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何故に日本はドローン後進国になったか
ドローンの世界最大企業は中国の「DJI」です。 講演会に出席したのが10年程前だけど(メンテナンスの下請けになったNECフィールディングから紹介された)「8人で始めた会社が、今は1万人でマーケットは全世界になった」だった。 一方の日本では当時から「ドローン規制」ばっかりやっていて、最後は「自分も土地以外で飛ばすときは許可を得るように」となってしまった。実質的に「農家の利用」以外の道を塞いだってことだ。 都市の一軒家で「ドンダケェ!」飛ばせるのだ。 今は個人は指定されたゴルフの打ちっぱなしみたいなネットで囲まれた場所で飛ばすしか無い。 この「規制強化」が日本の問題点なんだなぁ。 「既得権益」とまで言わないけど「イノベーション」を頭から押し付ける(圧し潰す)のが役人の行う「規制強化」だ。 これではイノベーションなんか、日本では起きるはずがない。 携帯電話の次にチャンスがあったのがドローンなのだが、日本は「ガチガチ」の規制で、ビジネスチャンスを失った。 我々個人は中国製の重量120g以下のドローンのみ「規制外」で飛行できるが、これは「実用に程遠い、オモチャ」。これでは関連産業は起きようがない。 マスコミで報道される「薬品輸送にドローン」なんてのは絵空事で「飛行計画」は航空法並みの許可を必要とするので、全然汎用化の道は無い。 何故、こんな状態に成ったのか。 それは政治家の「不勉強」だ。 何に対する不勉強かと言うと、議院内閣制の内閣(行政府)と議員(立法府)が「ナァナァ」で、立法府の「睨み」が行政府(内閣)に及んでない構造が長年続いて来たことを、特に立法府が感じていないからだ。 表現を変えると、行政府の運用(正確には、立法府は法律を作るが、行政府は「省令」で、運用はどうにでも成る構造になっている)。それをPDCAでチェックする機能が「大家」である立法府に無いのが「行政府」の「ヤリタイホウダイ」になっているって構造に誰も関心を振るわない。何故なら立法府は次の選挙で当選する事にしか関心が無くて、「行政の監視人」って三権分立にはまったく「関心が無い」。 ここが日本国の「構造失陥」なんだなぁ。 村田製作所なんか「規制強化」でドローンに打って出る機会を失ったんじゃないかなぁ。 何が「新資本主義」だ! 正確に言葉を使えば「共産主義」に対峙する「資本主義」なんてイデオロギーは無い、政治制度には「民主主義と専任政治」経済制度には「計画経済と自由市場」の対峙なのだが、岸田氏はどっち付かずで言葉遊びをしている。 その下で、規制緩和が規制強化でドローンで世界をリードする企業を「抑え込んだ」日本は中国の「友好国」なんだろうなぁ。
2022/01/13
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