2005年千歳基地祭、ブルーインパルス堪能
年に一度の基地解放
今年は8月7日が千歳航空自衛隊の基地祭。ブルーインパルスもデモ飛行するので数年ぶりに朝6時に出かける。
人口8万人程度の千歳市に8万人程が訪れるので道路は大渋滞。前に8時頃に出発して千歳市に到着したのが9時半。市内から基地のゲートは見えているのだが大渋滞で午後のブルーインパルスにかろうじて間に合ったって経験してたので兎に角早めに千歳に向かう。
7時半には千歳市到着、渋滞も基地の手前のホテル日航の信号から1区間だけ。すんなりと基地内に入り車を駐める。広い基地内に沢山の駐車場が分散しているので自分の車を駐めた駐車場をしっかり記憶して滑走路に向かう。正式の開場は9時なのでかなり早いが航空機は展示済みなので客が少ない分早めに見学ができる。
階段を登ってF15のコックピット見学なんかも数人の行列の後に続いて数分でコックピットの見学ができる。その後、ぞくぞくと入場者が増えて、午後には30分以上待たなければ見学できない状態になっていたので、ま、早起きは三文の得ってことだろうか。
展示の大きな目玉は見当たらない。前にC130の機内見学があって、コックピットに座らせてもらえ、写真も取り放題だったのだが日米協定で防衛施設の公開はかなり制限されてるようだ。ちなみにC130のコックピットには胴体の格納庫から梯子で登るのだが、ミニスカートの女性も登っていて、ま、目の向け所に困ったって事もあった。
補給は広場の模擬店で
ひととおり展示を見て写真を撮り終えると8時半を過ぎていた。昼飯の仕入れも兼ねて広場の模擬店に向かう。と、丁度滑走路と広場の間が工事中で妙に遠回りになる。また滑走路で開店してる自衛隊直営店はブルーインパルス直営店のみでまったく飲食テントが無い。実はこの迂回路を5回も往復したのだが、とにかく今年の千歳基地祭は歩かされた。戻って歩数計を見たら6時間で2万歩も歩いたのだった。
あいからわらず単価が高い。目玉はから揚げ弁当で700円もする。また、ビールを売ってるなぁ。基地祭でアルコール解禁になったのは何時からだろうか、昔来た時には無かったのだが。200ml程度で300円はえらくあこぎな商売やってるもんだ。これって北海道大学の大学祭の逆パターンじゃないだろうか。
暑さに負けてペットボトルを購入、昼飯は午後のたたき売りに期待しよう。晴天の滑走路で消耗し、実は500mlのペットボトルを4本も消費することになる。他の店舗でF15のエンジンブレードのキーホルダーを見付けるが1000円とか。売っているおやじさんに「午後は安くなる?」と聞くと「本物はうちだけなんで午後まで残ってるかなぁ。完売で閉店してるかもしれない」と言われる。
9時になって開会式、デモ飛行が始まる。開会式で会場への一番乗りは前日の22時から並んだ釧路の男性とのこと。意外と遅かったんだ。
デモ飛行でF15の9機編隊飛行がプログラムには有るのだがキャンセルされてる。どうも8時頃にスクランブルが有ったようで、2機が緊急発進して行ったのだが、これがキャンセルの理由だろうか。開場デモ飛行の最後は政府専用機のローパス飛行。高度150mあたりからパワーを入れてゴーアラウンドしていく。他の戦闘機に比べて大きいので速度がいまいち感じられない。
海難救助デモ飛行は圧巻
毎度行われている海難救助演習のデモフライトだが、今回は千歳基地到着が早かったこともあり、最初から見ることができた。数年前に来たときには海難救助のデモフライトの頃には千歳基地前の道路で大渋滞に巻き込まれて音を聞くだけだった。
最初救難地点を特定するために双発のジェット機が高度300m程でローパスして風向を調べるリボンを投下する。この黄色いリボンがクルクル回りながら落下して当日の千歳基地の風の様子を近づいてくる救難ヘリの目印にする。
ここから2機のヘリが救助活動を始める。最初はパラシュート降下で遭難地点に降りる。降りた隊員はリフトアップするヘリからのロープに遭難者を乗せてヘリが吊り上げる。つり上げたヘリは機首を大きく下げて前進を初めて遭難者を運ぶ。
この一連の作業がテキパキと行われる。
当日の千歳基地の格納庫に海難救助の様子の実写パネルが展示されているのだが、本物の迫力を実機とパネルで感じさせる演出だった。
次がアメリカ軍の三沢基地からのF16のデモフライト。日本では結局採用されなかったが、双発エンジンのF15イーグルに比べてエンジンが単発のF16ファイティング・ファルコンは劣っているような印象を受けるが、エンジン1器でも計量さによる機動(マニューバー)の凄さを見せ付けるデモフライトであった。
時速700kmのローパス。ひさしぶりに目の前を横切る戦闘機の後ろ100mからバリバリとエンジン音が聞こえてくる体験をした。低空での速度性能が良く、デモフライトでは半分の速度しか出していないとのことで、音速を超えて高度300mで飛行できるらしい。
圧巻はその地上攻撃で、標的から垂直上昇、5000mまで30秒。もちろん地上掃射して上空に見えなくなる。そして、エンジンを絞って落下し、予想も出来ない方向から再度地上攻撃して急上昇。これではとてもレーダー無しで迎え撃つことは出来ないだろう。
最後はブルーインパルス
その他のデモフライトを見たり地上展示を見て11時半には疲れ果てて駐車場の車に戻る。エンジンをかけてエアコン入れて昼寝と決め込む。天気が良いので続々と車が到着し千歳基地の中も大渋滞。
エアコンに未練を残しながらも1時20から始まる最後のデモフライトであるブルーインパルスの見学に滑走路に向かう。
当日は雲量5程度だったので中止になるかと危ぶまれたが、まず最初は4機編隊によるローパス。
雲が出ていたのにスモークの色が白だったので編隊飛行にも迫力が演出出来ないのが残念だが、各種編隊飛行を繰り返す。
5機編隊での演技のあとにブルーインパルス得意のハートマークをスモークで描くのには失敗。さらに星のマークには挑戦せずに終わった。普段のブルーインパルスにしては全体的に迫力に欠けるものだったが、ま、お祭りのデモってことで集まった人々は満足しただろう。
何故かテントでビールを売っているので、ビール片手にブルーインパルスを見ている集団も居たが、花火大会と勘違いしてるんではないの?
終了の大渋滞を知っているので、テントを冷やかして回り時間を潰す。先ほどのエンジンタービンの店では粘りに粘り1000円のエンジンブレードのキーホルダーを700円にまけてもらって購入。ビール片手にブルーインパルスを見ていた集団が食べていた焼き鳥も1ケース300円を100円でたたき売りなので2ケース購入。
千歳基地を出られたのは基地閉鎖の16時をかなり過ぎた16時30分。昔のように戻る飛行機の離陸と観客上空のローパスが無いので、2時間はただひたすら時間を潰していた。日本ハムの逆転試合をラジオで聞いて、それが終わる頃基地を後にした。
結局、途中で買い出したビールと廉価で購入した焼き鳥で自宅でデジカメの写真を見ながら祝杯をあげたのは20時近かった。
で、翌日から日焼けの痛みに耐えることになる(笑い)。
来年も、行くと既に決めていた。