次の日本国総理大臣は誰か

小泉政権を脅かす時限爆弾
 まず耐震偽装問題は終焉に向かっており、小泉政権を脅かす材料にならないだろうとの福岡政行氏の予想。国土交通省にまで波及するかと見えたが、事実関係が明らかになると政治問題化するよりも保障の問題が前面に出てきてる。終焉とは思わないが、ま、政権を揺るがす事態にはならないだろう。
 米国産牛肉の輸入停止問題。これは根が深そうだ。福岡氏情報によると、輸入再会の直前、ブッシュ大統領と小泉純一郎首相が京都の金閣寺で40分程会談した。テレビでも「京の雅を体験してもらいたかった」と意味不明な英語を乱発する小泉首相が写っていたが。この中で小泉純一郎首相が靖国参拝と中国の対応について「けしからん」とブッシュ大統領に訴えたがブッシュ大統領からは「国益を考えろ」と逆に諭されたらしい。そして、アメリカ牛肉の輸入再開を約束させられ、急遽輸入再開で農水省や厚生労働省の対応が間に合わなかった。それが中川農水大臣の言い訳に繋がったとの話。これも、ありえるなぁって感じだ。
 で、BSE問題は食の安全の問題で小泉政権の支持率が女性層を中心に急激に下がっている。特に都市部の女性層では30%台後半まで一気に下がった。人気が下がるとやる気を無くす小泉純一郎首相にとって支持率低迷は自滅への道に繋がる可能性がある。これも、なるほどって感じだ。
 ホリエモン事件は先が見えない状況だが、これが政権の致命傷になるのか、一番懸念される事件になる。東京地検特捜部の新しいトップは4月の就任時に「額に汗して働くものがむくわれる社会にしたい」と既に戦線布告している。内定は早々に始まったのと思われる。その宣戦布告を無視して衆議院選挙で刺客としてホリエモンを送り込んだ。それに対して「ホリエモンは危ないぞ」と誰も忠告しない小泉政権の勢力の低下が見られる。

皇室典範改正は踏んではいけない虎の尾
 いわゆるタブーに挑戦するのが小泉純一郎首相の癖だが皇室典範については踏んではならないタブーだ。靖国神社参拝を支持する右側の人も皇室典範改正については小泉純一郎首相を支持しない。そこに秋篠宮妃紀子さま御懐妊の情報がもたらされて一転小泉純一郎首相は慎重な対応を迫られた。
 そもそも御懐妊の情報は事前に宮内庁から複数の国会議員にリークされていたらしいが小泉純一郎首相は当日の午後に国会でメモを受け取るまで知らなかったようだ。これは、小泉勢力がかなり弱体化してる証拠ではないだろうか。
 福岡政行氏は小泉純一郎首相は踏んではいけない虎の尾を二つ踏んだと言う。一つは織田信長ですら出来なかった皇室改革に手を染めたこと。そして、ブッシュ大統領に「国益を考えろ」と諭され、牛肉輸入再開でつまづきアメリカの信頼を下げたこと。
 アメリカは中国は大切なマーケットと考えている、今後10年の経済成長で中国の購買力は2.5倍以上に伸びる。日本と中国の外交が巧く行かないならアメリカは日本を切ってまで中国と手を結ぶだろう。過去、アメリカと手を結んだ国が平和と経済成長を得てきた日本の戦後復興の歴史を見ると、日本無しで中国とアメリカが手を握るにを指をくわえて見ているだけの外交で良いのだろうか。
 つまり、小泉純一郎首相退陣の後は中国と巧くやれる首相が是非必要と福岡政行氏は言う。このあたりから「願い」としての次期首相と実力としての次期首相の話が混在してくるのだが、そのほうが話が面白くなる。

