韓国のコンテンツ産業育成政策
日本がコンテンツ・ビジネスとしてアニメだアニメだと騒いでいるが、韓国はそんなレベルでは無く、国費を使ってコンテンツを売り込んでくる。フジテレビが放送するコンテンツには韓国からの広告費が入ってくる。しかもK-POP層は購買力が高いからブーム作りに成功すれば2倍、3倍おいしいビジネスモデルとなる。
しかし、このビジネスモデルは扱う商品を間違ったために火付けがうまく行っていないようだ。ここ数週間のK-POPの入国審査の手間取りはフジテレビをねらい打ちしたような妨害工作だ。政治的な臭いすらする。
放送局が何処まで自社商品を販売できるかは線引きの難しい事象だが、少なくとも消費者である視聴者にそっぽを向かれたら放送局としてはマイナスだろう。
番宣も問題がある。番組の出演者を他の番組に出させて番組の宣伝をする。その宣伝した番組は「自社製品」なのだ。自社の商品を売るための広告であるにも関わらず番宣(番組宣伝)と名を変えて視聴者には「番組」として見せている。あれは、明らかに「広告」なのだ。
NHKもチャンネルが多いので番宣を流すが、民法と一線を介するのは広告が無いのであくまで情報提供に落ち着く。民法は広告収入を得て放送するビジネスモデルにも関わらず不況とメディアの多様化で外部広告が取れないので広告用の時間帯が余り、自社商品の広告に回している。これは自社商品の自社メディアを使った広告による営業行為に他ならない。
放送は公共の電波を使っている公器だ。それを私腹を肥やすために私的に利用するのは好ましくない。何処に一線があるのかと言うと、視聴者である国民が駄目と言ったら駄目なのだ。
今回のフジテレビへのデモをTBSは詳しく報道したが、TBSだって不動産業主体の放送事業者なのだ。
一番駄目なのは放送法改正阻止行動
放送事業者が小沢一郎叩きを行う理由は放送法改正を恐れているからだ。過去にマスメディアが作り上げた既得権益は21世紀のマスメディアのあり方と相容れない。放送局を取り巻く情勢の変化に既得権益にしがみついて恐竜のように絶滅する前にマスメディアを考え直す法律が小沢一郎氏を中心に検討されていた。
1)記者クラブ制の廃止
2)クロスオーナー・シップ(新聞社とテレビ会社の株の持ち合い)禁止
3)電波料金のオークション制の導入
などだ。この先鋒に立っていたのが原口一博元総務大臣だが菅直人政権であっさり交代させられた。
電力業界が政治家への献金で自社に有利な既得権益を積み重ねようとしてきたのと同じように放送業界も政治家に手を突っ込まれる前に既得権益保持に向けて行動している。それが、どうでも良い政治献金の記載漏れ事件を「西松問題」と大きな問題のようにすり替えて国民に小沢一郎離れを強要する作戦だ。
今、放送局にとって一番怖いのは上記の3法案が通ることだ。新聞社とテレビ会社の持ちつ持たれつの関係は過去、田中角栄氏が進めた民放利権獲得手法だった。それを小沢一郎氏が再編成する(ま、別な利権を作る気があるのかどうか解らないが)事をマスコミ、特に放送事業者は国民に伝えない。関係無いNHKですら伝えない。
韓流の火付けに失敗したフジテレビを批判したTBSも、こと放送法改正に関してはタッグを組むだろう。
諸悪の根源は韓流押しつけでは無くて、放送法改正阻止行動に向けての情報操作なのだ。自分の利権を守るためにネガティブキャンペンに自社の電波を使う。ますますテレビの死を早めることになるとも知らずに。