権力はトップ争いで自壊する
40年も前の連合赤軍あさま山荘事件を彷彿とさせる。小沢切りとか小沢外しとか、まるで集団の中での権力争いに終始して国民不在な民主党は当時の連合赤軍と同じ構造ではないか。
自民党の谷垣禎一総裁が民主党との大連立を問われて「頭がいくつあるのか解らない民主党とは連立出来ない」と語っているが、まさに、頭が沢山あって民主党の総意を代表する議員は誰なのか見えない民主党の現状を適確に表している。その頭の面々が全て権力の美酒に酔いたくて四苦八苦なのだ。
当時の連合赤軍も本当に優秀(が適語か迷うが)な人材は海外に出てしまい。ドングリの背比べ状態で残された故に権力闘争に拍車がかかった。民主党も同じように、ドングリの背比べ状態だからこそ権力闘争に火が付くのだ。そこにドジョウが出てきてコンニチハってことだ。
昔「自民党と言えど一枚岩では無い」と表現するのはかなり珍しいことで、よほどの政策不一致が起こらなければ使われない言葉だった。今の民主党に「民主党と言えど一枚岩では無い」などと使った「なにをいまさら。結党時からバラバラだろうが」と言われるだけだ。
民主党が生んだ総理大臣を、そして、それ以前の党代表まで遡って見てみると、やはり意見の相違が激しい集団の権力闘争の繰り返しだったことがわかる。前任者の失策による辞任を受けてって代表選挙が行われる構造だ。ある意味、野党時代は代表になって箔が付くくらいだったが、与党になると権力が付いてくる。しかも、権力の後ろには膨大な金、国民の税金が付いている。そもそも政党助成金は幹事長が自由にできる権力に伴った金である。これを自由に使うことが出来れば、あえて代表である必要は無いってのが以前の小沢一郎氏の権力構造だ。
結局、互いに足の引っ張り合いで自壊していくのが歴史の必然だ。自民党は派閥の長の合意で絶対権力を祭り上げることでドングリの背比べをしなかった所に権力闘争回避の秘策があった。今の民主党は「グループ」だが、それぞれのグループは独自の政策と政治観を持っており、互選して絶対権力を構成する仕組みにはなっていない。
どこまで権力の美酒に酔うともりか
正直言って国民が願い下げにして貰いたいのは任期満了までの権力維持だ。正確な表現をすれば今の民主党はマニフェスト違反による詐欺政権だ。一刻も早く国民の審判をあおぎ政界を再編成しなければ民主主義が地に落ちてしまう。
そもそも、過去の民主党の予算組を見ると自民党時代を10兆円もオーバーしている。東日本大震災による復興費用は除いてである。埋蔵金を利用してマニフェスト実現と言っていたにも関わらず、国の金庫からジャブジャブと金を引き出してるのは今の民主党だ。そのための赤字国債も積み上がっている。この国を滅ぼすシロアリは実は民主党そのものだったのだ。そしてシロアリが食べている(飲んでいる)のが権力の美酒だ。
何故、国庫に穴を開けたのか。その反省も出来ていない。するつもりも無い。
いい加減に学級委員会は辞めてもらいたい。民間だと10兆円も穴を開けた経営者は退陣だ。自分で開けた穴を国民に負担してもらうってのは政治の邪道である。
構造改革にはまったく手を付けず、濡れ手に粟の税金の無駄使い。そんな政党に日本の舵取りは出来ない。数々の行状が未来は暗いことを示している。
衆議院解散。これこそが民主党が「政治主導」で行える残された唯一の政策だ。