稚内市に王手..遠別、天塩、豊富、幌延
コース概要
夏場の暑い時期、渡島半島を完全制覇の予定もあるのだけれど,毎度毎度同じ道を車で繰り返し走るのも飽きるので,ここは妻の帰省にあわせて留萌郡小平(おびら)町を起点に1昨年のル−トを先に進めることにする.
今まで訪問した市町村を地図にプロットするとやはり北海道の背骨と言うのだろうか日高山脈を越えてない気がする。でも夏のサイクリストのメッカである宗谷岬に王手をかけておくコースが見つかった野で、ここを走っておこうと思う。最近の走りは当初の志と離れ[とにかく回る]になっているのだけれど,これは,どこまで走れるかを体験したいためのもの。このコースで一日150km以上を走れることを確認出来れば、ま、これからはボチボチってことししようと思う。
時は夏真っ盛りの8月のお盆近辺.さぞかしサイクリスト,ライダーがこの地域に入り込んでいると思う。
いざ出発
車の出発は小平(おびら)町から。ここから北に初山別までは昔走っている。しかも、初山別の岬台公園近くの駐車場まで到達済み。ここに車を置いて北を目指すことになる。
実は、その為に家族サービスと自転車を両立させるべくサイクルキャリアを新車に取り付けてある(このホームページのアマチュア無線の広場の写真参照)。普通だとここに自転車を積むのは簡単なのだけれど、車がミニカトッポで屋根が150cmもの高さになると、この上のサイクルキャリアに自転車を積むために別途キャタツが必要になる。しかも一人ではふらついてなかなか積めない。ま、そんな感じで初山別の駐車場で無様な感じでとりあえす自転車下ろすことに成功する(検討の余地が山ほど残った)
残念ながらここから利尻富士が見えない。天気が良いと留萌市からすでに利尻富士が見えるのだけれど今日は残念ながら見えない。
時刻は6時40分を少し過ぎた頃、自転車を組立ずに走り始めるのはひさしぶり。
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遠別(えんべつ)町
ここから国道232を進むのだけれど、最初はアップダウンが続く。おおむね遠別町を過ぎるあたりまでアップダウンが有る。そしてここを過ぎると永遠と思えるほどの平坦な道を稚内市に向かうことになる。宗谷岬を目指すサイクリストにとって最後の関門と言える。8月もお盆休みのこの時期、宗谷岬を目指すのか、ライダー、サイクリストの数は多い、徒歩を含めると沢山の若者が宗谷岬を目指している。
自分でも自転車で宗谷岬を踏んでみたいのだけれど、今回はその王手をかけるべく車のデポ地点を探ることとなる。
とにかく嬉しい。ここまで来ると宗谷岬を踏んだ者、これから踏む者の交流が盛んになる。擦れ違うライダーもサイクリストも手を挙げて挨拶する。ライダーはスピードが違うので手を挙げてサインだけだけど、サイクリストは「宗谷岬まで50kmですから頑張って」とか「もう、アップダウン無いです」とか、一言情報交換ができる。
とにかく挨拶に忙しい、これは楽しいことなのだけれど。
遠別町に入る直前に道の駅「富士見」がある。たぶん、利尻富士の富士見なのだろうけど、今日は見えない。スタンプを捜したのだけれど、9時からを厳守のようで、まだ設置されていない。遠別の町はそれなりに商店街も開け、予想よりも開けている。たしかここは米の減反で規制を受けないモチ米に転換したシタタカな町。そのせいなのか町の中心街にも活気がある。
天塩(てしお)町
ここから同じ国道232号を進み天塩町を目指す。とにかく行きかうライダーがサインを送ってくれる。彼らの多くは朝に宗谷岬を出発したのだろう。岬に到達した者が岬を目指す者へのエールなんだろう、こちらも目的地とは別にサインを返答する。
天塩町はルート232の岐れ道となる。こっから国道232を進み国道40号に合流して稚内を目指すか、あくまで日本海添いの道々106で稚内を目指すか。
今回は豊頃町から幌延町を巻いて戻るので海岸線の道々106を進む。
僕の感覚では栄えている町の隣町は寂れているのだが、どうも天塩町もこれまた中堅都市としてこの地域では活気のある商店街を形成している。町の真ん中を国道が走っている点をのぞけば、先の遠別町と大差無い。ここから天塩港を左にみて再び日本海側を北上する。いよいよ函館からのソーランライン、これが積丹半島を回って石狩に出る頃からオロロンライン。この終着駅と呼べる稚内宗谷岬に向けてのル¥トとなる。
先に函館でポタリングを楽しんでいるので、今年は北海道の南と北の双方を走ることになる。
