コンサドーレ札幌はJ1最下位

阪神タイガース現象だコンサドーレ札幌
 前に書いたのがやはり阪神タイガース? コンサドーレ札幌だった。その道を歩み始めたと思う。先日の室蘭での試合では「哲二(監督の柱谷哲二氏のこと)、おまえの居る場所は無い」って横断幕。ね、阪神そっくりでしょう。まずは、監督批判。
阪神ダイガースでは吉田監督の退任送別会をやろうと選手会が起案したら、誰がいくら出すかでもめて、年俸の多い人と同じってのは不公平だって選手が文句を言って、結局会は開かれなかった。その事を田淵が吉田監督に謝罪したら「うんうん、その事情を一番解ってるのはわしや」と吉田監督がこぼす。これが名著「頑張れタブチ君」に書かれている。
つまりフアンの監督批判は「阪神ダイガース精神」なのだ。同様に現在のダイエーの王監督も球場で「辞めろ」コールに涙した経験が有る。
 フアンの人気は気まぐれだ、北海道拓殖銀行が破綻して北海道は中央依存の支店経済でしか無いのかと思われたときに現れたのが岡田監督だ。J2決定の後の監督就任承諾だったのだ。これほど情にもろい日本人精神に訴える行動は無かっただろう。全日本を率いた監督が北海道の1チームの監督を引き受けたのだから。
 当時僕は「おいおい、ジュピロ磐田を応援してる場合じゃないぞ」って思った。
がしかし、岡田采配で1年目はJ1入りを逸し、こりゃドップリ浸からなければフアンで居られないぞと思ったのが先の「阪神タイガース論」

岡田監督の功績
 功罪と書きたかったがあえて「功績」にしたい。何故ならば岡田監督はコンサドーレ札幌って組織の運営も立て直したのだから。高校の先輩なので言いたくないけれど「コンサドーレ札幌」の経営者である田中氏(元札幌市助役)って経営感覚無いんじゃないの。「指揮官岡田武志」には監督に就任して最初に「エージェント料」なんて訳の解らない500万円を切ったと書いて有る。サッカービジネスの当事者として当事者能力を疑う。役所の「外注」って感覚で就任したとしか思えない。それを岡田監督はバサリと切った。当たり前で、当事者として働けってことだ。
 たしかに未知のことだから外部からアシストを得るのは解る。ただ相手を選べる力量が有るかどうかってことで結果は全然違う。結果として効果が無い事に金を遣うのは役人の保身である。失敗してもその合理性が有るのだと言いたいのだろう。でもビジネスの世界は違う。失敗しても良いのだ。ただ、責任転化では困る。責任を深く受けとめて自身の問題とするのなら許容されるのだ。
 岡田監督は「コンサドーレ札幌」を担っていた。そのためチームの監督に加えて経営にもタッチした。その結果、コンサドーレ札幌は地域に密着した経営を取り戻したのだ。アルシンドが居たり、マラドーナ(弟)が居たりはアンバランスなのだ。
 「身の丈に有ったクラブチーム」にはまだ道が遠い。そこで「最低のチーム経営」と「最弱のメンバー」の中で岡田監督は苦労したと思う。で、結局、スター選手を用いて結果を出す行為を選んだのだ。それが吉原であり幡戸でありエメルソンなのだ。
 でも、それって「監督としての短期的実績」を背景にしたいって岡田監督のレトリックだと僕は思う。

