写真で見る限り三稜石が広がる火星の世界

火星探査とインターネットの幕開け
 1996年のMars Pathfinder(マーズ、パス、ファインダー)の火星探査の頃は日本での商用インターネットが始まった時期と合致する。当時パソコン通信が終焉を迎え、インターネットの時代が到来すると予想されていた。実際には現在のtcp/ipの商用サービス以前で学術を除けばパソコンを利用した通信はパソコン通信の無手順が主流だった。
 当時、パソコン通信のPC-VANの会員だったので(ま、今でも系列のmeshを使っているけど、当時は「会員」って名称で利用者を呼ぶ習慣が有ったなぁ)、ブラウザのモザイクの無手順対応版ををダウンロードし、1分30円のインターネット接続を利用してnasaのホームページから火星の画像を自分のパソコンに表示させてアメリカの情報開示の実態を実体験したものだ。
 当時、月2000円の定額制契約だったのだが、マーズ、パス、ファインダーの画像を見たくて有料サービスを使ったので1万円を越えた事を思い出す。
 そして2004年1月、インタネを利用して火星探査のnasaのホームページで画像を得ている。もちろん追加料金は無い。8年で我々が利用する通信環境は劇的に変化した。そして情報は全世界に廉価で平等で伝わる時代に成長しているのだ。
各自実際に情報を入手する場所はここにある。
 マーズ、ローバーの画像は報道と同時にホームページに掲載される。前回から8年を過ぎて、通信は確実に変わりつつある。後で書くが、デジタルデバイドの場面がここにも有ると思う。どれだけの人がこの情報に接することが出来るのだろう。特に若い世代(中学、高校)がこの情報に接し得るのかデジタルデバイドが心配なのだが。

風化によってできる三稜石
 三稜石(さんりょうせき)とはどんな石なのかはhttp://www.sbs-np.co.jp/shimbun/stone/isi020728.html(御前崎町白羽(しろわ))で紹介されている。天然記念物の指定を受けているようだ。
 実はこの三稜石は何億年かかったかは別にして火星に大気による「風化」が有った証拠だと思う。その程度は時間と大気の密度の関数だが、火星には風があるって事実は最初の画像で点在する石から読むことが出来る。
 実は三稜石なんて用語を何故知っているかと言うと、天然記念物以前に日常でも三稜石を目にする機会があるって高校時代の地学の先生の影響なのだ。当時の高校のグラウンドで三稜石が有ったのだ。今の時代では芝生が有って難しいが、昔の土が丸出しのグラウンドでは風化による三稜石が収集できた。実際に三稜石を見せられて風化を体験する資料として納得したことがある。
 その三稜石が火星からの画像に見える。過去火星に水が有ったのは前回の探査で証明されている。それを補足する「スピリットとオポチュニティー」なのだが、僕が一番関心を持っているのは三稜石だ。吹きすさぶ大気が火星に有るってことは無生物の惑星では無いだろう、その「生物」を我々地球人の想像力で理解できる「生物」なのか解らないが火星には生物が居ると考えるのが学術的な世界では一般的だと思う。
 実は三稜石を含んだ火星の画像をnasaのホームページで見た時に高校生だったころの地学の先生がグランドで拾った三稜石の話を妙に思い出してしまったのだ。
 火星には風化が有った、ってことはすごい発見だと思う。

火星に水が有ったのは間違いない
 前回の探査の画像を見ると滝も有ったし湖も有ったと思われる。今回の火星探査でその裏付けを取るのか解らないけど、基本的に人類が宇宙に出るには地球の衛星である月から惑星探査に進むのだろう。でも科学技術的には人間が行く時代を少々早く読みすぎではないだろうか。火星を地球人類が利用出来るのは、まず、月を利用出来てからだと思う。具体的には地球人の宇宙への進出には月は避けて通れない。
近くに宇宙への扉が有るのだ。たぶん、他の知的生物を擁する星でも同じだと思うのだけれど、宇宙へのプラットホームを持っているかどうかは重要な問題だと思う。衛星を持たない星では宇宙船を軌道に乗せ、宇宙ステーションを組み立て、そこから宇宙に旅を進める。地球は月を宇宙へのステップとして使える環境にある。
 火星も同じで地球に住む人類がベースキャンプとして確保したいキャンプが火星だ。そこに人類が宇宙への旅の基地を作る意味は、地球>月>火星として当然なのだろう。ただ、我々は人類を送り込む対象として月を考えらるだろうか、未知数だと思う。
その先に有る火星は謎だらけだ。地球の将来を考えるためにも火星から得られる情報は貴重だ。で、どうも先の探査で言われていたのだけれど、火星には水が流れていた時代が有ったらしい、では何故無くなったのか、それは謎だ。僕は太陽系の歴史って観点で見ると、火星が生物を宿したにも関わらず発展しなかったのは、ほんの小さな違い、地球とのほんの小さな違いがあったのだと思う。その「小さな違い」を人類が知ることにより惑星として閉じた地球の環境も考えられるのだろう。

人類は火星に立てるだろうか
 何時か立てると思う。その前提は険しい。例えばエネルギーの問題だ。人類は地球に有るエネルギーを使っている。化石燃料である石油なんかがこの範疇に入ると思う。人類と言うか惑星系の中で生物が利用するエネルギーは
1)生物エネルギー(薪とかのバイオマス)
2)化石エネルギー(石油、メタン・ハイドレート等の蓄積エネルギー)
3)自然エネルギー(風力、太陽光等の今そこにあるエネルギー)
4)宇宙のエネルギー(発電衛星からのエネルギー受領)
5)太陽系のエネルギー(地球以外に振りそそぐ太陽のエネルギーの利用
現在の人類の到達度は3)の入り口だろうか。この段階では火星に人類が立つのは難しい。めちゃくちゃ無理すれば出来るかもしれないが、冒険の域を出ないだろう。コンピュータの発達により、コロンブスやマルコポーロの時代を再生しなくても無人探査機が人類に情報を伝える道具として使えるだろう。
 2004年現在で人類が火星に立つ意味はさほど無いと思う。無人探査機を沢山送り込んで月に激突させて、それで解った様々な事を生かしてアポロ計画はなりたった。せいぜい地球から月への旅行は3日だ。火星への旅行はその100倍近い。だから、人類はコンピュターを 猿利用して無人探査を重ねるのが最良と思う。
 アポロ計画の頃とコンピュータのコストも性能も格段に進歩している。これを使うのが筋だろう。火星が「かつて水があった」でも「今は無い」理由を探査で突き止めてもらいたい。
 人類が火星に立たなくてもそれが解る時代に我々は生きている。故障も多いがコンピュータ利用だ。無人探査機が我々地球人の現在の力なのだ。
火星探査に期待っしたい。人類は猿が違うのは好奇心にある。好奇心を満足させるために膨大な経済支援を行ってきた。それが「人間と猿の違い」だろう。残念なことだけど人類はプラットホームである月をまだ手に納めていない時代に生きているって現実だ。

NASAの火星関係の速報ページ
火星6万年ぶりの地球接近

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2004.01.27 Mint