小泉首相を攻める民主党は論理破綻

タイトルで随分悩んでしまった
 統一地方選挙が始まったので地方自治選挙に関する動向は書かない。がしかし、知事選挙に何故各政党が応援演説に来るのだ? しかも、今回のアメリカの武力行使を挙げて小泉政権を打破しなければならない、なんて応援演説をしている。まったく、国会議員てのは馬鹿なのだ。地方自治と国政の違いを明確にし、国政で自分達が何をしているか、一方地方ではこうして欲しいって内容が「応援演説」だろう。それがイギリスのブレア首相と同じで出たがりが出てきて地方自治への考察も無く、国政を地方自治に持ち込んでいるのだ。
 マスコミも馬鹿だ。NHKでは「党首になった菅代表にとって試金石です」なんて言ってる。「馬鹿馬鹿、もう死ね!」国政と地方自治制度は別物で無ければならないのだ。目的が違う選挙をイデオロギーでくくってしまった反省は国民は既に得ているのだ。国政の国会議員の政党の党首が、それを解ってないのだ。我々市民は国政の政党と地方自治の組長選挙を分離して考えているのだ。
 で、表題の件だが、マスコミは「イラク戦争」って表現に統一されているらしい。これは「戦場がイラクだから」って意味なのか「イラクを攻める戦争だから」ってどちらなのか気になる。
 僕は今回の事態を「戦争」と呼べない。そもそもアメリカとイギリスはイラクに「宣戦布告」をしただろうか。武力行使の通告はした、これを宣戦布告と呼んで良いか疑問が残る。国連が介入したくても「戦争」を宣言されなくては手の打ちようが無いのではないか。
僕は21世紀的な戦争に局地戦を書いている2001年宇宙の旅のアーサーCクラークの予言は正しかったと思う。国と国の戦争は20世紀に終わったのだろう。20世紀後半からは民族と民族の戦争、テロと国家の戦争、そんな今まで想定していない「戦争」が起こるのだろう。
 だから、僕は、この武力行使を「イラクでの米英の武力行使」と呼びたい。なんか「イラク戦争」では無い気がする。しいて言えば「イラク事変」が正しいのかもしれない。
で、タイトルの説明は終わるのだが、小泉も馬鹿なら民主党も馬鹿だ。社民党や共産党はこのボードの土俵に上げる気も無いので無視するが、菅直人民主党代表って小泉政権が存在出来る「おやくそくの野党」だと思う。骨髄反射で反対を叫んでいた昔の社会党と変わらない。自民党有っての社会党って構図を含めて僕は55体制と呼んでいるのだが、村山政権で寄生では駄目なのだって野党が沢山出てきた。つまり、自民党が用意した土俵で踊っている野党を国民は切ったのだ。
 「アメリカ支持」と言った小泉首相は日本の行政の長としてふさわしく無いと思う。「理解する」って事前に用意された声明文に勝手に「支持」を加えた。小泉首相が支持と言うのなら支持の根拠を国民に示すべきなのだがメルマガを読んでも伝わってこない。
ま、この件はタイトルはイラクとさせてもらうってこどで。終わりにしておくが。

何時もの「対案を出す民主党」は何処に
 もう歴史が50年も戻ったのかと思った。党首討論で説明責任を果たしてないと言われた小泉首相が「気に入らない結論なら聞く耳持たずに説明していない、ですかぁ」と逆襲をくらってしまう。確かに気に入らない結論なことは確かだ。だから、菅氏もその後に鋭い切り込みが出来なかった。
 そもそも、相手の非をあげつらって謝罪を得るなんて手法では討論をする意味が無いのではないか。「Aすべき時に、首相はBした。これは明らかに間違いである。Bであればこんな危機が訪れる。Aによってこそ平和に解決出来るのだ。」ってな展開は出来ないのか。
そもそも社会党、現在の社民党が衰退したのも中曽根首相の巧みな兵糧攻め(国鉄と電電を民営化し、政治好きな山岸を連合の委員長に誘導した)に気が付かず、自民党と社会党が2大政党としてバランス取るのだと信じて(念じて)いた結果、足元をすくわれたのだ。てのは前に書いた。このような場面では野党は与党である自民党のカレーライスの末席の福心漬けのようなもので良かったのだ。右と言えば左と言えばそれでバランスが形成されるのだから。
 しかし、政権政党を目指すとなった瞬間にバランスでは無くて企画で勝負になり、企画の出来ない野党は消滅していったのだ。たまたま、政権政党であった自民党ですら企画が出来なくなり、アダ花のように村山政権が誕生したのであって、あれは政権交代でもなんでも無い。
そのような時代の流れを踏まえれば、党首討論での「咬み犬の菅」はぜんぜん国民の支持は得られない。政党の支持は得られるだろう、でも、政党の支持を党首が得たなんてのは「ドッチ目線で考えてるのや!」と言いたい。党首は国民の支持を目指すのではないのか。

対案を出せない党内事情
 戦争を支持するとか理解するとかに対抗する対案は戦争を支持しないや理解しないでは無いのだ。単に「しない」で否定しているだけで対案では無いのだ。ところが「戦争はいやだ」ってだたそれだけの理由で「政争は支持しない」って論理を組み立てるのは無理なのだ。それは基本に「反対」を持ってこなければ出来ない作文に「対案」を込めろって言ってるのだから矛盾している。
 戦争はしても良いが、それは最後の選択肢であり、それに至るまえに数々の方策が有った。って説明と戦争は絶対止めるべきであり、それに至る(絶対止めるのだから、至るはずが無い)まえに(戦争しないのだから前なんて無い)数々の方策(結局、戦争をしないのだから、抑止効果は期待できない)が有った。と説得力が全然違うのだ。
対案を出すためには「戦争をしても良い」って事を前提にしなければならない難しさがある。今の民主党ではそこまで高度に考える人材が居ないから、戦争反対は叫べても、対案は出せないのだ。
 で、僕の意見だが、あくまで国連中心で行くべきで、米英の武力行使は理解は出来るが、あくまで国連中心で物事を進めることを日本は目指す。その意味で、米英の武力行使が泥沼化して世界経済まで覆すことが無いように配慮を求める。って、あたりであれば国民の理解は得られるだろう。
北朝鮮が攻めてきたら守ってくれるのは米国だけだ、だから、支持するって論理は国民に国家の総理大臣が言える筋では無いのだ。でも、小泉首相はこの論理に立脚して物事を進めいる。だからアメリカへの(属国的)支持なのだ。
民主党も「北朝鮮が攻めてくるのに対抗する兵力を充実すれば日本は独立国としての面目を保てるではないか」なんてことは口が裂けても言えない。だから、「イラク戦争」では日本の政治は八方塞がりなのだ。にも係わらず「外交集中審議」なんかで踊ってるのを国民はしっかり見ているのだ。
ひさびさにまったく、馬鹿なんだからぁ

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2003.03.28 Mint