時代を代表する映画やドラマがある。再放送も含めて非常に時代背景が重要なドラマはその背景を知れば知るほど「歴史物」としての価値すら醸し出す。
メディアの機能はラジオ、テレビ、そしてネットと変遷を遂げたが、マクルーハンはメディア論の中でラジオを「民族の太鼓」と称した。確かにどこからとも無く飛んでくる電波によるその国の言語による音声のみの伝達は「民族の太鼓」であり、不安を助長する。戦争の世紀と言われる20世紀は、実はラジオによる「民族の太鼓」に金するのではないだろうか。
そう考えるとメディアの持つ特性は人類の生存にも係わる非常に重要なファクターを形成してる。そのメディアの中でも昨今見られるニュース報道を中心に据えた政治バラエティ番組や書きっぱなしの週刊誌や新聞が、我々の情報収集の手段としてのマスメディアを形成していた時代は終わり、真に伝達する価値のあるものだけが残る時代に向かっているのかもしれない。
テレビは「物を売る道具」と言われて久しいが、人間が本来持つ好奇心を満足させるために氾濫する情報を玉石混合の中から良質の物だけ認める情報リテラシーが大切になる。その意味でマスゴミがバラマク情報の選別が発信側から受け手側に移管されているのが21世紀の情報化社会の動向であろう。
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