小泉チルドレンの選挙力
先の郵政選挙で当選したいわゆる「小泉チルドレン」と呼ばれる自民党の一期生議員は総裁選挙後に予定されている衆議院解散に続く選挙で再当選して国会に戻ってくるのは難しい。地盤・看板・カバンと呼ばれる三種の神器を持たず小泉人気だけで当選したのだから。逆に言うと、次回の参議院選挙で自民党敗退の原動力が現在の小泉チルドレンだろう。
麻生太郎氏に代表される古い自民党のもとで選挙が行われれば当然小泉チルドレンは注目されないわけで、日本初の女性総理大臣を担ぎ出して選挙戦を戦わなくては賞賛は無い。選挙区よりも比例区での当選者が多いので自民党の獲得票の総数が減少するであろう今回の選挙では手の打ちようが無いのが現状だろう。
逆に約80名居ると言われる小泉チルドレンの中で今回の衆議院選挙を経てなお国会に戻ってくる議員は通常の選挙の洗礼を受けた有力議員として活躍の場が用意されるだろう。問題は何人国会に帰って来られるかだ。
小泉純一郎元首相の思惑としては自民党から小泉チルドレンリターンズで30名程かなり高いハードルだが)民主党から前原一派が20名(これも高いハードルだが)の50名が集まれば新党を結成して第三の勢力になることが出来ると踏んでいるだろう。現在の公明党の30強の議席を大きく越える力が新党には必要になる。自民党が獲得する議席にもよるが、下手をするとこの新党は民主党と共同会派を作る可能性もある。
その手応えを今回の小池百合子を激励するランチで得たと思われるので、政界再編の火種は確実なものとなった感ががある。
選挙の後は政界再編
今回の既存政党の獲得議席によっては様々な政界再編が考えられる。
自民304
民主114
公明31
共産9
社民7
国民6
その他9
合計480
現在は自民党だけで2/3を越えている、公明党を加えると69%にもなる。しかも、今回の公明党の定額減税のごり押しに見られるように公明党票を得て当選した自民党議員は多い。その意味で公明党寄りの自民党議員は公明党の意向に添った対応を迫られる。
もし次回の衆議院選挙で自民党単独で過半数を割り込む場合(獲得議席数240以下、現在の64議席減)は民主党がその議席を全て得たとしても獲得議席数178で過半数に達しない。自公連合で過半数に達すれば現状維持である。つまり、自民党が200議席を割ることにでもならない限り民主党の政権は実現しない。現在の議席から一気に100議席を失うのは考えにくい。但し、小泉チルドレンと呼ばれる小泉効果で当選した議員は82議席を占めている。
では、82議席全てが民主党になったとしたら、自民党222議席、民主党196議席、これでも政権交代は実現しない。
ただし、仮に64議席減で自民党が240議席になったとして、ここから30議席+民主党の20議席が新党に流れれば208議席で自民党の210議席に接近する。これに公明党党の諸派と連合すれば政権交代は可能になる。
問題は選挙が終わって240議席を有する自民党が党を割るかどうかに掛かっている。改革が後退する、これでは駄目だとの意識が240議席を有する自民党の内部に生まれるとは考えにくい。よほど反麻生の意識が高くても50議席を集めるのは難しいだろう。
では、次回の衆議院選挙で政権交代は無いのか。
微妙な所ではある。結局、政界再編成が起こるとすれば、それは次回の衆議院議員選挙の開票が終了した時となるだろう。自民党が240議席に達しないとき(その可能性は高い)政界の再編成が始まる。中核となるのは反麻生の自民党議員と反小沢の民主党議員だろう。その数は潜在的には50議席以上に達してるだろう。
嵐の前の不気味な流れが今回の小池百合子激励ランチに集まった面々の中に潜んでいる。