札幌モエレ沼公園、ノグチ イサム、海の噴水

コース概要
 自宅から大きく札幌新道を経由して東区のモエレ沼公園にでる。最短距離は丘珠空港経由なのだが、同じ道を走りたくないので、行きは札幌新道、帰りは丘珠空港のルートを選ぶ。サイクリングロードを経由する方法もあるが、わずかに発寒川サイクリングロードを使うのみになる。札幌市は1区に1箇所大きな公園を整備する方針らしいが、所詮同じものを10箇所作るよりも、札幌市が国際的に誇れる公園を一点豪華主義で作ってはどうなんだろう。
 札幌市は10区あるが、それぞれの区に大規模公園を整備するって都市計画を持っているらしい。正直言って並みの公園よりも世界に誇れるノグチ・イサム設計のモエレ沼公園を「札幌公園」として整備するのが市役所の仕事だと思う。小さなパークゴルフ場を沢山整備しても老人の娯楽が増えるだけで、世界規模のってキャッチコピーを実現することは出来ない。せっかくのノグチ・イサムの遺産であるモエレ沼公園をもっと広報するのが札幌市民の誇りにもつながる、まさに政策だろう。
 最後の工事が終わりグランドオープンしたモエレ沼公園に札幌を代表する公園になたのか視察を兼ねてのサイクリングを行った。
 目的はモエレ沼公園の最後の施設である海の噴水が7月1日に完成したので見学しておくこと。加えて時間があれば芝生でのんびりと昼寝をすることとする。
 前年完成のモエレ沼公園、モエレ山の情報はこちらに。

サイクリング開始
 最初は発寒川サイクリングロードを下る。農業試験場跡地を横切って、正式な名称は無いのだけれど通称「新川サイクリングロード」に抜ける。ここを新川に沿って西に向かえば石狩湾の日本海に到達できる。距離的には10kmほどだろうか。
 今日は、ここから札幌新道を西に向かう。途中雁来(かりき)大橋が見えてくるあたりで左折して北に向かう。この道が「札幌さとらんど」に向かう道だ。モエレ沼公園はこの北側にある。「札幌さとらんど」は土日は駐車料金が500円かかる変な施設だ。駐車場管理の人件費なのか、たしかに周辺の歩道も誰も歩かない広い歩道なので、ここに違法駐車する車も多いのかもしれない。でもね、隣のモエレ沼公園が広大な駐車場を無料にしているのに、ここが有料駐車場ってのはなんとも納得の行かない役所仕事と思うのは「私だけ(c)だいたひかる」。
 で、ひさしぶりのモエレ沼公園に到着。早速新しく完成した噴水、たしか松の木に囲まれたあそこなんだけど...。噴水が吹き上がってないじゃない。
 なんか大きな円形の窪地があって、真ん中にドームが設置されてる。ま、月のクレーターのような施設がモエレ沼公園に新設された噴水らしい。常時水を噴き上げている噴水をイメージしていたので「今日は故障かな」と考えてしまう。
最後の施設として完成した(もっとも、札幌市長選挙で現在の上田市長が当選して工事が1年凍結されたので、本当は去年完成のはずだったのだが)噴水の名前は「海の噴水」。札幌は政令指定都市として全国でも珍しく海を持たない政令指定都市なので、支店経済だけの都市となっているが、ここに海を作ろうとしたノグチ・イサムの感覚は先進的だと思う。
看板を見ると13時と16時に実演するとのこと。なんだ、省エネなのか常時動いている噴水じゃないんだ。夜のライトアップも常時ではなく実演のときのみ、夏のスケジュールでは日に3回の海の噴水の実演らしい。それ以外の時は写真のように「ただのクレーター」なので、時間調整には注意を要する。

モエレ沼公園最高の芝生
 モエレ沼公園に到着したのは12時丁度。海の噴水の実演には1時間ほど待たなければならない、ま、帰って次回かなとも考えたのだが、ひさしぶりのサイクリングなのでモエレ沼公園を一周する。今日は風も無く走ってあたる風が気持ち良い。反時計回りに一周してお気に入りのベンチで昼寝。昔からある丘ではラジコンのグライダーの打ち上げとサーマルソアリングが盛んだ。
 上空を飛ぶトンビとは比べることは出来ないが、何故あんなに短時間の飛行なんだろう。当日は風が弱かったけれど、スロープソラリングは可能なのだが、5分も飛ぶと降りてしまう。もっと、高度をあげてみろよなぁと思わすにはいられない。
 13時近くに再度、海の噴水に戻ると回りはビッシリと人が取り巻いてる。やがて始まるまえのアナウンス「風下は水がかかるので注意して下さい」。このアナウンスの後で当日の暑さのせいだと思うけど風下に移動した集団が2、3組み。
 最初は一気に25mの高さまで噴水が伸び上がる。それまで何も無いクレーターに水の塔がが立ち上がるので迫力満点だ。期待通り(笑い)風下は噴水のシャワーが振り注ぐ。
 その噴水が収まって、クレーターの中心では低い噴水がクルクル回る。良く見ているとクレーターの中で水が増えている。それが、ゆっくりと増えているので小さな噴水の波涛が回っているのに気が取られて気が付くのが遅れる。
気が付くと水が大きくうねりながらクレーターからあふれ出る。

モエレ沼公園の海の噴水の迫力
海の噴水  クレーターから溢れた水は壁をつたって外に溢れ出す。その外壁に突起があるので潮騒が演出される。ザバァーって波が来て、一瞬遅れて波を受けての海岸の返歌がサザナミなのだが、これを噴水の中で現してる。
打ち付ける波と返すサザナミ。これがテーマで噴水は続く。
 全体の演出時間が40分って、通常考えられない長さなのだが、この噴水の動きは新鮮だ。「動と静」と一般的に呼ぶが、波涛が打ち寄せてクレーターからサザナミがおきる。そこで溢れた水がクレーターの外で湖を形成し行く。それが第2幕だ。
 やがてクレーターが水没する程まわりの水が増えて、噴水も止まり大きな丸い湖が形成される。
海の噴水 水面には回りの景色が反射して映し出される。そして、クレーターの中の水が引き始め大きなドーナツ状の湖が形成される。そして、回りの水も引き元の形に戻るとクレーターの回りの複数の噴水が始まり上空で一点に合致して振り注ぐ。
全体で40分に渡る演出だが、飽きることなく楽しめる。海の噴水とは的を射た表現だと終わったあと気が付く。

モエレ沼公園最大の目玉
 昨年完成したモエレ山もスケールの大きな造形物だがこの海の噴水は今までの噴水のイメージを大きくかえる造形物だ。公園の一部として静的なものと違う唯一の動的造形。これがモエレ沼公園のグランドオープン最後の作品とした企画の周到さに驚かされる。
 しかも40分に渡る演出にも驚かされる。日に2回てのも希少価値を演出してるし(笑い)。
 モエレ沼公園に行ったら、たとえ時間がずれていても1時間ねばって見る価値がある海の噴水だ。
 炎天下久しぶりのサイクリングであったが十分楽しめた。翌日に千歳の基地祭でついに日焼けが最高潮に達し、ひさしぶりに皮がむける事態へと発展するのであった(笑い)。
2005.08.06 (C)Mint 本日の走行45km 実走行時間3:00


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