WBC2023から得られる「組織論」
企業の「生産性向上」は必須命題
 WBC2023を見て「生産性向上」の原点は「侍ジャパン」にあるなと思った。
日本産業がここ40年で不得手にしていたのが「生産性の向上」だ。
原因は沢山あるのけれど「広い意味で「生産性」を考えると「商品開発力の弱体化」と「新商品開発力の弱体化」だ。
 日本の企業は
 1)「生産性向上(攻めの組織編成)」と
 2)「生産工程の効率化」の2面性で生産工程を確立してきた。
私が疑問視しているのは2)で、「物づくり」の工程を見直して「効率を揚げる」のは「QC活動」に代表される「工程管理の改善」の一翼だ。
 これは企業の「生産性効率」ではない「工場の生産性効率化」でしかない。
 ところが大企業も含めて「生産企業の経営者」の多くは「ローコストで生産することが「生産性の向上」」と考えている。
 WBC2023の生産性とは何かを考えて行きたい。様々なヒョーロンがあるが、チーム力の向上は一つの要因としてある。野球は「チーム・プレイ」のスポーツと定義されるだろう。同じ「グループでの競技」でも「ラグビーは個人競技に近い」。ラグビー・ボールを持った選手だけが「攻め」を担い、他の選手は「フォローに回る」のがラグビー競技の特性だ。
 野球は「塁を埋めて得点する競技」なので「ラグビー」に比べて「役割分担が明確」な「集団競技の面」を持っている。「塁に出ること(そもそもベースボールは直訳すると「塁球」なのだが、明治の時代に中馬庚(ちゅうまんかのえ)が「命名した」。マスコミででゃ「正岡子規が命名」と言われているが、実態は違う。
 話が逸れたが「野球」ってゲームの特長とは何なのか、それは「選手(攻め側も守り側も含む)ゲームの進捗状況状況に応じて「生産性(役割)を果たす」ってことだろう。

野球競技における生産性は「得点」
 野球における勝敗の決め手は「得点」だ。
。  「得点が1点でも多いチームが勝つ」はスポーツ競技の基本だ。
そもそもスポーツ競技は「得点」で勝敗を決める、もっとも「フィーギュア・スケート」のように「評価」で取得した得点の多寡で決める競技も多い。
アルペンスキー競技の「ジャンプ」でも「飛景点」なんて評価が加味される(私は「飛んだ距離だけで十分」と考えているが、風の方向とかの「要素」を加味するのが「公正な競争」と考えているのだろう。
 生産性を評価する手法は「業種や業界で大きく違う」のだけれど、経営者は「経営者本人が有能か無能かは別にして」生産性を意識している企業は強い。
何故なら「企業は成長を義務付けられている」からだ。
 日本の企業の90%が「中小・零細企業」になる。統計的分類では「従業員500名未満」が該当する。
 そこで「中小・零細企業」は「いかにしてヒットを打って得点」するかは経営者の「手腕」なのだ。
 与えられた「組織(人材)」で「最大の「生産性」を得るか!」その手法が経営論の原点に有る。
 私は「部下が信頼してくれる」組織を作りのに努力しましたね。
生産性向上に加わるもの
 WBA2023の外部から見た組織論の勝利には「組織運営」の勝利がある。
 それは「組織編制」から始まる。「日本国を背負う「選手」の人選が最初の段階だ。。日本のリーグ野球を離れてMLB(大リーグ)で活躍している選手を「侍ジャパン」に迎え入れるのは、まさに「侍ジャパン」の「組織編成手法」で、企業でも利用できる「生産性向上」の1手法なんですね。
 生産性向上の原点という観点から見ると、それは企業や産業界における改革やイノベーション、さらには労働環境の改善などに関する取り組みが重要。生産性向上には、社員の能力やモチベーションの向上、プロセスの改善、技術革新、組織文化の改善などが必要。
 その部分を「WBC2023は教えてくれた」と感じる。
 栗山監督の「組織運営方策」に、特に「中小企業(統計的には従業員500人以下)、日本の企業の80%」の経理者がWBC2023から学ぶ事柄は多いと思う。


2023/04/07
Mint