オロロンライン..増毛、留萌、小平

コース概要
 日本海側のオロロンラインは何処から始まるのか。一般的にはオロロンライントライアスロンの出発地増毛町から北へ、稚内までが正解ではないだろうか。
 前回、浜益村まで足をのばしたが、さすがここから増毛町を目指すピストンコースは取り難く、今回は275号線から増毛へ抜け、日本海岸を留萌市へ、すこし足を伸ばして次回の車のDepo地点確保のために小平(東京方面はコダイラですが、北海道はオビラと読みます。由来はアイヌ語のオ・ピラ・ウシ・ペツ、河口にに崖のある所です)町にまで足を伸ばして、碧水(ヘキスイ)峠を越えて戻るサーキットコースです。途中2カ所の峠越えがある120km程のコースになります。
いざ出発
 車のDepo地点は、道の駅「サンフラワーランド北竜」。温泉も出て、コーテージも完備し、ひまわり迷路で有名な北竜町にあります。国道からお城のようなコーテージもさることながら、入り口の門の竜が目立ちます。道の駅の駐車場は広いのですが、端にコッソリ(何故か、何時もこうなるんですよね)車を停めて自転車を組立、いざ出発。今回は秘密兵器がありまして、サドルポールからのびたワイヤー型の荷物(引っかけ)に木の板を自作しまして、デイバッグを乗せる即席の荷台を作ったのです。今までは例年に無く気温が低いのでディバッグを背負っても良かったのですが、これから夏に向けて背中の汗が乾かなくては辛いものがあります。そこで即席の荷台を作った訳です。これが結構見てくれが悪い割に便利でした。

増毛(ましけ)町
 道の駅を出てから北竜の市街に戻ります。ここから普段あまり交通量の無い道道94号、増毛稲田線を利用して御料峠越えです。地図によると40km程あります。途中にダムが有って景色が良いだろうと思われますが、平行して碧水峠が有るのに、なんでこんな道がと思うのは道に失礼。さすが除雪の手はまわらないのか冬季間は通行止めです。まず、ダム建設に、そして、増毛の畑作地帯と延びてきて繋がったのではないだろうか。峠としては碧水よりだいぶ標高が高いようだ。
 ダムが見えてくるあたりで小休止。いちおう国道から15km程入った所に冬の積雪時用にチェーン着脱場が有る。ということは、さほど古くない道なのかもしれない。
ダム横のトンネルを抜けて登りが続く。ダムの規模はさほどでないが、静かな湖面に移る青空は、北の湖の資格は十分ある。ダムを挟んで反対側の北側斜面には、6月末と言うのにまだ雪が残っている。途中で目にした測量看板にはH=310の文字が。このあたりで増毛町との境界線看板が有る。峠を越えた。
 しばらくは台地の上を走る。この道が何に役立っているか、すぐに解った。山菜取りの車が随所に路上駐車している。しかも、戻ってきた人のリュックはウド、蕗、ワラビで満杯。知る人ぞ知る山菜取りの穴場なんだ(って、インターネットで書いたら穴場で無くなるって!)
 遠くに広がる日本海が見えてきた。海岸に出てから左に曲がり増毛町役場を目指す。ここは盲腸線のJRが唯一残っていて、高倉健といしだあゆみの映画「駅」の舞台になった所だ。海岸線から小高い丘を越えて役場にでる。その直前に風力発電、太陽光温熱と自然エネルギーの実験を行った小学校のグランドがある。ここには、特別養護老人ホームも建設され、たしか、増毛エネルギー博物館が有るはず。苫小牧、室蘭と風力発電を見学してきたので、ここでも休憩を兼ねて見学させてもらう。
 ま、海からの潮風が強いこともあるのだろうけど、かなり錆が浮いてきている。しかももう動かしていないのか、今日は風が弱いのか、プロペラは回ってない。風の方向に首は振るので固定はしていないようだ。
 軽い昼食を食べながらラジオを聞いていると、松山千春の「君をわすれない」が流れてくる。そういえば、過去に会ったサイクリストに千春フアンが多かったなぁ。サイクリストはアウトドアが好きだから千春フアンなのか、はたまた寂しがりやが多いのか。みんないい奴なんだけど、何か解りあえる共通の雰囲気、僕にもその要素があるのかどうか解らないが、「寂しがり屋」同士の親近感がある。
それにしても「みにくいアヒルの子」の最終回は今週の火曜日。がんすけは死んでしまうのだろうか。するとまちゃこはどうする。沢木は一人前の先生になれるのか、どうもこの曲を聴くとテレビドラマがダブッテくる。
 グランドを出て、役場前へ、恒例の記念写真ととと、増毛町役場って看板が無い。北海道庁が設置している衛星を使った非常無線のパラボラも無い。て事は役場は別な所にあるのか。探すかどうか迷っていたら、増毛庁跡の看板が有ったので、これで代行(笑い)。
 終点の増毛町駅へ出て、看板でエネルギー博物館の場所を確認。どうも、既に通った所に有ったようだ。てことは、看板も何も出ていなかったから、これは見つけられないな。パス。

