北海道>エァ・ドゥが会社更正法申請かぁ

確信犯の完全犯罪なんだろうなぁ
 道庁が社長を送り込んだが「道民の翼」そんなキャッチコピーに甘えて経営は愚鈍で結局会社更正法申請になったと思う。北海道が石子企業局長を送り込んだ時に北海道新聞は神経質な批判を行ったが、これは官製会社では巧く行く訳がないってことなのか、それとも民間企業に官庁が肩入れする姿勢を批判したのか、結局それは正しかったってことになる。ただ、マスコミが行わなければならないのは徹底した情報提供であり、恣意的な批判のための批判であってはならない。この面では「北海道新聞の記者の中にエァ・ドゥの株主が居るのでは」と思わせる程過激で心情的ではあった。
 急死した浜田元社長(当時副社長)の著書「AIR DO ゼロから挑んだ航空会社」(isbn4-87290-059-6)WAVE出版社)を読むと素人集団で挑んだ会社運営が明らかになる。これを無謀と呼ぶのは簡単だが、ここにまさに「起業」の精神がある。そして多くの北海道の金融機関や商工会議所が唱える「ベンチャー育成」が何故かAIR DOにたどり着いてない事実が解る。
 つまり、今回の会社更正法申請に至る流れは、各地で唱えられている「ベンチャー育成」なんてのが所詮金儲けの新しいキャッチ・コピーで本体は旧来の「融資」の枠を一歩も出てないことの証左なのだ。
 それにも増して石子氏は「AIR DO清算」が至上命令で送り込まれたのではないかと疑いたくなる。企業存続を掛けた経営者として道庁が送り込んだのでは無いのは確かだろう。役人一筋の人間に競争社会である民間企業を経営出来ないのは誰の目にも明かだろう。だとしたら、やはり「会社清算」しか使命が無かったと考えるのが妥当ではないだろうか。道庁の役人に民間企業が経営出来ると誰が考えるだろう。結局、民間からの経営者が出ない時点でAIR DOは息の根がとまったのではないだろうか。
 つまり、堀道政は目的を達したのだ「会社更正法申請」で。それがゲスの勘ぐりなのか、正解かを知るには、石子社長が今後どの組織のどの役職に着くかで解るだろう。

コンサドーレとエァ・ドゥは同時期別展開
 実は1998年頃だっただろうか、AIR DOの株主になろうかと考えたことがある。資料を取り寄せたら一口50万円。同時期にコンサドーレの個人株主募集もあった。こちらは5万円。別に金額を比較したのでは無いのだが「北海道人の夢」に近いコンサドーレを選んだ。ただし株主では組織に将来的な負担がかかると思い「寄付」にした。
 何故AIR DOを選ばなかったかと言えば「道民の翼」ってキャッ・コピーチにうさんくさいものを感じていたから。そんな民族主義的な標語を僕は受け入れない。社名が「北海道国際航空」の「国際」にも疑問を感じていた。方や「道産子」の逆読みのコンサドーレ、方や「国際」なんて名称を入れた会社。僕の嗅覚ではAIR DOが社名に「国際」を入れたことで選択肢から落ちた。
僕の考えたストーリーはゆくゆくは国際線就航を達成し、その時点で大手に株を売却する。この時点で株主は利益を得る。そんなシナリオしか見えてこなかったのだ。株主になるメリットは個人的に何も無いと判断したのだった。
 この時期に会社から言われて泣く泣く50万円を拠出した会社の社員は、いま、何を思っているのだろう。全国(西と東で別会社だが)展開の会社で北海道の企業では無いが1999年2月の増資では約400人の社員が合計1億円(単純に計算すると一人25万円)を拠出して社員が個人株主になっている。しかもその前の1997年の増資ではこの会社の幹部、関連会社の幹部が9350万円を拠出している。この会社は形式は個人株主とは言え組織として2億円を集め出資(資金提供)したのだ。個々の社員はあくまで「自己責任」で株主になったことになるが、本当に自己判断だったのか、このあたりは「半強制」の声も聞こえているのだ。今後、訴訟なんて事態になれば全貌が明らかになるだろう。このような会社の司令は日本的悪習だと思われる。ま、一族すべて親族みたいな社風があるのも事実だが、その倫理で行くと「親分の指示でクソ株買わされた」って、普通なら思うけど、あの会社では「不問」で終わるのだろうか。
 この会社姿勢の糾弾は別途する予定だが(この件だけじゃ無いんだよね。いろいろひどいことしてるんだよね)、この頃の社員の中には定年を向かえ会社に関係ない人も居るだろう。裁判ざたにならないことを願う(あ、その意味での内部団結は昔から強いから、だいじょうぶかな)

「道庁の翼」を道民の翼と言う精神が問題
 大手航空会社のノウハウって凄いと思う。千歳・羽田間を値下げしてAIR DOに対抗するとともに北海道の他の空港からの羽田への便の料金を値上げした。このため、旭川の会社では東京への出張は千歳までJR、ここから航空機なんて指定が出てくる。なんのための「地方空港」なのか解らなくなっている。そんな事態に「北海道庁」は手をこまねいて何も手を打たなかった。
「東京馬鹿」と同じ「札幌馬鹿」なのだ、ある人から「北海道には2つの地域がある、札幌とそれ以外の2つだ」と言われたのだが、まさに大手の「AIR DO」対策はここに終着する。千歳空港を利用する人間にはメリットが有るが、地方空港が羽田直行便を苦労して誘致したのにそれは価格的に利用出来ない仕組みを大手航空会社は仕掛けてきたのだ。
 結局「道民の翼」になるためには、各地の空港を配慮した「全体的方針」。つまり、一企業の視野ではなく全体を俯瞰した視野が必要なのだが、道庁は何も出来てない。

横路は「食祭」、堀は「エァ・ドゥ」、道庁は安泰
 もうどうでも良いのだけれど、「高コスト体質」の官庁が今回の件でも何も変わってない。民間は「低コスト競争」のために頭をひねるのだけれど、人権費は不文律って役所の体質は30年くらい後ろ向きだろう。職員がやるより外注したほうが低コストだってことは改革でも何でも無い、職員のコストが高いのだ。生産性が悪いのだ。
 もう、堀道政はいい。結局道民をあざむいて、道庁職員で象牙の塔を築いているのだから。馬鹿でもなんでも良い、道庁職員の利権を守る知事なんか道民の代表では無い。
まったく「北海道庁」は北海道を何も考えてない「自己チュウ」なのだ。役人てのは拓銀と同じなのだ、拓銀が潰れたと同じ根源が道庁にもあるのだ。ただ、役人は馬鹿みたいに安泰なのだ。頭悪いと思う。でもその「頭悪い奴」にあまりにも預託し過ぎってのが北海道なのだ。
失政のために道民の税金がいかに無駄に使われたか。それを考えると「環境税」なんてのの新設を唱えるまえにやらなければならないことが山ほどあると思うのだが。

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2002.06.27 Mint