このあたりは海岸に広がるサロベツ原生花園であるサロベツ原野が広がる。海岸線の整備によりペンケ沼、パンケ沼の水位が下がったのを修復するために工事が行われている。そのためか、道路の左には幅5m程の人が通らない舗道が整備されている。
実は北海道名物の「怨念のニレ」の木が有るのだけれど海岸線を走る楽しさで見過ごしてしまった。左側には原生花園のピークを過ぎたにもかかわらず、短い北国の夏を彩る花が先手入る。サクラ草の親戚なのだろうか、本当なら誰にみてもらうでもなく咲いている花が美しい。
自転車で巡り合う風景は、その風景に自分の力でたどり着いたという達成感が大きく左右していると思う。同じようにさきほどから抜かれたり抜き返したりしている原付バイクの彼も、目に付く花の写真を撮るために一回一回三脚を組み立てて写真を撮っている。ここまで来たらあせることは無いバイクなら一時間半で宗谷岬に到達する。
途中、宗谷岬帰りのバイクと何回もエールの交換のピースサインを行って稚咲内の原生花園駐車場にたどり着く。ここから利尻富士が見えると思っていたのだけれど、今日の天候では雲に隠れて見えない。
豊富(とよとみ)町
ここから道々106号を離れ右折して豊富に向かう。ここの途中に知る人ぞ知る「レストハウスさろべつ」がある。地平線まで広がる原野を体験してみたければお勧めの場所である。ライダー、チャリダー、ドライバーが集まり宗谷岬に王手をかけて日没とか、宗谷岬到達の余韻を分かち合いたい人々が集まるあなばである。ここを過ぎて豊富の町に入る。これまた不思議なことに商店街を始め、特に他の町村に消費者を奪われて寂れている訳ではなく自立した地方中核都市になっている。自転車健康宣言の町、ぜひとも自転車好き訪れてみたい。そう言えば来週のオロロンライン・トライアスロンによる交通規制の看板が随所に出ている。とにかく日本一長いアスリートのコースを提供しているのが南の増毛から、ここ豊富町までのコースなのだ。
ここから、国道40号を進方法もあるが、あえて道々84号を豊富温泉に抜け豊富温泉を視察して幌延町に向かう。
道中考えたのは、今日目にした町はどれも地域の中核として発展している。高レベル核廃棄物貯蔵所として選ばれた幌延町は、そこかこの3町村と比べて経済的に苦しいのではないか。その幌延の弱みに付け込む科学技術庁の誘致依頼なのではってこと。
豊富温泉を過ぎるとオホーツク海に面した浜頓別まで50km。北東の風がかなり冷たい。何故か自転車を踏みながら鼻水がたれてくる。
幌延(ほろのべ)町
予想に反して幌延町も地方の中核都市である。別に周辺の他の町村に比べ発展が疎外されている訳では無い。なんなんだろうなぁ、こんなに産業がうまく行ってるのに高レベルの誘致は何故なのだろう。結局、地場の産業で十分豊かに暮らせるのだから。
JRの駅で硬券の入場券を買い求めてしみじみと思ったのは、地域に住む人の意向なんか全然考えずに強制的に核のゴミを押し付けて繰る動燃のやりかた。幌延の大地は実り豊かな大地であり、これからも発展の可能性を秘めた、北海道らしい地域であった。幌延だけをねらい打ちするだけの苦況に立たされた経済事情なのだろうと考えた自分が恥ずかしい。
ここからは天塩大橋を渡って天塩町に戻る。さっきから気になっていたのだけれど、ここらあたりが北緯45度になるらしい。北極が北緯90度だから、北半球の丁度半分になる。普段生活している札幌が北緯43度近辺だから、それから2度も北に来たことになる。
道路を横切る北緯45度に合わせて看板が設置されている。
天塩大橋は自転車では初めて渡ったが、稚内に向かう長距離バスで、あと1時間だなと思わせるポイントである。当初予定の距離は140kmだったのだけれど、再度調整してみるともう少しありぞうで、たぶん、初山別に戻るころには150km近いであろう。
天塩から国道232に合流すると宗谷岬を目指し、どうも途中1泊が必要なスケジュールのサイクリストと擦れ違う。朝のフェリーで小樽に着いて、ここから一日で宗谷岬を目指してそろそろ限界と言ったところだろうか。
僕が考えるコースは小樽を到着と同時に出発して初山別の岬台公園で一泊。そして、宗谷岬を目指すのが良いと思う。もちろん、健脚向きで、普通の人なら小樽から宗谷岬までは2泊3日と」予定すべきであろう。
北を目指す。この共通の価値観でひたすら走るライダー、チャリダーそんな人々が凝縮してるのが夏のこの地域の特徴だろう。
トホダー3名、チャリダー10組、ライダー数知れず。それが、今日の状況であった。
1998.08.14 本日の走行 153km
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