ、賢者は歴史に学ぶ」と言った宰相ビスマルクの言葉に代表される。「イラクにも利が有る」って東京裁判の論告と同じ状況にならないか。それを「経験に学ぶ」では世界はグスグスな状態から一歩も前に進まない。

日本がアメリカの属国になる宣言
 自衛隊は自国を守る自衛権を具現化する組織なのだ。その意味で国民のコンサンサスを得ているのだ。それが自国の防衛に関係ない部分で活動するのはおかしいだろうがぁ。でも、国会議員は脳天気に「持っているのだお役にたつなら派遣すれば良い」って感覚だ。
「まったく、馬鹿なんだからぁ!」 イージス艦が居ない時に北朝鮮のテロでも有れば小泉政権は崩壊だ。具体的な事象が起きなくても、小泉の脳味噌は「自己中毒」なのだが、それを攻めない今の政治は国民からそっぽを向けれれてもしょうがないだろう。
リストラで職を失った国民にとってイージス艦派遣なんて税金の使い方は何処かおかしいのだ。でも、その声を受け付ける政治家が居ない。だから、選挙による代表民主主義が形骸化して、投票率は激減してるのだ。その意味が解らない「一人芝居」が選挙なのだって事が当事者である立候補した人々に解らない。つまり、この国には自立する政治制度が無くなったのだから、アメリカの1州になるのも宿命だろう。
それで良いのか「日本人」!

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2002.12.01 Mint