コンサドーレは何故勝てないか
シーズン中に2回も監督が変わる
まず、最大の戦犯は岡田武史だと言っておく。人間とは不思議なもので登り調子だと慢心してしまうのだ。J2だったコンサドーレをJ1に昇格させたのは彼の功績である。だが、身の引き方が慢心だと思う。正直言って柱谷は次期監督に指名された段階でJ1の監督資格がなくてあわてて取ったのだ。そんな無資格人間を指名する無鉄砲さが裏目に出て、2002年のシーズンの低迷になった。
少なくとも柱谷を指名した責任は岡田武史は負わなければならない。がしかし、彼は、ワールド・カップ後の日本代表監督の座を狙ってしまった。まったく馬鹿な話しだ、いや岡田武史の悲劇だ、運命のイタズラでワールドカップで全日本の監督を勤めたのはアヤなのだ、それは「ラッキー」なんて範疇なのだが自分の実力、チャンスが巡ってきたなんて勘違いをしたのだろう。それは間違いなのだ。人間は運命の流れの中で翻弄されているのだ。だから、慢心してはいけない。
大黒柱が不在のプロチーム
サッカーとはどんなプロスポーツなのだろう。これを考えると結果は見えてくる。プロなのだから基本的に得点を挙げるってことに集約される。地味なディフェンス優勢のチームは少数のオタクには受け入れられるだろうが、基本的にプロでは無いのだ。
かなり昔の話しになるが「川上巨人軍」てのは勝つためには何でもした。だから、プロ野球の興行部分では批判を浴びた。だが、川上哲治は勝つ事にコダワッタ。結果、前人未到のV9なのだが、興行的には失敗作だろう。
同じ事がコンサドーレにも言える。「プロはアマチュアより強い」ってのは幻想以前の問題で寄って立つ土俵が違うのだ。プロは観客を意識し、アマチュアは自分を意識する。これが原点だと思う。そのためにはプロは興行的な部分が必要なのだが、そこはバランスの問題なのだ。
話しが逸れるが野球を例に取るとプロ野球なんか昔「職業野球」なんて呼ばれていたが、基本的に高校野球とプロ野球は違うものって判断がある。
同じルール(野球)で行っているのだが、壁がある。それは「白球を追う青少年」と「金はグランドに有る」って意識の違いなどでは無い、本当はアマチュア側のプロへの「妬み」なのだ。同じルールの「スポーツ」がこの国では別興行なのだ。高校野球の甲子園がらプロ野球へつながるのを毛嫌いする。アマチュアは神聖でプロは汚れている。そんな意識がアマチュア側に有って、プロ側から言えば「金も無いのに高邁な態度」に見える訳だ。
で、コンサドーレだが、何を考えてるのか解らない。ある意味で今年(2002年)は岡田監督の亡霊の年なのかもしれない。
「華」ってことだ。プロリーグを闘うためには「華」が必要なのだ。そこに田中社長は理解が及ばないのだろうなぁ。だから、こんな成績でJ2に降格決定なのだ。
柱谷を切ったのだけれど、次の監督(イワンコビッチだったっけ?)も駄目で、さて、どうするって課題は経営課題なんだよ。その答を「とりあえず」にしてる経営者は阪神タイガースと同じ構造にはまっているのだって認識が田中氏に有るのかなぁ。
札幌市の姿勢も問題なのだが
「コンサドーレ札幌」はドサンコ(道産子)の逆読みと都市名を会わせたものだ、だが、札幌市はコンサドーレを「北海道のプロチーム」などと自らの責任を放棄している。田中社長が元札幌市助役だった関係が真逆になる要因かもしれないが。
基本的に札幌の名前を冠にしながら札幌市はまったく恩義に報いていない。コンサドーレ市電が走る事もなければ地下鉄をコンサドーレカラーに塗る事もしない。
プロ野球の広島カープが広島市挙げての市民チームであること学ばなくてはいけない。今の札幌市はまったく「我関せず」の姿勢なのだ。
反論があるかもしれない。がしかし、アクセス札幌のコンサドーレ展示コーナを見た事があるのか。吉原幸太のスパイクやエメルソンのポスターが貼ってあるのだ。何を考えてるのか。まったく更新の無いホームページそのもではないか。
再度J2からの再生シナリオ
北海道の経済力では大手スポンサーが見えない。そもそも余力は無いだろう。前に北海道5悪の話しを書いたがその中でプロスポーツのスポンサーになれる経営状況の会社は無い。なんせ、財務省、大蔵省の紐付きばかりなのだから。
ここで、田中社長が偉ければ(僕は、監督交代の前にJ2時の経営を模索するべきと思うが)、10年計画を立てるべきだ。本当に「体育からスポーツへ」と考えた川縁チエーアマンの考え方を知り、市民球団としてのコンサドーレを作るべきだ。数年前に書いた「コンサドーレ=阪神タイガース」にしないために、シナリオが必要なのだ。
ま、「岡田コンサドーレ」は解消した訳で、誰も関心を示さないのならJ2でしばらく潜伏ってのも良いかもしれない。せめて5年計画くらいは有るのかぁ>田中社長