ツールド北海道2002真駒内クリテリュウム
コース概要
毎年恒例のツールド北海道だが今年は日程が合って休日の札幌での最終戦となった。真駒内公園での60kmクリテリュウムが行われる。
いつものトレーニングコースで小林峠を越えて下った先が真駒内公園。今回は峠を越えずに真駒内公園へ自転車で向かう。車でとも思ったのだが会場の移動を考えると自転車が便利なので自宅から自転車での実走となる。
10会大会くらいからだろうか、北海道を大きく4つに分けて行われるステージレースだが、最終戦は札幌市で行う事になっている。もちろんクリテリュウムである。会場としては石狩市の港湾道路を使っていたのだが、最近は札幌市のここ真駒内公園か北一条の北海道神宮周回コースかである。スケジュールの関係で休日に行われるのは4年に1回程度だろうか。
輪行概要
自宅から実走なので、この項目は無し。
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午前のレースは2個
市民参加が最近定着して来たのだが、今回のクリテリュウムは2クラスのレースが有るようだ。有るようだと言うのは参加申込人数が未定なので申込数に応じてレースをスケジュールする。ツールド北海道協会のホームページと言えど、事前の広報は無い。現地で知るしか無いのだ。特別に秘密ってことでは無く、単に広報の怠慢なのだが。
最初のレースは高校生とレース経験者の混成レース。14人の高校生が一般社会人上級者に挑むって構成になる。ゴール地点に陣取ってレースの模様を観戦する。一周2.9km程で選手は3分を少し越えるタイムで周回を重ねる。ツールド北海道は15周で行われるが一般参加は5周のスプリントレースになる。
今年は高校生のエントリーが向志学園からが多い。ヘルメット番号が2桁、一般選手は3桁なので分かりやすい。結局、高校生が1着でゴールをよぎった。北海道の自転車競技に高校生パワーが炸裂するのも時間の問題だろう。何故なら、フランスのツールド・フランスと同じように最近は年齢別に自転車のギア歯数を制限している。高校生の自転車は一般よりもギアの歯数比が少なく、一回に進む距離も短い。これは膝への過度の負担を避けるためのルールなのだ。だから高校生はペダルを踏む回転数で速度を補わなくてはいけない。このハンディを乗り越えて高校生が優勝したのは頼もしい限りである。
ゴールの瞬間、1台の自転車が後輪が脱輪して転倒して目の前を滑って行った。選手は軽症だったが救護班の出動も無く、過酷な割に警備が手薄な感じだった。
一般初心者の部はほほえましい
最高齢者は68歳の選手。クリテリュウムのルールで先頭から1周差が付いたら失格なのだが、1周を走り終えて自主的に退場。1周走れるだけで良いとレースの前に語っていたとか。会場から大きな拍手が沸いた。
さすが、このクラスは千差万別である。どうみても1年間の不摂生を省みず今朝物置からレーサを引っ張り出したって感じの中年小太り選手が多い。1周目から顎が上がってるのだが必死に付いていく。観客の声援は家族応援が中心。「おとうさん、頑張ってぇ」って子供の黄色い声援が飛び交う。
このクラスの自転車が有れば僕も出てみたい。ま、1周で3分として、先頭集団から20km程で3分差で走る自信は無いが、2周くらいならなんとかなるかもしれない。たしか出場資格は「40kmを1時間以内で走る実力があること」だったはず。なんとかなるかもしれない。
目的は二つ
写真を撮るのが目的の一つ。自転車レースのような速度のある場面でオモチャ・デジカメのQV−20がどれくらいの実力を発揮するのか。それを銀塩写真と比較するためにキャノンの一眼レフでも撮影する。今の表紙の写真はQV−20でのもの。実質シャッター速度は1/125より少し早い程度か。これでは選手の顔が写らない。銀塩の写真は現像に時間が掛かるが1/500でシャッターを切っているので違いが明確になるだろう。
午前の2つのレースが終わったあとはエキシビジョンで変装レース大会とでも言うのだろうか。往年の選手がママチャリで出たり、北大の自転車部が大きな熊のぬいぐるみを抱えて走ったり。何故か、ママチャリの後ろをレーサで必死に走る選手が居たりした。この間に近くのコンビニで昼食を買い込んでひと休みする。実は次の最終レースが始まる間にコースが暗黙の了解で解放される。選手が走るコースと同じコースを自由に走れるのだ。
コンビニのサンドイッチをあたふたと食べてコースに出る。コース途中から入ってスタート・ゴールの標識を越える。ここから前でトレーニング中の中央大学の選手二人組の後ろに付く。相手は楽に流しているのだろうが、しつこく後ろについてい行く。ギア比の問題なのだろが、僕の自転車のほうが最高速のギア比が高いのか下りでは簡単に後ろにつける。追い越しすら可能である。
平地で30km/h程度、下りで45km/hはこちらの自転車でも出る。ペダルを踏むのも相手の回転数より数段少なくて済む。が、1周だけであった。再度ゴール・フィニッシュラインを越えた時にはふとももはパンパンに張ってしまった。
軽く流しながら撮影ポイントを探る。結局、いわゆるヘソと言われるコースが最も接近してる場所に陣取る。1周で2回選手を見られる格好の場所だ。
レース開始の頃には上空は秋の気配のイワシ雲が広がっていた。ルーツド北海道はほっかいどうに秋の訪れを告げる行事なのだ。
最後のツールド北海道2002、決勝クリテリュウム
ひさびさに楽しめるレースだった。撮影場所はきついヘアピンカーブだったので、減速しながらカーブを回り込みギアチェンジしながらスタンディングで加速していく選手の様子が良く見えた。また、カーブの前の500m程の下りを一気に走りカーブ手前で「引き」の交代を見る事が出来た。
カーブを立ち上がりながら「すみません、今度僕が引きます」なんて選手同士の会話も聞こえてくる。最後のスプリントまでは選手は同志なのだ、互いに集団の中でトップで「引き」を勤めながらゴールを目指す。自転車競技の特にロードレースにしか無い特徴だ。
5周目くらいから先頭集団は5名に絞られ、僕の見ている所から第二集団との差が見える。先頭集団がカーブを抜ける頃に見えていた第二集団がやがて先頭が去ってしばらくしてから見えるようになる。最終の14周目では会場のアナウンスによれば42秒差。
この頃僕はフイルムが切れたのでゴール近くに移動していた。ゴール前はカーブが有るので最後のゴールスプリントにからむ選手は直前まで見えない。ゴールの手前で歓声が起きる。先頭集団に第二集団が追いついてるのだ。総勢4名程で一気にゴール目指してなだれ込んでくる。42秒差を1周で追いついたのだ。
結局、ブリジストンとカナダ選抜の一騎打ちをブリジストンの選手が制して1位でゴール。
付近のカメラオタク、自転車オタク達と「今度は大通りクリテリュウムやりたいなぁ」と言って別れた。その時は一般参加申込しようかなぁ。是非とも実現したい「大通りクリテリュウム」である。
2002.09.16 (C)Mint 本日の走行 39.0km
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