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東京都議会は安倍政権のアキレス腱
そもそも東京都議会の会派である「自民党会派」は豊洲問題や東京オリンピックを控えて利権構造の権化であり、その構造には中央の自民党政党も手を焼いていた。しかし、多くの東京都を選挙区に持つ国会議員は報復を恐れて敵に回すことを避けてきた。
安倍首相にとって2020年の東京オリンピック開催に向けてやりたい放題の東京都議会自民党会派は何時か暴走して国政の自民党の足を引っ張る存在になる「火薬庫」だった。しかし、自民党から出した国政の政治家は前述のように懐柔され改革よりも癒着の構造に染められ続けた。 東京都を選挙区(笑えることに「年増(豊島)区」である)にする小池百合子氏が東京都知事選挙に立候補することを表明した時に、安倍総理大臣は「使えるかもしれない」と考えた。そのため、当時の民主党の候補推薦が「トンデモ候補」になったり都議会の自民党会派が推薦する候補者に勝ち目が無い事を鑑みて、ここは「毒を持って毒を征する」戦略を考え付く。しかし第一次安倍内閣で小池百合子氏を防衛大臣から切った自分が小池百合子氏を「敵の敵は味方」にできるはずも無く、当面は「傍観」戦術に徹する。そのため、都議会の自民党会派の候補者の応援演説には一回も行っていない。記者会見でも自民党会派勝利とは言わない。そんな状況で投票日を待つことになる。 で、東京知事選挙の蓋を開けてみると小池百合子東京都知事の誕生である。 安倍総理大臣は結果を読んでいたが望んだ結果になったとの態度は表さなかった。そして気が付いたのが「東京2020オリンピック・パラリンピック」(以下東京五輪2020と表記)である。 マスコミの勘違いがはなはだしいのだが、東京都と言えど国政から見たら地方自治体の一つである。その接点は「中央一極集中」って行政制度の問題はあるが国政(立法府)レベルでの接点は意外に薄い。但し東京五輪2020は別だ。基本的に開催都市は東京都であり、東京都が全てを仕切れば良いのだが、揉めた国立競技場に代表されるように国、それも国政の関与が実施には必須になる。 既に東京都連の自民党会派ってアキレス腱への対処を完了した安倍総理大臣は小池百合子東京都知事を「味方では無いけれど敵では無い」状況にしたのだ。 |
時期 | 政治行動 | 目的 |
2018年6月、憲法改正の発議 | 60〜180日以内に国民投票 | 国民投票は国政とダブル選挙 |
2018年冬、衆議院選挙 | 衆議院任期満了 | 国民投票実施(公算大) |
2019年夏、参議院選挙 | 定期参議院改選 | 国民投票実施(予備的備え) |
2019年10月、消費税10% | 2018年の衆議院選挙争点 | 消費税10%撤廃 |
2020年憲法改正 | 国会での批准 | 国民党投票勝利 |