コース概要
北海道の夏のツーリングルートからは少し外れるけど、市町村訪問は太平洋側の鵡川町を起点に内陸を鵡川、沙流川と辿りグルっと回るコースに挑戦です。C&C(Combine Cycling)で鵡川町の「ひまわり公園」に車をデポします。この公園は夏のツーリングでキャンプ利用した人が多かったのではないでしょうか。襟裳岬まで 120km程、中継点としては手ごろです。 ここから内陸に向かい、地球体験館の有る穂別(HOBETU)町、日高国道に折り返して平取(BIRATORI)町を回って、余裕が有れば日高門別(HIDAKAMONBETU)町に襟裳岬へのデポ地点を探して鵡川町に戻ります。 実は連日の悪天候で当日も無理かなと思ったのですが、朝5時に起きて有線テレビの天気予報を視るとなにやら南方面は太陽がのぞくとのこと、札幌の空は低い雲がたれこめて、今にも降り出しそう。降らなければそれで十分と思い南に向かいます。 そろそろC&C(Combine Cycling)でも距離が有って、鵡川町までは千歳経由で120km。時間がもったいないので高速を走って1000円。なんか、結構金がかかる企画ではある訳です。 鵡川ひまわり公園には8時到着。ここで自転車を組み立てて、水筒に水を補給して。天気はどうも晴に向かっているようなので、雨具は車に残してランニングシャツ一枚になり、上着はバックに。やっぱ、帽子を持ってきて正解。今日は、結構焼けるかもしれない。 |
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例えば、先日行った由仁町の博物館は無料。滝川の航空博物館は100円。ほとんどの郷土博物館は無料なのにねぇ。 実は、朝食がまだなので、ここでと思っていたらたまたま博物館に「本別食事所案内」のパンフレット(と言ってもコピー)が有ったので、これを失敬して、朝だけどカツ丼でも食べて力を付けようと思ったのです。 で、行く店行く店「準備中」。ほなアホな。博物館10時開展なんだから、そこから客が出てくるまで営業しないってつもりなんだろうか。しかた無いのでコンビニを探すと、むむ、この町はコンビニが無いのか。 しょうがないので、「オニギリ、お弁当」の看板の出ている店に入ってみると「あ、これ期限が切れてる」ってカウンターで没収(笑い)。なんだ、なんだ商売やるきが無いのかぁ。 補給出きずに穂別を後にする。しっかし、本当にもう。 注:僕のツーレポにルートの話題よりも町への感情が多すぎるって批判もあるようですが、僕のツーリングの目的は、その町を訪ね、見る事が主眼になっています。自転車の速度で町内を見て回ることにより初めて見えてくるものを、その町の人に、他の市町村と比較しながらレポートしています。一番読んで反論していただきたのはその市町村に住む人々なんですが、残念ながら独り言で終わってはいますが(笑い)。
平取(びらとり)町
再度鵡川を渡って、今来た道を継続、今度は沙流(SARU)川へ向かい、この流域の平取町を経由して太平洋に戻ります。しばらくは鵡川を左に見ながら平取穂別線を進みます。天気はすっかり晴。また、ランニングシャツに戻ります。富内のあたりから峠越えです。標高300m程を4kmで登ります。が、暑さのために水が心もとない。しかもひまわり公園で補給する時に十分夜間に管の中に滞留していた水は捨てたつもりなんだけど、なんか、生臭いんですよね。加えてもう3時間も無補給で走っているのでなにやら体調が悪くなっている。 結局、押しを入れてかろうじて峠越え。 峠を越えて下りでは風を受けてなにやら寒気がする。やっぱ、腹の中カラッポだものなぁ。 日高国道に合流して右折。今度は沙流川に添って平取へ向かいます。とにかくコンビニを見つけなくては。うぎゃ、まずい。足がつった。なんとか自販機のポカリで給水しながら、速度は15kmまで落ちてしまって、なんとか荷負に到着。やっとコンビニが有った。 これって、何と読むと思います「荷負」。ニオイなんですね。ここの小学校のグランドの隅で遅い朝食兼昼食。足をマッサージしながら大休止。 まずいんだよね。一回でも足がつると無理がきかない。二回つるとリタイアだもんね。 それと水の補給。ここの小学校の水もなにやら生臭い(と感じる)、ここからは自販機を見つけ次第補給の繰り返しだな。どうも、生水(水道だけれど)があたるのは体調と大いに関係があるようで、水筒の水がなにやら臭ったら飲まないのが懸命です。なんせ、サイクリングと下痢のダブルパンチほど辛いものはない。 