プロスポーツはビジネスでなければならない
 難しい問題だと思う。基本的にプロスポーツは継続するための努力が大切と思う。企業が経費削減でチームを廃止するのは今までビジネス化をおきざりにしてPR効果としか考えていないからだろう。実はスポンサーになるってことは一蓮托生になるってことなのだ。
 ただ、「読売巨人軍」みたいのは困る。企業チームなのだから。本来のスポーツの本質を考えると、自ら行うのが基本である。運動を楽しむための種目として数々のスポーツが存在するのだ。その一部は「見るスポーツ」として存在しても良いそれが「プロスポーツ」なのだ。つまり、プロスポーツはバックグラウンドとしてアマチュアスポーツの活動を踏まえて存在するのだ。今の日本の「プロ野球」は戦前「職業野球」と呼ばれたように、スポーツの精神からはかなり隔たりがある。
 僕はこのあたりを明確に分けるために日本の現在の「プロスポーツ」の中に「興行」に分類されるものはこの分類で扱うべきと考えている。全てを同じ「プロスポーツ」でくくると「文部科学省」が勝手に税金を投入したり、組織作って天下りしたりするからだ。
 例えば、大相撲はプロスポーツでは無い。これは歴史的に見ても「興行」なのだ。なのに総理大臣賜杯が有るのは納税者として納得いかない。何処の世界にストリップ小屋と原則同じ「興行」に血税を投入する必要があるのだ。プロ野球も正力氏によってスポーツでは無く「興行」になっているのだ。だから草野球や高校野球とは隔離せざるを得ないのだ。
で、ここで述べたいのは「興行」では無い「プロスポーツ」の有るべき姿について。サッカーはプロ化してJリーグが出来た。川縁チェアマンの功績だが、そろそろ川縁氏も後輩に席を譲ったらとも昨今思う。この話しは別な項目にするとして、そこには天皇杯のみでなくインター杯、国体とアマチュアの裾野が有っての「プロスポーツ」なのだって事が重要だ。バレーボールやバスケットが同じようにプロスポーツ化を目指しても巧く行かないのが、そのバックボーンの不備にある。
 で、コンサドーレだが正直言って柱谷氏では若すぎて組織運営なんか出来ないってのが実態だろう。別に監督批判をするつもりは無いのだが、前岡田監督推薦ってのをあっさり飲んでしまった(株)コンサドーレの経営責任は誰が担うのだ。いったい(株)コンサドーレは「ポスト岡田」ってことを考えていたのか。左ウチワで何もしてこなかったのだろう。これも「阪神のフロント」と同じなのだ。問題が起きたら「個別対応」ってことで戦略が無い。その事に気が付いてもいない。まったく、田中氏には悪いけど「役所の発想」でしか無い。それに気が付かないコンサドーレフアンも情けない「柱谷監督帰れ」ってのは何の論理性も無い感情論なのだ。

フロントがアホやから野球できへん
 今国会議員だったっけ江本? コンサドーレ札幌もフロントがどうしょうもなくサッカーに暗いで。監督に「あの選手が欲しい」(これは元岡田監督のワガママな部分)と言われてそのとうりにする。ただそれだけ。例えば経営感覚ってのは「エメルソン」を獲得して所属権利を得て高額で川崎フロンターレに移籍させて金を稼ぐ、そこで得た金をチーム強化に使うってことが出来なければならない。
 そんなソロバンを弾くのがフロントの仕事なのだ。考えると監督だって消耗品、組織をいかに拡大するかが使命なのだ。でも今の(株)コンサドーレ札幌は監督のアシスタンドでしか無い。
 だからフアンは「柱谷去れ」となってしまう。まだまだ(株)コンサドーレ札幌を「構造改革」しなければならないのだよ。
 しっかし、困った問題として「北海道、エアドウ」、「札幌市、コンサドーレ札幌」って事がある。大局的に考えてみるとどちらも同じ構造を抱えていると思う。それは「官主導」ってことだ。そんなの全部否定して、北海道ならではのアイデアを出す(採用する)って力量すら役人には無いのだ。申し訳ないけど、田中さん、民間の経営者は同じ立場なら長期計画策定の必要性を自覚して着手してますよ。(株)コンサドーレは腰掛けなんですか。だったら、フアンは桂&田中に委ねた責任がある。
 でもね、そんな論理的なことでは無いのが「阪神フアン現象」なのだよね。
僕はJ2のコンサドーレ札幌を前提にものを考えているのだけれど(株)コンサドーレにその計画(読み)が有るのかぁ。収支計画をインターネットに出せ、赤字と責任を明確にした時にコンサドーレ札幌は阪神タイガースとは違った席に座れるのだ。

Back

2002.05.09 Mint