「さとうきび畑」歌詞の公開に挑戦

一生懸命探すだけ無駄
 まず関連情報だが財団法人沖縄協会のホームページに「さとうきび畑の唄」の作詞・作曲者である寺島尚彦氏の雑誌季刊沖縄に掲載された さとうきび畑がある。。また、同じホームページにTBSで「さとうきび畑の唄」のドラマを作った(株)TBSエンタテインメントの八木康夫氏の「さとうきび畑の唄」を製作してが掲載されている。
 僕のホームページのアクセス履歴には「さとうきび畑」関連のアクセスも結構ある。この中にキーワードとして「さとうきび畑 歌詞」がかなり多い。ドラマを見て唄の歌詞を知りたいとインタネをアクセスする人間が多いのだろう。そして、見つからずにあれこれとネットサーフィンを繰り返す。
 何件か著作権侵害状態で掲示されているページはあるが早晩削除されるだろう。
 正直、歌詞がインタネにあるはずが無い。あったとしたら違法行為なのだ。JASRAC(社団法人 日本音楽著作権協会)によって、一元管理されている。著作権利者の権利の保護の名目で使用料を払わなければ利用できない。ちなみにここでさとうきび畑を検索すると著作権は寺島尚彦氏、アーティストは上条恒彦、森山良子、田代美代子が登録されている。さらに「さとうきび畑の唄」って唄もあり、これは佐渡山豊氏が著作権をもっている。となると、TBSのドラマは「「さとうきび畑」の唄」と表記されなくてならないのではとも思う。先の八木康夫氏の説明で寺島尚彦氏から承諾を得たと書いてあるので「さとうきび畑」の唄が正しいのだろう。
 それにしても子供も含めてインタネ利用者が、ふと「さとうきび畑」の歌詞を知りたいと思っても、その入手が困難な今のJASRACの対応はいかがなものかと思うのだが。

50年待たなくてはいけないのか
 著作権が切れるまで待たなくてはいけないのか。その意味で100円ショップのダイソーに夏目漱石の「こころ」が100円で並んでいる。その他、著作権切れの本が100円で売られるのも解る。青空文庫あたりからダウンロードしてDTPすれば手間をかけなくて本が作れる。著作権にからんだ出版ビジネスもビジネスモデルとして本を売る商売から情報を売る商売に形態を変えなくては続かない時代に入っている。
 年始にNHKの番組の課外授業の再放送で森山良子氏が子供達と一緒に歌詞11番をそれぞれ1番のみ担当したグループに分け、その歌詞に込められた意味を考えようって番組をやっていたが、これをビデオに撮って見るしか無いのか。ヘイヘイヘイでも11番全部を歌っていた。
 ちょっと、簡単に歌詞を再度読んでみたいと思っても、インタネではそれが出来ない。WinMxで入手する方法もあるが、限りなく違法行為に近い。全国各地に歌碑がある。例えば「知床旅情」は羅臼町に1番の歌詞が書き込まれた記念碑がある。この写真を掲載するのはさすがJASRACでも止められないだろう。そもそも演奏して収益を上げるのでは無いのだから、無償の歌詞掲示くらいは認めても良いのではと思うが、規制緩和の波はJASRACにはおよばないようだ。
 著作権者の権利を守る故に文化の発展を阻害しているのがいまのJASRACではないだろうか。

JASRACに申請し「さとうきび畑」掲載
 結果を先に書くが、合法的掲載の「さとうきび畑」の歌詞がここにある。
 JASRACのホームページに行ってオンラインで使用申請を行う。インターネットでのJASRACレパートリー利用許諾申込受付システムとまぁ、長ったらしい名前のホームページに到達する。
 ここで、最初の利用者用の口座開設申請を行う。ま、あれやこれやで20分ほど時間がかかる。会員登録が終わると申請書のホームページへ行ってプリントアウトする。げ!、我が家では私のパソコンはプリンターに接続していないのだ。ま、今まで必要が無かったってことだ。そこで、「プリントアウト出来ない方へ」んもQ&Aを辿って行くとぺージへのリンクが切れてる(苦笑)。で、メールで「どないしましょ」と送ると「プリントシテ郵送します」とのこと。これで申請書類が送られてくることになる。利用料金は「非商用、歌詞掲示」で歌詞は「さとうきび畑」。このれを半年掲示する利用料金が900円+消費税45円。ま、事務手続きで赤字だろうなぁ。
 で、申請が2004年2月12日、掲載希望を2004年3月〜8月末にしたので、通ればめでたくここに歌詞を合法的に掲示できるわけだ。しばらくお待ち願いたい。
 最終的には紙による申請で現在の事務処理に合わすのだろうが、クレジット決済で即時交付ってシステムにならないものだろうか。
 なぜ歌詞掲載にこだわるのかと言うと、あの「ざわわ、ざわわ」のフレーズが自衛隊のイラク派遣先の「サマワ」に聞こえてならないのだ、耳についてしまったと言ったら良いのだろうか。あまりにも「ざわわ」と「サマワ」の音が似ているだけでなく、状況も似ている気がするのだ。NHKなどでは「サマーワ」と表記するが新聞等では「サマワ」のままだ。だから、この「さとうきび畑」の歌詞を皆に見てもらいたい。自衛隊派遣反対の意思表示として「さとうきび畑」を集会で歌ったらどうだろうと思う。そのための11番、全歌詞表示をしたいのだ。

デジタルの時代の制度のありかた
 ブロードバンド化の進展に伴い各地でビデオストリームの有償提供が始まっている。僕もソニーが提供のAIIで「北のSL」なんかを月300円で見ていたが飽きてしまった。技術的興味だけだったのだがビデオストリームはどんなにガードしてもダウンロードしてCDに焼くことができるのが解ったので飽きてしまったのだ。残念ながらデジタル信号化したものは蓄積して私物化するのは容易だ。
 CDもコピーガードをいくら付けても、容易に複製することができる。業界団体の利益を確保するために頑張っても先のWinMxのようにコピーを止めることはできない。であれば、新たな収入源として新しい技術分野に収入を求めてはどうかと思うのだが。
 例えば「着メロ」。これって既にかなりの収入が上がっているだろう。その他、収入源を探すのはJASRACの仕事だ。カラオケなんかも膨大な収入源だろう。これに続く収入源を見つければ良いのだ。そして、それを財源に文化の発展に寄与するのが本来のJASRACの目的だろう。今のままなら、高校の文化祭なんかで演奏するにも使用料を払わなければならない。これも微々たるものだろうが。例えばストリートミュージシャンの使用料はどうなるんだろう。個人が自宅で歌っている場合は。ギター一本で繁華街を回る「ながし」はどうなっているんだ。
 ま、900円の効果(あ、正確な歌詞を知らないんだ)をここでご覧いただこう。

  ドラマ>さとうきび畑の唄 - 沖縄戦を描き切れてない
  歌詞>さとうきび畑

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2004.01.31 Mint