放送で自らの利益を拡大するのは公器失格

韓流ごり押しのフジテレビにデモ
 ネット社会の特性なのか俳優の高岡蒼甫氏のフジテレビの韓流ゴリ押しに「8チャンネルは見ない」と発言して所属事務所を解雇される事態になった。その行動に触発されてフジテレビ前を「散歩」するデモに8/7日に2500人、8/21日には正式にデモの許可を取って5000人近くが参加した。
 統計数値を見ると韓流ドラマの月間放送時間はフジテレビが40時間、NHKが4時間、TBSが20時間と確かにフジテレビの韓流の放映量は多い。フジテレビの「偏向報道」と「韓流ごり押し」への抗議がデモの趣旨だが、その裏には事実関係が確認できないフジテレビの私腹を肥やす韓流ごり押しがあるのではと思われている。
 韓流は昔の韓流ドラマからK-POPが中心になり、主婦層から小学生までフアン層は幅広くなった。その中で関連グッズの販売やコンサートの開催に関連会社が動き、そこでグループ会社の利益を放送を通して助長しているのではないかとの疑惑だ。
フジテレビはブームの仕掛けと、それによる利益の還元のビジネスモデルに成功した放送局だ。おニャン子クラブ、オールナイトフジ、月9などを仕掛けて自らブームを作ってきた。バブルが崩壊すると今度は自社リソースで安上がりな番組を作ってきた。それが女子アナブームだ。
 お台場に移転すると、船の科学館くらいしか利用価値が無い不便な土地をミニテーマパーク化し遊園地化して興行収入を得ている。
 それがビジネス・モデルだと割り切ればそれでお仕舞いなのだが、韓流だけは老獪なフジテレビもつまずいた。

韓国のコンテンツ産業育成政策
 日本がコンテンツ・ビジネスとしてアニメだアニメだと騒いでいるが、韓国はそんなレベルでは無く、国費を使ってコンテンツを売り込んでくる。フジテレビが放送するコンテンツには韓国からの広告費が入ってくる。しかもK-POP層は購買力が高いからブーム作りに成功すれば2倍、3倍おいしいビジネスモデルとなる。
 しかし、このビジネスモデルは扱う商品を間違ったために火付けがうまく行っていないようだ。ここ数週間のK-POPの入国審査の手間取りはフジテレビをねらい打ちしたような妨害工作だ。政治的な臭いすらする。
 放送局が何処まで自社商品を販売できるかは線引きの難しい事象だが、少なくとも消費者である視聴者にそっぽを向かれたら放送局としてはマイナスだろう。
 番宣も問題がある。番組の出演者を他の番組に出させて番組の宣伝をする。その宣伝した番組は「自社製品」なのだ。自社の商品を売るための広告であるにも関わらず番宣(番組宣伝)と名を変えて視聴者には「番組」として見せている。あれは、明らかに「広告」なのだ。
 NHKもチャンネルが多いので番宣を流すが、民法と一線を介するのは広告が無いのであくまで情報提供に落ち着く。民法は広告収入を得て放送するビジネスモデルにも関わらず不況とメディアの多様化で外部広告が取れないので広告用の時間帯が余り、自社商品の広告に回している。これは自社商品の自社メディアを使った広告による営業行為に他ならない。
 放送は公共の電波を使っている公器だ。それを私腹を肥やすために私的に利用するのは好ましくない。何処に一線があるのかと言うと、視聴者である国民が駄目と言ったら駄目なのだ。
 今回のフジテレビへのデモをTBSは詳しく報道したが、TBSだって不動産業主体の放送事業者なのだ。

一番駄目なのは放送法改正阻止行動
 放送事業者が小沢一郎叩きを行う理由は放送法改正を恐れているからだ。過去にマスメディアが作り上げた既得権益は21世紀のマスメディアのあり方と相容れない。放送局を取り巻く情勢の変化に既得権益にしがみついて恐竜のように絶滅する前にマスメディアを考え直す法律が小沢一郎氏を中心に検討されていた。
1)記者クラブ制の廃止
2)クロスオーナー・シップ(新聞社とテレビ会社の株の持ち合い)禁止
3)電波料金のオークション制の導入
などだ。この先鋒に立っていたのが原口一博元総務大臣だが菅直人政権であっさり交代させられた。
 電力業界が政治家への献金で自社に有利な既得権益を積み重ねようとしてきたのと同じように放送業界も政治家に手を突っ込まれる前に既得権益保持に向けて行動している。それが、どうでも良い政治献金の記載漏れ事件を「西松問題」と大きな問題のようにすり替えて国民に小沢一郎離れを強要する作戦だ。
 今、放送局にとって一番怖いのは上記の3法案が通ることだ。新聞社とテレビ会社の持ちつ持たれつの関係は過去、田中角栄氏が進めた民放利権獲得手法だった。それを小沢一郎氏が再編成する(ま、別な利権を作る気があるのかどうか解らないが)事をマスコミ、特に放送事業者は国民に伝えない。関係無いNHKですら伝えない。
 韓流の火付けに失敗したフジテレビを批判したTBSも、こと放送法改正に関してはタッグを組むだろう。
 諸悪の根源は韓流押しつけでは無くて、放送法改正阻止行動に向けての情報操作なのだ。自分の利権を守るためにネガティブキャンペンに自社の電波を使う。ますますテレビの死を早めることになるとも知らずに。

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2011.08.22 Mint