次の衆議院選挙は自民と民主のガチンコ対決

民主党への逆風は政治への順風
 失点を積み重ねてきた自民党麻生政権も金のバラマキを「政財対策」と呼んで点数稼ぎに躍起のようだ。事実、ここにきて株価が戻りつつある。これに勢いを得て更なる補正予算のロケットの4段目を使うらしいが、これは極端なバラマキ政策で選挙を意識した大盤振る舞い、つまり買収に近い選挙違反行為だ。これが公党が行えば選挙違反にならないって政治の隙間を突いた2009年度補正予算作戦の発動だ。
 年間予算2.5兆円の農水省に補正予算で1兆円付けても消化不良に陥るのは明らかだ。そんな無理に無理を重ねた2009年度補正予算がまっとうな「経済対策」では無いことを国民が知るところとなるだろう。必ずしも選挙対策として効果があるとは思えないが自民党の守旧派には旧来から選挙を乗り切る手法として歓迎されているのだろう。
 一方の民主党も小沢代表の去就を巡って一枚岩では無い。小沢代表は選挙に一番有利な方策を模索しているのだろう。代表辞任が最も効果が出るタイミングを計って自民党の出方を観察中って所だろうか。実は自民党も同じことが言えて両者ジャブの応酬を繰り返しながら相手の出方を探っているのが昨今の状況だ。
 正直言って衆議院選挙で民主党が圧勝するのは現在の議席数と全国の推薦立候補者数から見てかなり難しい。まさに小沢代表の言う「数の論理」では届かない。しかし、世論のムードはマスコミに煽られて民主党大勝と思っている。今回の小沢代表の秘書逮捕はその根拠の無いムードを冷却する作用が出ただけだろう。
 本来、次回の衆議院選挙は政界再編の選挙となる。旧来の自民党も旧来の寄せ集めの民主党も個々の当選した代議士の前に再編成を余儀なくされる。民主党内部が社民党との共闘にギクシャクするのでは政権政党として保たない。政権政党になるには民主党+社民党のコラボでは無理で、政界再編成による現在の自民党でも民主党でも無い政党が必要になる。それが大連立であっても良い。次回の衆議院選挙までの暫定政党に留まるのだから。

政策を戦わす政治に近づく
 一番の問題点は政権与党と万年野党の建設的で無い不毛な政策論争だ。結局、不毛なので国民に伝わらず国会対策委員長会談で全てが決してしまう。予算委員会でも十分な論議をするなら、現行の何でもありの質問形式を改めて「予算論」でガチンコで議論すべきだ。週刊誌片手に与党に質問したり、漢字が読めない麻生総理が国家論を書ける訳が無い、代筆だろう。みたいな国民を代表する代議士が国会の場で戦わす議論としてははなはだ不謹慎な行為は辞めるべきだ。
 そもそも、与党の事情と野党の事情が違うので議論がかみ合わないのだ。何故なら、野党には政策責任が無いのだから。
 ここはしっかり野党にも政策責任を持ってもらい、国会では同じ立場(国政への責任)で議論して貰いたい。そのためには、民主党圧勝よりも自民党の先の郵政選挙での独裁的体制を打破する選挙に次回の衆議院選挙が位置づけられるのが望ましい。
 そのためには、現在の民主党でも自民党でも無い、再編成党か大連立与党が選択肢の一つだろう。多くの国民は、民主党の政策だけでは政権政党として保たないと感じているだろう。どうも、やはり、どっか「危なっかしい」のだ。

過半数政党無し、第一党も拮抗
 小泉郵政選挙から学んだことは2/3もの「数の論理」の横暴をさせてはいけないってことだ。小泉純一郎首相が歴史に名を残すためには、郵政民営化が決まった段階で衆議院を再度解散すべきだった。それでこそ、国民の意を受けた総理大臣として歴史に名を残しただろ。
 過半数を越える政党が存在すると政治が活性化しない。せいぜい「ねじれ国会」までしか行かない。そこには「数の論理」しか無く、政策を戦わす場面は形骸化し、結局国民に審判を仰ぐって流れが形成されない。
 麻生太郎首相の「自民党と民主党の違いは何なのか、争点が明らかになるなら衆議院を解散する」ってのは、自民党も民主党も同じなら選挙結果はムードに流されるだけで、「なんとなく民主党」の流れに抗することが出来ないからだ。
 しかし政策で国民に受けようとすればする程、逆に自民党が民主党に近づいている訳で、麻生太郎総理大臣が目指すものは言行不一致な状態だ。今回の2009年度補正予算案の内容が国民に知れ渡れば渡るほど自民党の政策への期待が低下し、ますます麻生太郎総理大臣は衆議院の解散総選挙を行えなくなるだろう。そして、最後は任期満了に伴う「追い込まれ解散」になる。
 唯一、補正予算の内容が周知されないで話題性がホットな段階しか衆議院の解散総選挙が自民党に有利に働くことは無い。

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2009.05.07 Mint