姑息な小泉首相を何故民主党は倒せない

年金問題で小泉首相は学級委員以下
 心情的には解るが厚生年金への不正な加入が有ったことは事実。実はこの問題は根が深くて、個人事業者が国民年金では無くて条件を満たして厚生年金事業者になり、フリータの息子や娘の将来を考えて自分の会社の社員を装ってダミーの給料を支払っている例は多い。これを摘発する制度が無いのは自民党の票田がこれらの個人事業者に立脚しているからだ。
 小泉純一郎首相の落選後の行為は、まさに「自民党的な」って部分だ。手っ取り早く社員の身分を得て政界への出馬を狙う、これは小泉純一郎首相にとって「家訓」みたいなものだろう。
 不正な厚生年金を誰も咎めない。国民年金問題で右往左往している弱小個人経営者ばかり焦点が当てられているが、厚生年金事業者の中に制度悪用、と言うか小利口に制度を利用している経営者が沢山居る。
 その一例が30年か何年前か解らないが小泉純一郎首相の実態だ。国民への説明責任が全然果たされていないのは、実態の無い勤務状況にその会社は給料を支払ったらしいが、その給料の額。これは公開されてない。「あんたの仕事は選挙で当選することだ」と言ったその社長の株主からの訴追。よほどのワンマン・オーナー経営なら別だが、基本的に株主総会で問題化する。それが無いのは、ワンマン・オーナー経営なのだが、どれくらい給料(名目)を払えていたのか。
 どうも小泉純一郎首相の答弁では、名目社員のように感じるのだが。

民主党は永久に「野党」を選ぶのかな?
 日本国を経営するって視点で考えるとわかりやすいと思う。もっとも、例え話は本質をそらすって弊害もあるのだけれど。
 旧社会党的な野党が存在出来たのは与党が強い時代であった。逆説的だが与党が弱いから野党も弱いのが今の現状だ。与党が強くなれば野党も強くなる。このジレンマの中で野党が与党を倒して政権政党になるってことの難しさが明らかになる。
 攻める相手が弱いと攻める力は弱体化する。強い相手は弱点も沢山持っている。日本のことわざに「たたけば埃の出る体」ってのは誰も正しいことだけやってきた訳では無いってこと。
 ところが最近は「たたけば埃の出る体」は強い弱いに関係無く国会議員だれにでも起こっている。これは危機的な事で、与野党って構造分類が意味を失うとともに、国会議員って構造分類で語られる特殊な階層が如実になっているって時代変遷のあらわれだ。つまり、もはや与野党で分類して評価する以前に、特殊階級の国会議員って分類して語ったほうが的を得るってことだ。
 その国民の視点に気が付かないと国会は空洞化し、選挙の投票率に現われるように政治は国民から乖離していく。国民の判断によらずに、与党は永久に与党で野党は永久に野党な時代が続く。
 諸外国を見ても政権交代には高い投票率が必要で国民の政治への関心を高め、与党の失政を追求できる野党が必要なのだが、国家公務員法違反で会社の役員を7年も続けた岡田には総理大臣の資格すら無いだろう。札幌市の上田市長の国民年金29年間不払いと同じだ。野党気質が骨まで染みている愚考だ。天下を取ることを放棄した人生の人間に天下は取れない。

小泉首相は最低の総理大臣
 にも関わらず野党が政権に近づかないのは野党も最低だから。
小泉人気とは何かと言えば閉塞間の打破のイメージだけ。それは民衆融合政策に見えるかもしれないが、過去の自民党の地盤、看板、カバンで行っていた選挙に一石を投じている。それが自民党が変わっていくように見えるが、ま、小泉首相は自民党のマスコット、携帯電話のストラップでしか無い。ストラップの人気が高くても携帯電話本体の人気には繋がらないとはあたりまえだが、その主客転倒にマスコミも気が付いていない。
 政局は「誰が小泉を飲み込むか」で3年続いてきた。結局、小泉首相は飲み込まれる集団探しの旅を行っている。それが自民党だったり鳩山民主党だったりするのは過去3年我々は見てきた。
 過去、戦国時代も含めて最低の武将が選んだ方策は何か。それは時を味方にする延命だった。何時か時代が変わると信じて延命する。その代表格が徳川家康だろう。積極的に打って出るのでは無くて、積極的に待ちの姿勢を貫く。実は小泉純一郎首相ってのは局地戦を行いながら大局的には時を待っている。それは政界再編成だ。
 実は野党である民主党が与党との対決姿勢を強めるほど政権は遠のくと思う。実は一点突破、小泉純一郎首相懐柔のほうが民主党の政権奪取の近道なのだ。この事実を解っている民主党議員は多いのだけれど、ま、岡田では社会党の域を出ないだろう。
弱い武将にもかかわらず天下を押さえているのなら、弱い武将含めて丸ごと吸収すれば良い。そんな戦略が「弱い」野党には無い。

短期的には小泉続投政権交代
 政治の世界は何が起こるか解らない。先の村山内閣誕生の話を鳩山由紀夫氏の講演会で聞いたが、正直言って学級委員選挙をいいとしした政治家が遊んでいるとしか受け留めれなかった。消去法だったのだ。残ったのがホテルで浴衣姿で缶ビールを飲んでいた村山だと気が付いた若手がホテルに押しかけたのだ。
 小泉首相も同じ学級委員の世界で、公約は「自民党をぶっつぶす」が一番強烈なのは3年たっても変わらない。にもかかわらず誰も「自民党をぶっつぶす」に手を貸していない。考えてみるとこの言葉は野党に挑戦的でもあり融合的でもある。そのメッセージを真摯に受け留めていたのは当時の民主党代表の鳩山由紀夫氏ではなかったか。だから自民党よりの野党になった。でも、その選択肢は間違っていないだろう。
 政治の政界は何があってもおかしくない。小泉純一郎を抱き込む野党。これが出来ない民主党では、本気で政権を担う気持ちがあるのか、もっと突き詰めると、国民本位の政治が出来るのか、はなはだ疑問を持たざるをえない。
 とにかく選挙の投票率にあらわれてるように、国民に目を向けていない政治家が国民の政治家離れを助長している。今一度、国民のためにって政策を上げてもらいたい。年金の一元化は官僚との対決で政権奪取が一里塚くらい先は長い。

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2004.06.10 Mint