北海道知事選>北海道知事立候補が急に増えたが

大物無しと踏んだ雨後の筍の立候補
 インデックスを「政治」から「知事選」に変えた。今年の4月には決する話しなので短期決戦のテンポラリーなヘッダ分類でも良いと思っている。
 2月を直前にして自民党の候補として「高橋はるみ」氏への立候補要請と受諾らしい雰囲気を待っていたように水面下から浮上した立候補者が出てきた。事は単純である。「高橋はるみ」相手では勝てると思ったから、磯田副知事とか佐藤道議が立候補を表明したのだ。
 自民党が統一候補を決定した時点で対立候補が名乗りを上げるって事態を自民党はどのように見ているのだろうか。僕が自民党側なら「負けた」と感じる。自民党統一候補が最強では無いと感じた人達や、その支援者が居るってことなのだから。「やっぱ、堀知事続投の選択が良かったのだ」と選挙の結果が出る以前に思う自民党内の意見が出てくると思う。言葉は悪いが「自民党はなめられてる」のだ。で、選挙で一番恐いのはなめられてるってことなのだ。
 東京の都知事選で明かなように旧来の「自民党に楯突くものは潰す」って力は今の自民党に無い。だから、鳩山(弟)を立てても枡添にも負けた得票しか得られなかったのだ。しかも、枡添を自民党に取り込み参議院選挙をしたのだ。鳩山(弟)は自民党的捨て石だったのだ。
 「高橋はるみ」氏がどのような人間か道民はほとんど知らない。自民党は知っている。それは行政の機関として産業省の「役人」として札幌にいたことがあるから知っているのだ。市民は役所の「えらいさん」なんかを知らない。関心も無い。知名度って事では全然無いのが「高橋はるみ」氏なのだが、何故、彼女を選んだのか?
 常識では考えられないので町村議員の私的な関係かと市民は憶測してしまう。そんな奴が北海道の知事を務めることが出来るとは思えない。ま、このあたりの話しは「クオリティ」とか「財界サッポロ」に委ねたい。僕個人は「胡散臭い」と思ってる。
堀降ろしが何故、自民党に必要なのか。それは北海道が中央と繋がっていたほうが良い人々が政治の世界に多いってことではないのか。自主独立よりも中央とのつながり。これでは時計が逆回りしているじゃないか。

あとだしジャンケンを待てない勇み足になるかな?
 もっと、待っても良いと思う。今の段階では競馬で言えば「本命不在」状態である。2月を待たずに立候補を匂わせた人々も勇み足だと思う。全てが遅すぎるのだから、あせる必要は無い。敵が見えて立候補宣言するのは道民には見え見えである。道民を見て立候補の決断をしてもらいたい。今、名前の出ている人々は道民を見ていない。 自己都合って感じなのだ。だから、雨後の筍状態になるのだ。
 で、じっくり構えているのが「逢坂誠二ニセコ町長」なのだが、彼も時を逸したと思う。これから立候補宣言をするかもしれないが、もはや遅い。一気に沢山の知事選挙立候補を見せられた時に、道民の感覚は「役場ってどうもならんなぁ」って事につながる。
 とここまで書いてきたら、2月2日の逢坂氏の私的ホームページに町長日記がアップされた。「私は知事選に出るつもりは無い」とのこと。北海道新聞が出馬をすっぱ抜いたとか報道されてるが、朝日新聞の朝刊にも出馬決定と出ている。これを見て出馬断念を決めたようだ。
ま、彼のことだからここのページを見て「勝算無し」と思ったのかもしれない。
自民党が候補者を絞り込んだ時点で逢坂氏は出馬を断念したのだろう。このまま自民党がモメ続ければ事態は変わったかも知れない。また、急に立候補表明者が増えたのも一因だろう。先の読めない状況になってしまった。
 全道労組が立候補要請した時点で当選する者も当選しなくなったって余計な逆風も吹いたりした。ニセコ町の市町村合併対応や、彼には明確な課題が有り、しかも昨年3選を果たした公約の実現って責務もあるのだから、順当な選択かもしれない。

今の立候補予定者はイマイチなのは明白
 ここまで立候補の準備をしている誰も知事の器とは思えない。役人では北海道の経営は出来ないと先に書いた。調整型の人間が物事を進める時代では無いのだ、地方自治体が地方を統括する時代は過去のものになりつつある。東京都知事だけでは無い、地方の知事の活躍は国会議員とは比べものにならないほど改革を進めている。市民から直接選ばれた長として責任を全うする使命感が感じられる。
長野県の田中知事は議会の不信任に、あえて失職を選び返り咲いた事により市民の支持を背景に改革をやり易くなったのだ。知事ってのは直接選ばれるが故に市民の支持を背景に思い切った改革が出来るのだ。もっと言えば「こうしたい」との思いは叶う、それが知事であり市町村の組長なのだ。で、市民は現状を打破してもらいたい。新しい社会制度の構築が現在の閉塞感を打破する近道と思っている。そのために自ら投票出来る知事の選出に関心を持っている。今時点での候補者だけで選挙に望むなら、投票率は50%を切るだろう。
 逆に言えば、残りの50%を引きつける余地がこれからの候補者には有るってことだ。まだまだ知事選挙は流動的だ、高橋はるみ氏に落ちついたことにより出易くなった人も多いだろう。個人的には鳩山由紀夫氏に期待したい。

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2003.02.02 Mint