リケジョの話(北見工業大学編)

リケジョの話「ファンクラブ」
 前作の続編です。
 高校生の時の思い出を書いたのは決定的な変化に「男女比」があったから。義務教育の小中学校では50:50だった男女比率が小樽潮陵高校では劇的に「男社会」になりました。
 それでも良き先輩(ツンの彼女)に出会えて少し救われるんですが、ミス潮陵(訳アリの)に選ばれた彼女と付き合っている(実際は恋愛まで行かなかったのだけれど)奴ってことで結構先輩の男子生徒から暗にイジメも受けました。
 狭い小樽市のことで、映画って洋画を見る事が出来るのは花園町にあった電気館、映画を見終わって喫茶店って新倉屋くらい。かなり人目に晒されたようで、あるときに先輩集団に呼び出されて「お前、調子に乗ってんじゃないぞ」と取り囲まれた。
「何のことです」と言ったら「お前、生意気なんだよ。彼女と付き合っているつもりかぁ。見せびらかしたいのか? ふざけんなよ」と脅された。
「それは、彼女に聞いてください。僕も何故か解ってないですから。解ってないのに「辞めろ」と言われても、何も出来ないですから」
「だから、テメーは生意気なんだ!」と飛び掛かってきそうだったんだけど、その中の一人が「辞めろ、話が違うみたいだな。こいつは彼女にとって「いい奴」みたいだ手を出すな。お前、彼女の事が好きなのか?」
「大切な人ですけど好きか嫌いかは彼女が言うセリフですよね」
「てめぇ!」って取っ組み合いしたいのか迫ってきたのですが、「そっかぁ、お前、やっぱり、彼女にとって「いい奴」なんだな。おい、辞めておこうぜ」ってことでその先輩集団は解散になった。実は実名を書いたろかと思うんだけど、その後に高校の校内で出会う度にバツが悪そうに目を伏せるので彼女(ツンな彼女)のフアンだったんだろうなぁ。男の焼餅は「草野球のキャッチャー」(ミットも無い)。
 ある意味、私以上にオクテが居たのも当時の小樽潮陵高校だったのだろう。
 自分では意識してないんだけど「生意気な奴」ってレッテルはその後も付いて回りましたね。先の「前編」に書いた弟子屈でのアルバイトでも先輩(土木工学なんで電気工学の私とは発想が違うんだけど)から「生意気な奴」と殴られそうになったこともありました。私は生意気なことをしてるつもりは無く、一生懸命に成長したい、それは20歳でも30歳でも同じ気持ちだったんだけどそれが「生意気」かなぁ。
で、話を戻します(なんや。それ!)
 小樽潮陵高校を卒業した私は大学受験に失敗して浪人生活を送ることになります。
このあたりの機微な情報は私小説にしてアップしてるので興味の有る方はご笑覧ください。
http://www2b.biglobe.ne.jp/~mint/novel/novel001.htm
 で1年後に当時の国立大学の二期校であった北見工業大学の電気工学科に合格して入学しました。
このあたりの話は前編で以下に書いているので今回は省略します。
http://speech.comet.mepage.jp/2019/mint_936.htm
 北見工業大学の男女比(リケジョ率)は小樽潮陵高校の比ではありませんね。完全に男社会でした。私の所属した電気工学科は女性はゼロ(先輩も含めて)、女性が居たのは開発工学科(ま、寒冷地の土木)と化学工学科だった。当時の北見工業大学は1学年5学部で200名、これが4学年で800名。この中でリケジョ候補生は全学年で20名くらいしか居なかった。
 1、2年生の頃は大学の寮である男子寮の北苑寮に居たので先に書いようにアルバイト先の女性と出会いがあった。
 で、寮を出てアパート暮らしをしている時に変な女性が来るんだなぁ。先の「北見工業大学で旅のサークルを作りたい」って彼女とか中核派の刺客のような彼女とかに加えて、ストレートに「付き合って欲しい」ってアパートを訪ねて来る彼女が居た。実は学部は違ったけど大学の後輩だったんでリケジョ候補生だったんだけど。
 彼女を「ストレート彼女」と言って置こうか、当時は「ワンレン・ボディコン・爪長・ハイヒール」ってバブル全盛期の時代では無かったんだけど、その感じのちょっとケバイ(今は使わない用語かぁ!)感じの子だった。
 もちろん私の嫌いなタイプなんだけど「同窓」なんで無下にもできなかった。
 話を聞くと「まだ」(これが事の始まりだった)全共闘に興味があって、色々調べてみると私が北見工業大学の闘士(全然違うんだけど)だった話を聞いてまだ北見に居るのなら話を聞きたいって「お前は!江川紹子かぁ!」(笑い)って感じだった。


