株取引、これも素人が損する仕組みらしい

株取引きに興味は無いが
 1990年からの10年を「空白の10年」と呼ぶのが少し前まで盛んだったが、たしかに「何もしてこなかった10年」だったとは思う。でもそれを指摘した人達がアメリカを例にして批判する論調に「何処か違うぞ」と思っている。ま、竹村健一あたりがバタ臭い意見で評論家出来た時代そのものも僕は否定的に見ているのだが。
 ただ、トムクランシーの作品を読むにつけ主人公のジャック・ライアンが「コンピュータを駆使して株で巨万の富を得た」って表現がアメリカ人にはやたら説得力があるらしいので気になっていた。
 ネットサーフィン(今はこの言葉は死語で、ネットザッピングが適語らしい)している時に株取引のシミュレーションが有る事を発見した。それがk−zoneのサービス。
3ヶ月をゲーム期間に設定し、1億円を原資に実際の変動状況に合わせて株の取引をしてその結果を競うってゲーム。実は僕もパソコン通信の時代にこのビジネス・プランを考えてたので「やっぱ、有るんだ、こんなサービス」ってことで参加登録をした。
若いうちにリスク無く、体験を通して社会経済の仕組みと株取引を理解しておくには最適のゲームではないだろうか。このゲーム主催者のビジネスモデルが見えないので、短期的に終了する可能性もあるが、ま、5年ほどゲームを楽しむと経済と株が見えてくるのかもしれない。

やはり「鉄火場」の雰囲気は否定できない
 最初のターンは2001年10月から12月までの3ヶ月。あーでも無い、こーでも無いってドタバタして最初の1億円はドンドン減って行く(笑い)。
こりゃいかんてんで、amazonを検索して株取引関係の本を数冊購入した。いわゆる「XX式株取引」って本だ。実際の金が掛かってる訳ではないのだけれど、やっぱりゲームに負けるのはシャクなのでしっかり読みましたよ。一番気に入ったのは「空売り」を利用したデイトレードのノウハウ。たしかに、日銭10万円も可能だ。だた、今年(2002年)3月から規制対象になってしまった。もっとも、K−ZONEの仕組みでは信用取引は出来ないのだが。
 ま、解るのだけれど、株取引が鉄火場だった最大の理由がこの「空売り」に有るのは自明だと思う。株価が下がる局面で下がった株で利益を上げる方法として「空売り」は効果的だ。でも、それって個々人は利益を得るかもしれないが株取引本来の仕組みでは無い。でも、それを使って株取引をしても良いって違法では無いが脱法ってくらいのテクニックなのだ。だから、規制した瞬間に株価は上がったのが今年の1月〜3月の動きだった。

結局3ヶ月で1割を稼ぐ方法が解った
 初回のターンでは参加者27、000人程の中で順位は25、000番くらい。amazonで買った参考書はまったく役にたたなかった。1億円は終了時に8700万円にまで減っていた。で、2002年1月からのターンでは方針を大きく変えた。
 例えば多くの本に書いて有る「損切り」なんてのは絶対しない。損は損でそのままストックする。損の増減でk-zoneのランクが変わるのだから「損切り」なんて売ってしまったら1%近い税金も加えて原資が減るのだから不利である。このゲームでは現金のフローなんて難しい身内の事情が無い、だから、下がったら上がるまで待つてことで良いのだ。
これはゲームならではの特例なのだが。
 「何時か上がる」と考えて待つことが株取引の否決かなと思ったのが1月から3月のターンでの結果。ここで前回の1億円を8700万円まで落としが僕が逆に1億0900万円にまで成績を伸ばしたのだ。ランクとしては2万4千人のなかで1500番目くらいだった。2ターン目でプラスに転じたのだった。
この時期は1月の日経平均9500円の時代を脱した頃だから。ま、あまりテクニックが無くてもそこそこ増やせたのだろう。一番の勝因は「こせこせ売った買ったしない」ってことだろうか。
おおむね1回の取引は上限の1000万円近い額になる。これを売却すると資本利得税で1%強の税金が引かれる。おおざっぱに10万円が税金に消えると思って良いだろう。つまり、10万円の利益が(差益が)この税金に消える。取引手数料は取引量に関係なく2500円のルールなので、この税金が一番効いてくる。少ない取引で多くの利益を確保するのが秘訣だ。

ポートフリオってのは当てにならない
 結局今のターンでは100位以内を目指してゲームしてるのだが(5月15日時点で500位程)、新年度ってこともあり業績発表で大きく株価が動く、そのなかで「明日業績を発表」となっているのに何故か発表前にも係わらず前日に上がる銘柄と下がる銘柄がある。株価が上がる企業は業績発表が上向きなのだ。思惑では無くて情報が漏れている証左だろう。ま、それは良いとして、解ってきたのは企業の株価ってのは短期的には「人気だ」ってこと。芸能界も驚く程の「人気商売」が東証を筆頭に株取引の実態だってことだ。
新聞情報に一喜一憂しながら小刻みに株価は上下する。デイトレードなんかは鉄火場だろうけど3ヶ月程度だと長期的観点では成績を上げられない。銀行株なんかに頼っていては日本経済の回復まで待たなければならない(笑い)。おのずとこのk−zoneのトレーディングダービ向きの企業がリストアップされる。このリストアップが出来ればそんなに難しいゲームでは無い。1億円を原資に1000万円(1割)増やすのは簡単である。
何故かと言えば、参加者の多くはバンバン売買して税金をガッポリ払って、原資を失っていくのだ。インターネット株取引をしている人の大半は月に2回程度の売買と聞く。このくらいの頻度が実際の株取引なのだろう。
 こんなシステムはもちろん虚業なのだが誰でも3ヶ月で1割の所得を得られるとしたら、鉄火場に足を踏み込んでも良いかなと思う。でもね、このシステムは「働く人」有っての仕組みなのだ、みんなが参加したら崩壊するのだ。だから、こんなゲームで勝利しても何も価値は無い、ま、そんなことを承知で楽しんでますよ。

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2002.05.16 Mint