2003年の札幌市長再選挙は投票率が要

既に諦めムードが漂うが
 2003年の札幌市長選挙は民主党と自民党の一騎打ちみたいな55体制を彷彿とさせる札幌市長再選挙だ。政令指定都市で初の再選挙って以外に、共産党が候補者を擁立したのにも関わらず選挙戦開始後選挙運動中止ってこれまた前代未聞の珍事が起こっている。
実質3名での選挙戦も今週の6月8日に投票を迎える。
 前回の57.32%の史上最低の投票率も気になる所だが、今回の3候補は市民の選択により決まる対立軸も無く、政策は大して目玉もなく、結局、人柄投票、既得権投票の様を呈しているのでタイトルのように札幌市民は「誰が成ってもいいやぁ」と諦めムードが漂う。
 僕は投票率が50%を切って当選した市長が市民の指示を得たとは考えられないのではと思う。諸外国には有効投票率が有権者の50%以下の選挙結果は無効とする制度もある。市民が無関心な選挙戦をやってまで当選者を決めなくて良いってことだろう。
 政党がバックに居て中央と同じ数の論理の選挙を受け入れるのか、市民一人一人が自律した市民として投票するのか、ここがこの再選挙の注目点だろう。

投票率で結果が決まる
 50%以下なら自民党(i)、55%まで行けば民主党(u)、まかり間違って60%を越えれば市民党(n)となるだろう。あえて市民派では無くて市民党と書いたのは、先に述べたように市民派は無党派から派生した新しい政党なのだとの認識が僕に有るから。
 全ての応援演説を断って市民派を堅持しているが、何もそこまで意固地になる必要は無い。市民派って考え方は古いイデオロギーなのだ。新しい市民党を自らの力で興すくらいのエネルギーを感じさせないのが個人の資質の問題なのだろう。ただ一つ、投票所に足を運んでくれなければ勝利は無い訳で、その説得力が弱いのが現状だ。
 さて、50%と55%の差5%は何によって起こるか。ま、競馬の重馬場と同じように当日の天気次第なのだ。政令指定都市の市長が当日の天気によって決まるってのも困った現象だがカリスマ的独裁者が居ない状況では投票率が低ければ低いほど組織票を持った候補者、いわゆる地盤、看板、カバンの勝ちなのだ。だから森前首相のように「寝ていて貰いたい」なんて発言が出るのだ。雨でも降って出かけるのがおっくうだ、それだけで組織票を持つ側に有利になるのだ。今頃、組織票側は逆テルテル坊主でも作って祈祷してるかもしれない。

高橋はるみ知事の動向
 土曜日はサイクリングで遠出するので車でラジオを聞く事が多い。HBCの「一筆啓上」なんかは良く聞いている。先週はニセコ町長の逢坂氏と高橋知事の生出演だったが、ま、正直言って言葉は悪いが選挙前に感じた「こんな小娘に何が出来る」(あ、セクハラかな?)って感想を持った。「考慮中、議論しましょう」の連続なのだ、仕舞いには司会者が「逢坂町長、なんでもっとつっこまないんだ」と語彙を荒立てる場面まで有った。
逢坂町長の「こんな奴と話しても埒開かない」って態度も解るような気がする。正直リーダーシップが無いのだ。行政出身者独特の調整型で結論を出さない。北海道新聞の帯広支局長の言葉尻をとらえるなら北海道新聞は高橋知事と対決姿勢で報道していくだろう。どうも、この知事は4年保たない気がする。なにかスキャンダルや道庁不祥事が出たら「辞める」って言い出しかねない。
 こんな知事を選んだのかと思う反面、これも道民の責任なのだと思う。結局、組織票が有るものに仕切られているのだ。これは鈴木宗男事件の構造と何も変わらない。組織票で利権と既得権を守っているのだ。
それが、構造不全を起こしているのにも関わらず、破滅へ向かう行列から誰も抜け出そうとしない。皆で破滅に向かえば怖くないってことなのか。

万が一の60%台...は無いか
 ま、人に選挙に行けとふれ回る気持ちはないし、そんなベタな行動で世の中が変わると信じるほど甘くも無い。ただ、我々は札幌市民として同じ札幌市に生きている訳で、個人ではどうにも成らない「世の流れ」は正確に見極めておく必要がある。我が家の母方の家訓は商人であったこととも関係しているのだろうが「流れに従い、流れに任せず」である。
 流れに任せて選挙戦途中で撤収を始める共産党のような無様なことはしたくない。高橋はるみ北海道知事を見るに付け「流れは間違って居るぞ」とは思うが、それすら北海道民の選んだ流れなのだから僕はひたすら流れの変わることを願うにとどめる。
 昔、加山雄三主演の「高校教師」ってドラマが有った。たしか四方晴海も出ていたような。この主題歌は夏木マリが歌っていたと思うが、その中に「春の嵐が過ぎたとき何もしなかったと悔やむより、ああ、過ち悔やむ方がいい」って歌詞があった。別に「春の嵐」でなくても良いのだが、知事選そして市長選、何もしなかったと悔やむことだけは避けたい。
 再度、予言しておくが「高橋はるみ北海道知事」は4年保たない!

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2003.06.03 Mint