ウクライナを世界の火薬庫にしたアメリカ

ネオ・ナチの拠点ウクライナ
 ウクライナは第二次世界大戦後に西側でネオ・ナチが合法的に生き残った国だ。ごく一部の勢力で政治勢力になるまで増えなかったがファシスト思想の集団である。
 今回のクーデタ(あえて、新政権をこう呼ぶことにする)の原動力は極右勢力である。この勢力に資金を供給し先導者に仕立てて政権転覆を狙うのはアメリカの常套手段で、今回も西側のマスコミは一切このことを書かない。
 もちろん、ロシアを悪者にして経済制裁を行おうって時に、不要な情報だからだ。特にロシア制裁に強固なのがアメリカとイギリスなのも背景を類推する好材料だ。
 そもそも、ウクライナに極右勢力が残ってるのは何故か、歴史から見てみよう。
 帝政ロシアが壊れたときに、ウクライナは独立を目指すが、ボルシェビキの赤軍によって鎮圧された歴史(ウクライナ・ソビエト戦争)がある。その直後にウクライナを舞台にポーランドとソ連が戦争を始める(ポーランド・ソビエト戦争)。このため反ソ連意識が強く、ナチスドイツがソ連に侵攻した時にはウクライナは率先して協力した。実はユダヤ人狩(あえて、この言葉を使うが)でははウクライナが一番貢献度が高かった。
 戦後、残党が生き残ってネオ・ナチ活動を続けた。
 今回の新政権にも問題児が散見される。
 Svoboda党員が多いが、Svoboda(スボボダ)は極右政党でネオ・ナチ組織である。
 民主的に民衆の力によって暫定新政権が樹立されたように見えるが、正解はネオ・ナチを構成員にした極右政権である。

西側の思惑の色眼鏡
 ウクライナとクリミア半島についての情報は色眼鏡を通して伝わってくることを意識しておく必要がある。何故、色眼鏡になるか。それは自国の国益に叶うように情報を操作するからだ。特にアメリカのジャーナリズムには警戒が必要だ。
 NATOが一枚岩になれないのも地勢的状況とエネルギーで各国ロシアとの間で抱える課題が様々だからだ。アメリカはウクライナの政権打倒クーデタに一説では50億ドル(約5000億円)を供出したと言われている。そこまでして手に入れた新政権がネオ・ナチとは変だと感ずる人も居るだろう。
 実はアメリカ社会はユダヤ票で動いている。政治も経済もユダヤ票が支配している。そのユダヤ票がよりによってネオ・ナチに資金供給するはずがないと思うのが自然だろう。
 実はユダヤ票はウクライナに向けられたものでは無い。ウクライナは手段で目的はプーチン大統領である。エネルギーによる支配を広げているロシアの弱体化である。
 ところが、誤算が生じている。新政権がネオ・ナチ色が強く、EUやNATOとの連係を前提にした穏健派が政権の中核に入れなかった。本来、ウクライナを西側に抱き込むことでロシアの弱体化を目指していたのがファシストによる手に負えない国家になりつつある。
 敵の敵は敵が国際社会の常識だから、ウクライナはアメリカに手向かってくる可能性も出てきた。降りかかる火の粉は振り払わなくてはいけない。アメリカも軍事行動に出ざるを得ない局面を想定している。
 情報は操作され、ウクライナの実情が伝わってこないが、国家運営が破綻しているのは事実で、海外からの支援を必要としている。実はナチスがドイツで政権を取った時も当時のドイツ経済は第一次世界大戦の戦時賠償金捻出で破綻状態だった。
 アメリカの無謀で無責任な他国の政治への介入が世界の火薬庫を作ってしまった。「またかよ!アメリカ、いいかげんにしろ!」と思う人は多いだろう。


先に手を出すのがウクライナの場合
 一番困るのは最初にウクライナが仕掛けてきた場合だ。各国は自衛のための戦争を始めざるを得ない。戦場が自国の場合はまだ良いが、結局キエフを落とさないとこの戦争は終わらないと判断したときに第三者から見て自衛の戦争か侵略戦争か解らなくなる。
 国連軍を組織するのも難しいだろう。各国の消耗を考えればアメリカやロシアは拒否権を発動する可能性が高い。特にオバマ大統領の内向き政策が顕著なので賛同はしないだろう。
 幸いウクライナは独立時(1990年)に約5,000発保持していた核兵器はロシアに返還してる(1993年)が、本当に1発も無いのかは闇の中である。
 クリミア半島はロシアの海軍基地があるが、この海軍基地は格好の標的になるだろう。グーグル・アースで宇宙からの軍港の様子が見られるが、所狭しと艦船が並んでいる。ここをネオ・ナチに取られないためにクリミア半島の併合はロシアの死活問題だったことが解る。
 ウクライナはアメリカの無責任な介入で世界の火薬庫になってしまった。
 西側のマスコミは正確な情報を伝えない。色眼鏡も濃すぎると進路を見失いかねない。今後の情報には細心の注意を払う必要がある。

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2014.03.25 Mint