地震湖対応への第二ステージ入りの中国地震

中国で囁かれる「8」の謎
 中国では「8」は縁起の良い数字とされる。だから北京オリンピックは8月8日の午後8時8分に開会式が開始される。
この8が今年は以外と災害と関連するのではとの噂が流れている。
南部の雲南省、貴州省を中心とする大雪が降って多くの死者を出したのが1月25日(1+2+5=8)。チベット人に対する弾圧が起きたのが3月14日(3+1+4=8)。
そして、中国四川大地震が起きたのは5月12日(5+1+2=8)。この5月12日は北京オリンピック開会式の88日前にもあたっていた。この地震のマグニチュードが当初のM7.8からM8.0に変更されている。
ま、偶然の一致と言えばそれまでだし、チベット弾圧は3月14日はまったくこじつけに過ぎない。
この幸運の数字である「8」が不幸をもたらすのは中国崩壊の序章では無いかとの噂が絶えない。
中国共産党の「共」の字は「廿と八」に分解される。つまり28になる。また、88は中共を意味する。実は中国共産党の設立は1921年。その28年後の1949年に中国共産党国家が設立した。時の党首は毛沢東(毛澤東)。この設立時の13人の代表の平均年齢は28歳。毛沢東(毛澤東)も28歳。毛沢東(毛澤東)の漢字の総画数は28画。中国共産党にとって28は縁起の良い数字になる。
しかし2008年はこの28の間に0が割って入り「2+離+離+8」で大凶の年ではないかと噂されている。先のオリンピックの開会式が開催されるのは8月8日午後8時8分8が4つ並ぶ。48は中国語で(スー・バー=しね)と同音になる。また、オリンピック聖火リレーで吹雪の中でしゃにむに聖火を運び上げたチョモランマは標高8848m。これは88(中共)+48(しね)となる。チベットの聖なる山チョモランマに聖火を運び上げたがために5月12日14時28分に巨大地震が起きたのでは無いか。この1428の中国語読みは(要し中共=中共はしぬだろう)となる。

とまぁ偶然の一致だろうが
 震源を中心に西方の河川に出来たいわゆる地震湖(地震に起因して土砂崩れが発生し河川を塞いで出来た天然の湖)が沢山点在する。実は震源の東側にも存在してもおかしくないが、この方面の情報はほとんど報道されない。人口密度が少なく直接的被害が小規模ってことで無視されてるのだろうか。アメリカの提供した衛星写真はほとんどの地震湖の状況を網羅してると思われるので、東方面の被害は少ないのかもしれないが。そもそも、今回の地震は竜門山断層帯が動いており、震源はこの竜門山断層帯のかなり東であったので震源地と被害地域にアンバランスが生じているのかもしれない。
 この地震湖の大きさが半端では無い。しかも下流域にはこれまら100万都市が存在し決壊すると土石流が町を襲う。地震湖からの距離にもよるが30cmの泥流にまで絞っても唐家山近辺の地震湖では130万人が避難対象になる。実際に泥流の直撃地帯では避難がはじまっており、その数は16万人を超える。
 既に武装警官と中国人民解放軍が重機を使って地震湖の堤に放水路を作成しているが、せき止められた川の水位が徐々に増加し、時間との追いかけっこになっている。また、季節は雨期に入りつつあり川の増水のピッチも急上昇だ。
 中国のこのあたりの地形をgoogle earthで見てみると両脇数百メートルの完全にV字をした谷が多い。この両脇の山が地滑りを起こして崩れたのだから川は完全にふさがれる。また、崩落した土砂の量が少なくても川を完全にせき止めて地震湖、それも貯水量の多い(湖面が高くなる)地震湖を形成する。

写真は同地域の黄河の流域の様子をgoogle earthより引用
 崩落した土砂は崩れやすく地震湖の水がこの堤を乗り越えると土砂を土石流として巻き込み地震湖の崩落へつながる。一端水で流された堤は流れとともに急速に崩壊して下流域に土石流として流れ下ることになる。

危機管理としての地震湖管理
 富士五湖は富士山の噴火による溶岩流でせき止められた湖だ。溶岩流は土石流と違い水で冷えて固まるので湖になっても崩落の危機は無い。現実に今の富士五湖は1000年の間安定した湖として存在している。
 土石流で川が塞がれた地震湖では先に述べたように放水と共に地震湖の堤本体も流出する危険がある。これを防ぐには人間が制御可能な放水を行う必要がある。水だけ流れて地震湖本体の堤は流れ出さない工夫だ。このために先の唐家山地震湖では3本の高さの違う水路を掘って1次放水、2次放水、3次放水と順に堤を下げていくように計画されている。また、後のほうが放水路が大きい。
 特に唐家山地震湖は数個が集中し川に対して直列なので、どの地震湖から放水を始めるかが重要になってくる。同じ河川の複数箇所の地震湖では下流側から放水を開始し、暫時貯まった水を流して行くことになる。
 問題は今の流入を続ける川の流れにあって大雨などが降れば複数箇所の地震湖は上流から暫時崩壊することとなり、上流の地震湖が崩壊して土石流が次の地震湖に流れ込めば玉突き状態で地震湖の崩壊が起こる。
 唐家山の複数の地震湖の様子を図示した資料が2チャンネルにアップされている。 中国地震湖の現状(5月29日)
実はこれを書いているのが5月30日(5+3+0=8)。
地震湖の水が溢れて堤越えする予測時間は6月5日。しかしその前に6月2日(6+2=8)がある。不吉な凶兆は当たるのだろうか、それとも単なる偶然なのだろうか。
 懸命の危機管理第二ステージを見守りたい。
 「国やぶれて山河あり」その山河がやぶれてしまった中国の復興を。

button 紫坪埔ダムの誘発地震の可能性
button 紫坪埔ダムと震源地の距離は25Km程

2008.05.30 Mint