手稲山口バッタ塚へのルート
コース概要
新川を石狩市に向かって一直線に進むと河口近くに札幌市の下水処理場がある。この近辺に手稲山口バッタ塚があることはインタネも含めてアナウンスされてるが、そこに辿り着く道が見つからない。
しょうがないので、新川側からでは無く小樽市側からのアプローチの道を冬の間に車で探しておいた。当時は積雪で途中までしか登ることができなかったが。この道を辿って、手稲山口バッタ塚に出て、逆に新川からのアプローチを探すことにする。
この近辺では手稲山口バッタ塚と小樽市の名称の起源になったオタルナイ川の碑があるはずなのだが、とりあえずは、念願の手稲山口バッタ塚を訪れることにする。
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いざ出発
札幌の自転車トレーニングコースとして豊平川サイクリングロードは有名だが、新川に沿って伸びる道も車道を走れば高速走行の練習に、土手の上を走ればポタリング的なサイクリングが楽しめる。しかし、時間帯によっては自転車道路を犬の散歩道と勘違いしてる飼い主がウロウロしており、自転車道路はあまりお勧めでは無い。
発寒川サイクリングロードを下って新川に合流するのがいつものルートだが、車道を走って新川ジャンクションで合流する。JRの線路の下を抜けるのが面倒だったのと、発寒川の河川敷での花見でサイクリングロードの人通りが多かったためもある。
途中、前田森林公園で小休止と給水を行い、石狩から小樽市に抜ける道に合流して左折、小樽側に向かう。
この時に、道の右側を進むことをお勧めする。この広い道路は両脇にこれまた広い歩道が整備されているので、道のどちら側を走っても良いのだが、途中右側では多数の犬を飼ってる場所に遭遇する。あまり犬に吠えられるのが好きじゃない人は左側走行をお勧めする。もちろん、僕は左側の車道を進む。
犬の吠える声が聞こえる当たりの交差点に信号機がある。また、道の左側には「手稲山口バッタ塚」って案内看板も出ている。ここで信号に従って右折。細い道を海岸方向に進む。
2km程進んで案内標識に従って右折。工事車両が集まった車両基地みたいな所になんと大型の犬が放し飼い。運良く気が付かれなかったが犬の放し飼いは札幌市の条例で禁止なんさよなぁ。まったく、もう、この道は戻らないぞ。
手稲山口バッタ塚
緩い坂を左に巻きながら登ると下水処理場の建物の直前に出る。ここに高さ1m程の手稲山口バッタ塚がある。
先入観から開拓時代に農作物が食い荒らされて大変な被害を受けたって記録を残すために各地にバッタ塚があるのだと思っていたのだが、どうも違うようだ。横の看板によると、飛蝗(ひこう)と呼んでバッタ科の昆虫が大量に発生し高密度になると移動をはじめ、あたり一帯の植物を食い荒らす行動をする。
北海道にもこの飛蝗(ひこう)があることを先住のアイヌの伝承から知っていたが明治13年から18年には十勝平野から始まり、日高、胆振、後志、渡島と猛威を振るった。時の明治政府は津軽海峡を越えて被害が及ばないためにヨーロッパで行われていた駆除方法を参考に幼虫、成虫をとらえ、土中に25cm以上の深さで埋める駆除方法をとっていた。この埋めた場所が「バッタ塚」らしい。
ここ札幌手稲山口のバッタ塚は明治16年に畝条に砂地を整地し、半径8km以内の卵のうを集め埋めた畝の跡の一部らしい。
当時は100条以上の畝が見られたが、いまではこの場所だけが残っている。
つまり、この写真にあるように、畝がバッタ塚なのだ。
札幌手稲山口バッタ塚跡地この僅かな囲いで囲まれた土地が当時のほんの一部を残している。ここは、いちおう札幌市指定史跡になっている。
しゃにむに草原を抜けて新川へ
駐車場から見ると新川の河口は目の先に見える。しかし、降りていく道が無い。丘の上に登ると木造の見晴台があるのだが、半分朽ちていて利用禁止。ま、下水処理場の臭いがきついので散策には不向きだろう。ただ、海を見下ろす丘として景観は良いのだが。
タイミングが良かったのか丘の上はタンポポの草原になっている。誰も訪れない間に芝がタンポポに浸食されたのだろう。このタンポポの草原を自転車を押して突っ切り下水処理場の敷地内なのも構わず突き進むと、結局、新川側からアプローチするなら下水処理場の敷地に入らないとたどり着けないことが解った。
なんかなぁ「札幌市指定史跡」のわりには、アプローチ道路くらい整備しておけよなぁ。
結局、監視の目を盗むようにして新川の左岸に出る。
人間の飛蝗(ひこう)?
まだ海は冷たいのにジェットスキーで遊んでいるのだと思ったのだが、さきほどから聞こえているエンジン音は別な方向から聞こえていた。前にも見たのだがここの草原でモーターパラセイルで飛んでいるグループが居る。今日の風だと飛行日和で地上には数基のパラセイルが広げてある。バッタならぬ人が飛んでいるのだ。
時速10kmほどの速度で風に流される度合いを計算しながら飛んでいる。無風よりも若干の風があったほうが離陸が楽になるようで、向かい風にセイルを広げてプロペラをふかすと数歩で離陸していく。見た感じ誰でも飛べそうだ。車に一式積んで好きなところで飛べれば楽しいだろうなぁ。
ぼんやりとパラセイルを見上げて1時間ほど休んで、最後は新川を若干の追い風に助けられて一気に自宅まで戻る。
2005.05.21 (C)Mint 本日の走行34km 実走行時間2:30
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