竹島は日本の領土と主張できるか
外務省の公式見解は
外務省のホームページに詳しいが、日本の姿勢は竹島は日本の領土、韓国が一方的に占拠しているとの方向。
詳しくは外務省のホームページを参照。
この外務省の見解を学習指導要綱に盛り込むかどうかの期限が7月14日に迫っている。北海道洞爺湖サミットでは拡大会合に出席した韓国の李明博大統領との立ち話の中で「深刻な憂慮」を告げられて福田首相は「十分解っている」と答えている。
文科省の渡海紀三朗大臣は「首相の総合的判断に最後はなるだろう」と首相一任の構え。
外務省のホームページを見れば日本の主張として「竹島は日本固有の領土」で間違いないだろう、それは「判断」を仰ぐ性格のものだろうか。事実を伝えるのに判断が必要な理由は無い。韓国が不法に占領している日本の領土問題に耳を塞いできたのは他ならない自民党の長期政権側であったのだ。
福田首相のやりかたでは、靖国神社参拝問題と同じだろう「相手のいやがる事はするべきで無い」だ。これではリーダーシップ欠如が本領発揮だ。日本の領土問題は政治の課題でもある。解決に向けて早急な対応が必要だ。北方領土問題は結局プーチンを引き出すまで進展(か、霧散する)したが、1954年韓国によって不法占拠された竹島問題はその後先送り先送りの連続で国際法で言う「実効支配」は韓国に移っている。国際裁判所の場で決着を付けるなら両国の合意が必要だから、韓国に圧力をかけて国際司法の場で決着する外交を進める努力を講じなければならない。
日本の領土問題
北方領土だけが日本の領土問題では無い。大きく3つの領土問題が日本にはあると思う。ここではそれぞれの問題を主権者である日本の立場からまとめてみた。
北方領土問題
北方四島(択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島)の4島の日本への帰属問題。ソ連は日ソ不可侵条約を破棄せずに、1945年8月28日から9月5日までの間(ポツダム宣言受諾後)に北方四島のすべてを占領した。当時、4島にはロシア人は居なく日本人のみだった。その4島から1949年までに全ての日本人を退去させ自国領土に組み込んだ。これは、武力侵略であり、戦闘によって得た領土とは一線を画す。国際法上も不当な占拠に該当する。1951年のサンフランシスコ平和条約で日本は千島列島を放棄したが、放棄した千島列島の中に北方領土は含まれていない。
竹島問題
不法占拠され武装集団が日本の巡視船に発砲してる現状は1953年7月に起きている。55年も前に不法占拠されたのに放置状態だ。これも何時かは解決しなくてはいけない日本の領土問題だ。
尖閣諸島問題
割と早く手を打っていると思われるのが尖閣諸島問題で、現在外国に不法占拠はされていない。常時日本の巡視船が警備しているが、先のようなことが起こった。
詳しくは
尖閣諸島は中国、台湾の領土か!日本政府は稚拙にも書いたが、中国や台湾は尖閣諸島を自国の領土だと主張している。
侵略侵攻軍隊を保持している相手国だから何時チベットのように「人民解放軍」がやってくるか解らない。これも、危機管理として不法占拠に対応するシナリオを考えておくべきだろう。
弱腰の外交は福田政権の致命傷
上記の日本の領土問題を政治は放置してきた。無作為だが、今回の学習指導要綱に竹島問題を載せないのなら福田首相は問題に背を向けたことになる。特に竹島については昔に国際裁判所での決着をはると韓国に提案し韓国が応じない案件だ。韓国に国際裁判所での判断をもって決着しようと圧力を掛けることは可能だ。
残念ながら日本の領土が侵略されたのだから自衛権を行使する。と言って自衛隊を派遣するまでの力は自民党には無い。しかし、理論的には自衛権の行使の場面ではあるが。
解決に向かう姿勢は評価されるが、放置プレーでは批判が高まるだけだ。先の北海道洞爺湖サミットの終了日に民主党の鳩山由紀夫氏のメールマガジンで「北方領土の問題を議題に盛り込めない福田首相のリーダシップの無さ」と書いてあったが、先に書いたように日本に存在する3つの日本の領土問題を念頭に置いているのかと返信しておいた。日本の領土問題を個別に歪曲すべきでは無い。基本に日本の政治の不作為が隠れているのだから。政治が解決しないのならば、軍部が解決してきた、昔は。
その戦前の日本の政治の不作為を繰り返えさないためにも、政治主導で日本の領土問題の解決に努力すべきだ。
※戦前の政治家の不作為は軍部の暗殺(テロ)を恐れて政策に勇気を持てなかったからと田原総一朗氏は「日本と戦争」の中で分析している。