登場人物は4人
 人となりを知るために該当ホームページへのリンクも貼っておく。まず4人は麻生太郎谷垣禎一、福田康夫(現在は不掲載)、安倍晋三の4人。
 武部務や竹中平蔵はホリエモンの応援演説に行った時点で目は無くなっただろう。
谷垣禎一氏は次の次を狙っていて、今回は立候補しないかもしれない。マスコミはプリンス安倍晋三氏を中心に書き立てるが実際に安倍晋三氏を押す国会議員は意外と少数かもしれない。昭和29年生まれの安倍晋三氏の上には自民党議員の2/3の議員数が乗っており、せめて年齢分布が半数無ければ意外と押す人間が少ないのではないか。
福田康夫氏は父福田武夫氏の人脈もあり、立候補には不自由はしないだろう。方や吉田茂の孫として麻生太郎氏も十分立候補可能だろう。消去法から福岡政行氏はこの2人の対決となり、薄ら笑いの福田康夫氏よりも麻生太郎氏が有利と分析している。年金問題で現小泉純一郎首相と福田康夫氏の間は完全に切れてしまった。また、福田武夫氏に住み込みで師事したのが森善郎氏、小泉純一郎氏だったことを考えれば後継として押すはずもなく、麻生太郎氏有利の読みは妥当だろう。とも付け加えた。
 はたして、そうだろうか。
 やはり9月を今から予測するのが難しいのだなぁと聞いていて思った。現在の外務大臣である麻生太郎氏が後継総理大臣になったとしてアジア外交が進展するとも思えない。既に何らかの対策に着手しているならいざしらず、少なくとも歴史認識はアジア諸国の建前と合わないし、現在の小泉純一郎首相の靖国参拝を擁護する外務大臣ってレッテルを貼られてるのだから。唯一、国務大臣になってから靖国神社参拝を控えているのは、総理のイスを意識しての行動だろう。
谷垣禎一氏は昭和20年生まれ。安倍晋三氏と比べて年齢的には次の次って言ってられないだろう。ただ、ソムリエを始め多趣味でツールド北海道に自転車担いで乗り込んだりもしている。はたして首相って仕事をこなせるのか未知数部分が多い。
 薄ら笑いの福田康夫氏は力はあるのだろうが、森派を挙げてNoだろう。ただ、誰と誰の戦いになるのかによって森派の対応は大きく変わってくるだろう。

安倍晋三氏は出馬するか
 ポイントはここに絞られると思う。安倍晋三氏が出馬しなければ、福田、麻生の戦いになる。FA対決だ。安倍氏が出馬となるとこれに谷垣氏が加わった4者の戦いになる。FAAT対決だ。最大派閥の森派が安倍氏を押すにも関わらず票は割れ、結局、福田康夫氏が当選する。谷垣氏は次の次なので谷垣派は福田氏に票を流すだろう。
 問題は不出馬の場合だ。不出馬の場合、麻生氏にもチャンスが出てくる。森派は消去法で反福田戦線を麻生氏に振ることになる。この場合、麻生氏にも芽が出てくるだろう。
 ただ、難しいのは9.11衆議院選挙で大勝した自民党だが2007年夏の参議院選挙は議席数を減らすことが目に見えている。その選挙を向かえる自民党総裁なのだ。2007年夏の参議院選挙後に政局が動くと読めば、今年の総裁選挙は次回への布石って位置付けになる。もっと極論すれば、党則を変えて1年のみ小泉純一郎首相の続投って選択肢もある。
 問題は9月に向けて景気の回復テンポがどこまで進むか(ま、実際には金余りによる株高って様相になるのだが)、耐震偽装、BSE、ホリエモン、防衛施設庁の4大話に加わるスキャンダルが今後出てくるのか。そして、皇室典範の改正を断念した小泉純一郎首相に「やる気」が無くなった場合の求心力の衰え。
 様々な流動的要素が加味されるが、福岡政行氏の予想は僕の予想と違うが、結果は麻生太郎総理大臣って可能性はゼロでは無いってことだ。
 景気の回復と財政事情の好転(下手すると平成17年度税収は40兆円を越えるかもしれな)を背景に谷垣禎一総理大臣も目があるかもしれない。消費税を10%にしてプライマリーバランスをプラスに持っていく。景気に後押しされて政策として正解のクジになるかもしれない。次の次は意外と早く来るかも。

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