実現の可否が問われる
マニフェストは政権を担わなければ実現できない公約なので、野党のマニフェストはきれい事ばかりになる。政権交代の可能性が高い今回の衆議院選挙では少なくとも民主党はマニフェストで公約した事を実現しなければ次回の選挙では野党に後戻りすることになる。何故なら、マニフェストは選挙公約がどれほど実現したか国民が採点できるように、次回の選挙に向けた採点票なのだから。つまりマニフェストに書かれた事柄は与党になったら実現する政策ってことで、選挙前の現時点では架空のものだ。 それを公表して政権与党を目指すのだが、今までの野党のマニフェストには無い「実現性」がより求められるのが今回の民主党だ。ま、他の野党はどことくっついて実現するかの選択を迫られるのだが。所詮、マニフェストは政権を担った政党を採点するために選挙の前に国民に供託するって考え方に立たなければ、旧来の野党の「言いっぱなし」路線に見えてしまう。 その意味で今回の民主党のマニフェストは正直言って「風呂敷の広げすぎ」の感がいなめない。何故なら、旧来の野党的な国民受けすればそれで良しの「言いっぱなし」に見えてしまうのだ。また、旧来のバラマキに近く、知恵を絞って税金を効率よく使うって面が置き去りにされている。 財源問題を突いているのでは無い。政治が国民に約束する国家観や理念が前面に出てこない。細かな政策の羅列だけでは国民は民主党はどんな日本を作りたいのか解らない。健康を取り戻すのに体質改善をするマニフェストでな無く、傷口に絆創膏を貼り続ける対処療法の民主党のマニフェストはどこな物足りないのだ。 |
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2009.08.12 Mint
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