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ウクライナからの独立
ウクライナは群雄割拠状態に陥っている。まず東部ドネツク州で政府庁舎を占拠し「ドネツク人民共和国」を宣言。東部ハリコフでも独自に議会を開催し「ハリコフ人民共和国」を宣言と東部地域でウクライナ本国離れが進んでいる。奇妙なことにアメリカは「裏でロシアが糸を引いている」と非難しているが、これはウクライナ本国にアメリカが行ったことと同様で完全なるブーメランである。 ウクライナ東部国境近辺に軍隊を駐留させているロシアは何時でも「ロシア人保護のため」を名目にウクライナ国境を越える準備を完了させている。この場合ロシアは自衛権の行使と言うだろう。また、ウクライナ本国が独立宣言派をテロリストと決めつけて武力弾圧を強化すればロシアの思うつぼである。ロシアは独立派から自国民の保護のための駐留を要請されれば軍事行動としでは無く治安出動名目でウクライナとの国境を越えるとの言い訳が正当化される。 ここに来てアメリカはウクライナ本国の独立運動弾圧に微妙な立場に立たされている。ウクライナ本国が弾圧を強化すればロシアを刺激し、ロシアの軍事力でウクライナ東部は制圧されてしまう。この事態に陥るとアメリカは外交居カードを失う。オバマ大統領は中間選挙を控えてアメリカ単独でのウクライナ駐留は出来ない。仮にウクライナ駐留をすればロシアはEUへのガス供給を止めるだろう。EUのエネルギーの30%がロシアからのガスで、これが断たれると経済が成り立たない。それを救うほどアメリカのエネルギー供給の準備は進んでいない。 |
2014.04.09 Mint
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