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作戦を止められない
クリミア自治共和国で国民投票が行われ、ロシア編入が「民主的に」行われるシナリオは出そろった。大方の予想が国民投票のロシア有利であったが、結果は予想通りとなった。そもそも、国民投票の実施はロシア侵攻以前にウクライナ政府が認めていて、その実施はロシアが行ったものでは無い。また、「結果は見えていた」のだから何故ロシアはクリミア半島に出兵したのだろうか。 ウクライナ政府がクリミアの国民投票の結果を経てもなお独立を認めないとなったら軍事行動を起こせば良いと考えられる。しかし、正式にウクライナ政府が「認めない」と宣言した後になるのでウクライナ政府と戦争状態に陥る。 それを避けるためにはウクライナがクリミア半島の領有に何らかのメッセージを出す前に行動するのが得策と考えたのだろう。 一方では国民がヤヌコーヴィチ・ウクライナ前大統領の私腹を肥やす政治腐敗に大統領糾弾のデモを各地で始めたことに端を発して、ヤヌコーヴィチ・ウクライナ前大統領が国民に銃を向けたことがある。 統治者としてのヤヌコーヴィチ・ウクライナ前大統領のリーダーシップが失墜してる状況でウクライナに政変が起こりNATO加盟なんて事態になれば、ロシア艦隊の不凍港であるクリミア半島が実質機能しなくなる。これが、プーチン大統領が恐れた事態だろう。 そのために、常に先手を得るためにはヤヌコーヴィチ・ウクライナ前大統領のロシアへの亡命。そのヤヌコーヴィチ・ウクライナ前大統領からの武力制圧の要請と手順を踏んでいる。 一方EU側は明らかに反ヤヌコーヴィチ・ウクライナ前大統領の政権を樹立し、これに対抗するがウクライナ国民の本音はEUvsロシアでは無く、まともな自国の政権樹立だ。だから、ウクライナの新政権も必ずしも国民の支持を受けている訳では無い。ロシアから見てEUの傀儡政権に見えるのはウクライナ国民の意識に近い。 |
2014.03.21 Mint
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