安倍晋三政権は選挙管理内閣か

ちっともマシにはなっていない
 「あいかわらず」と表現するのが妥当だろう。なにも進んでいない。しかも顔ぶれを見ると派閥の代表者クラスを入閣させてバランス感覚は判るが、何をやる内閣なのかまったく伝わってこない。
 また、鳩山邦夫法務大臣にはまだ憲法改正への未練が垣間見られる。国民は憲法よりも生活重視を求めて先の参議院選挙で自民党にNoを突きつけたことが判っていない。
 本当に年内持たないで衆議院の解散総選挙と追い込まれるかもしれない。すると数ヶ月の選挙管理内閣になる訳で政治の空白期間が益々長期化する。
そもそも、改革なんて何処かに飛んでしまい、政治の目標すら不明な状態でまったく泥船と呼ぶに相応しい布陣を引いたものだ。国会が始まればスキャンダルで国会空転、自動的に衆議院解散総選挙になだれ込む事態も発生する。
 にっちもさっちも行かなくなって「自爆テロ選挙」になるだろう。
今度は内閣改造では乗り切れない。2度までだ。3度目は自身の総理の席は無い。
党内での力関係からは反安倍晋三派が小沢一郎と結託して内閣不信任案を提出可決させるかもしれない。そして、政界再編へと向かうことも感がえられる。
とにかく、今の安倍晋三首相は信任が無いから、何でもありの状況になっている。

小泉純一郎流でなければ改革はできない
 強引に物事を進める変人ではあったが、小泉純一郎元首相には一点だけまったくぶれない点があった。それは、国民の支持を失わないを、最優先に物事を進める姿勢だ。国会の答弁でもはぐらかして核心に迫られると今の自分が国民にどのように見えているかを意識して虚勢を張る。テレビは威勢の良い小泉純一郎首相が絵的に欲しいので追い込まれたようには報道しない。その点で国民を味方にしていたので改革も出来田。
 今の安倍晋三首相は逆である。辞任の刃を突きつけられないように自民党を味方につけようと必死の組閣を行った。たしかに自民党は味方になったかもしれないが国民がそっぽを向いてしまった。もちろん、自民党自体も先祖帰りして小泉純一郎首相時代の国民の支持は得られない。未来永劫先祖帰りしてしまったら自民党自体が泥船になってしまうのだ。
小泉純一郎首相の「自民党をぶっこわす」は明言だと思う。旧来の自民党を変えていくことが自民党の支持につながるのだから。

衆議院選挙は12月16日
 何処で流してる噂か知らないが、評論家の間では妥当な日にちとして12月16日選挙説が流れている。予算編成を行って閣議決定して解散って時期になる。これは少し乱暴では無いだろうか。
参議院選挙での敗北で消費税問題が1年延期となれば、赤字国債の発行に頼らなければならなくなる。実は消費税を上げなくても国の借金は好転してるのだが(詳細はここ)ここの議論がスルーされて国債発行大幅増で元の木阿弥になる可能性が高い。
 衆議院の解散をやるならもっと早めのほうが良い。しかし、民主党に吹いた風が収まり揺り戻しが来るまで自民党は時間稼ぎをしたいだろう。
 どちらにしても消費税を上げたあとの選挙は大敗って経験則があるのだから、消費税アップを通して解散すれば良いって乱暴な方法論も自民党にあるらしい。消費税をアップして安倍晋三首相退陣とするシナリオだ。
 国会が開始したらまさに一寸先は闇の政治の世界が展開するだろう。

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2007.09.04 Mint