留萌(るもい)市
 国道を留萌方面に向かって走る。海岸線の平坦な道が続く。逆方向なのだが、ここと浜益村の間は今でこそ雄冬(おふゆ)トンネルが出来たが、昔は冬季間通行止めの雄冬峠越え。この峠が車にもキツイ急な道。上下もさることながら、カーブも多く、タイヤを鳴らして曲がっていく車が結構いた。
 留萌市街に入る直前で海岸線でなにやらビーチバレーの大会をやっている。看板には留萌西海岸マリンフェスティバル。4人一組のチームの試合、元祖ビーチバレーの2名2組の試合と両方行われている。ここで、休憩を兼ねて試合見物。それにしても砂地であれだけジャンプしてアタックできるものだ。体力勝負の過酷なゲームに見える。たしかに若い人しか居ない。ソフトバレーのボールを使って、もう少しメンバーを増やしてやればとも思うのだが。あたりにはやたら、リゲインの旗が立っていた。

 留萌市街でまず黄金岬。ここから日本海が180度以上見えるとか。その手前に海のふるさと館。なんか面白いものがあるかもしれないので入ってみる。ここの真下が黄金岬になるようだ。で、300円なりの入場料を払って見学は10分。出てくる頃には「金返せ状態」(笑い)。何度も言うようですが、この種の施設は入場料100円。もともと展示で金取れるような立派な物は無いのだから、光熱費のみ出れば良いのであって、なまじ入場料収入で収支を合わせようしても無駄。もし、家族で来て1200円も払ったら、金返せ状態じゃなくて、実力行使しちゃうから。ほんとにもう。
 で、無料の(笑い)屋上の展望台から見る景色は雄大。ここから夕日が日本海に沈む様相が「黄金岬」の名前の由来なのだが、十分うなずける。柱状節理の岩肌を削って先に飛び石のように延びている本来の岬も襟茂岬のようで、日本海側にはそう「岬」と呼べる場所は無いので、やはりここは要チェックやでぇ、彦一。
 ここの駐車場に期待していたのだが、狭くしかも監視付きということで、ちょっとDepo地点には向かないみたい。後回しになっていた市役所を探して待ちの中をうろつく。どうも記憶があいまいなので、市役所が見つからない。こうゆう時はJRの駅に行けばほとんどの場合市内略図が立っている。JR留萌駅の前には3台のランドナーが立てて有りこれから、北へ向かうのだろうか。市役所の位置は、ななんと、さっきの海のふるさと館の横ではないか。よほど市役所顔していたのかったのか、見落としていた。で、市役所の間で記念写真。やっぱ、市役所とは思えないなぁ。
 留萌の町を国道に沿って進む方法もあるが、港に出て市街地をバイパスして小平方面に抜けることができる。文字で説明しづらいのだが、港の線路に沿って交通量を意識しながら進むと、留萌川を渡る鉄橋の先で国道と合流する。ここを左に曲がって海岸線を小平に向かう。

小平(おびら)町
 女房の実家がこの先、小平町鬼鹿なので、走り慣れた道だが、年々改良が進み、今では両側に3m程の舗装された歩道が続く。あいにくの向かい風なので、歩道を走る。10km程で小平町市街地。実は、ここから鬼鹿まではまだ15km程ある。もし、この界隈に車のDepo地点が発見できなければ、女房の実家まで走って、ここをこれから先のDepo拠点にすることにする。
 市街地の最初の信号を右に曲がると小平町役場。まずは記念写真。田舎の役場にしては駐車場が狭いが、それでも、土曜日なら車をとめれるかもしれない。で、役場の横を抜けると公園が有りそうなので、そこで小休止&水の補給。なんと、ここが小平町交通公園(たぶん、JRが廃止になった駅の跡)で車200台はとまれる駐車場にトリムコース、水飲み場も完備している。これなら、テント張っても怒られないな。要チェックやでぇ、彦一(こればっかり)。
 ここを確保したので、今回はここから折り返し、最後の碧水峠を越えて道の駅北竜に向かう。夏の北海道の日本海川は北からの風が吹く場合がおおく、小平から留萌に向かっては強い追い風、時速20km程でやっと無風状態になる。この風に押されるように30kmで留萌市に向かう。
 日中晴天が続いたせいか、ここから山に向かう道もかなりの追い風、100kmを越えて疲れた足にはなんともありがたい。碧水峠は土壇場最後の部分だけで、平坦な道を追い風に乗ってグングン進む。峠を越えると気が遠くなるような直線道路。ここの最初の緩いカーブのあたりが北竜道の駅まで数キロの地点。
 さっき道の駅を出て右に進んだ所を、左から戻る格好になる。
 わずか3市町村なのにメーターは130km。さすが北海道は広いって北海道人が言ってどうする。
1996.06.22 本日の走行 130km

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