平取は二風谷にダムが作られて、アイヌの土地が収容され、その後町の中がどのように変化したか観察するのが目的です。 案内看板が見えてきます。結構ガイダンスは親切のようです。 この二風谷は、現在唯一の小数民族参議院議員の萱野さんの出身地。彼の土地がこの二風谷ダムの下に沈むのです。このダムは先日走った苫小牧東部工業団地に工業用水を供給する目的で着工されたのですが、その後苫小牧東部の企業誘致も思うにまかせず、なんかダラダラと工事が続けられていて、もう、着工から20年になるでしょうか。 ダムの上流側からアプローチしたので、最初に二風谷ダム記念公園(正確な名前を忘れてしまった)に入ります。アイヌ文化記念館、河川公園、そしてみやげもの屋、アイヌの木彫りの熊の直売(?)所なんかが集まっています。 結構観光地として整備が進んでいるようです。 ここで小休止。なにやらダムはまだ貯水が始まってなくて、ダンプが盛んに砂利の採取を行っている様子。ダム事務所も建設中で、このダムが何を目的に作られたか等の案内は読めません。どうも、一般に言われるダムのイメージよりも水門に近いようで、ここに広い湖ができる感じでしょうか。 ここを出て緩やかな下り坂を足をいたわりながら進む。本当ならこれくらいの坂なら30kmで走れるのだけれど。 ここ日高国道は海岸線から日勝峠を越えて十勝の帯広に入るルートになっているためか襟裳岬を経由しないサイクリストの決まりのルートです。今日も結構すれちがいます。もちろん、ピースピース。日に焼けた顔から白い歯がきらり。これから、峠越え、頑張ってね。 平取町の直前で川を越えると、なにやらあやしい紋章が岸壁一杯に広がる。新興宗教かなって車で通るときは思っていたのだけれど。今日は自転車、そこの下まで砂利道を登って行きます。 アイヌ語で「武装の壁」。昔、神がこの壁に降り、アイヌの人々に火の使い方、猟(漁)の仕方、織物の織り方を教えた記念の地だそうです。 北海道に住むアイヌの文化は地方地方で違い、言葉も若干違います。アラスカのイヌエットも海岸イヌエットと内陸イヌエットでは違い、新田次郎のアラスカ物語なんかでは、海岸イヌエットが森林の松の臭いで頭痛を起こして前に進めない話なんかがありました。 ここは、平取地方のアイヌのメッカなんでしょうね。地図によっては、これをUFO基地なんて書いてあるのですが、ま、現代風に言えばそうなるのでしょうか。 平取町に入ると義経神社があります。北海道程義経伝説が多い地方は無いのではないかと思います。僕の知っているだけでも、岩内雷電、本別に伝説があります。ここ平取の義経神社は公的施設な訳です。なにやら明治の始めに土地の伝説を聞いた開拓府の役人が認めて作ったものだそうです。今は、神社を中心に公園になっています。 話は逸れますが、先の穂別町の郷土資料館。地球体験館。方や義経神社。ウーン歴史の重みが違う。 ここの入り口でレーサと大きなリックが投げ出してあって、なんちゅう組み合わせだ、と持ち主が戻るまで付近で休憩してました。話を聞いてみると、どうも、横浜から来たのだが、自転車がレーサーしか無いので荷物は全部担ぎ、これが予想に反して難儀だとのこと。 やっぱ、ランドナーまで行かなくても、キャリアは必要だよね。 彼と話していると向こうから小さな自転車にこれまた山のようなリッユクを背負った青年が近づいてくる。あ、同好の氏が居るねなんて言ってたら、なななんと一輪車じゃないですか。しばし言葉も無かった。 更に進んでもう平取町を出てしまうあたりまで来てやっと役場。今日2度目の記念写真。それにしても、ルート選定が悪かったのか80Km走って2町村では割が悪い。 足は限界に近いのでここから日高門別を諦めて、ショートカットして先ほどの鵡川穂別線に合流。100m程の軽い峠を越えて左にゴルフ場を見てなつかしの鵡川沿いの道へ。 国道235号を右折してたんぽぽ公園へ。たぶん、襟裳岬ネライにもう一回ここに車をデポしてC&C(Combine Cycling)することになるだろう。 それにしても今回はロジスティックス(兵坦補給)を誤ったな。来年はツーリングタイプのMTB改造車にするかランドナーにするかそろそろ買い替えも考えなくては。 千歳、札幌間が渋滞してるとのラジオの情報で、274号線、十勝樹海ロード経由で戻ったら、95KMでわが家についた。なんと、自動車のコースまで今回は失敗していたのだった。 95.08.26 本日の走行 107km
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