リケジョの話「特急オホーツク」
 高校時代から北見工業大学卒業までに出会ったリケジョ(当時は無い用語だった)を思い出しながら書いたのは、実はリケジョが嫌いになって行く。
嫌いにさせたのはこのストレート彼女だったんだけど、その理由に気が付くのは割と早かった。
 一番気になったのは理屈っぽい所なんだけど、先の全共闘の話をしながらいろいろ話し合っていると理屈が屁理屈になって行くんだなぁ。最初の頃は「そうなんですか、知りませんでした」だった話が「それは、こうじゃないんですかぁ」になって最後は「違うと思います」になった。

 実は50年も後になって中部大学の武田邦彦教授がDHCテレビで言っていた。
「学生って変なんだよなぁ。学生に「それは違うよ、こんな考え方の支持者が多いのが現状だ」と言うと「そうなんですか、も少し調べてみます」って言うんだけど、大学院生にね「その考え方もあるけど、もっと複眼的に見たら違った結論にならないか」って言うと口をとんがらかして言い訳してくるんだ。勉強するほど自分が正しいって主張が強くなる。そんなのが準教授になって教授になるんだから、日本の大学は駄目になるんだなぁ」
これだったんだ。

 私も北見工業大学の電気工学科で理系の技術屋志向だったけど、学生時代に「野坂昭如全集」とか「三島由紀夫全集」とかを読みながら自分探しの旅も経験もしたし、ツンデレの彼女や、わたくし女の彼女(共に前編を参照の事)も、私に多角的な視点を学べと教えてくれた。
 リケジョのストレート彼女はその体験を学ぶ前の私そのものだった。
 だから自分を見ているようで嫌いになったのだけど、それでも彼女が大学の学食で「今日は午後から先輩と話をすることになってるから、倶楽部活動を休む」なんて言ってるのを後輩から聞かされて「しょうがねぇなぁ」って気持ちになっていた。
 たぶん、ストレート彼女は「学生時代」の中に生きているリケジョで、私は「社会人」に片足か両足かを突っ込んでいた時期だったのだろう。だから、彼女が大人の関係を迫るようなアブナイ事を言ってきても鼻で笑っていた。
それで何で付き合っていたかと言うと、単純で「他に彼女を作らなかった」から、ストレート彼女には申し訳ないけど、もう学生気分を卒業していて、早く社会人になりたいと思っていたので、大人の女性に出会いたいと思っていてもチャンスが無かったことが大きいかなぁ
 就職も決まって最後の冬休みを札幌(当時は実家も札幌に引っ越していた)に戻る時に「明日帰る、昼の特急「オホーツク」に乗るよ」って言ったら同じ冬休みに旭川の実家に戻るストレート彼女も「一緒の列車で私も旭川に帰る。ね、グリーン車に乗らない」と言われた。
 当時の北見工業大学では札幌近郊の学生が帰省に使うのは夜行の急行大雪で特急のオホーツクを使うのは一部の金の有る学生だけだった。アルバイトをしてから小遣が少し増えていたけど、グリーン車に学生が乗る事は無かった。『金ないよぉ』とは言えずに、昼過ぎの特急オホーツク(当時は札幌網走間を1往復だった)のグリーン車に隣り合って座った。帰省の北見工業大学の学生がホームに居たけど、グリーン車にはさすがに居なかった。当時は特急オホーツクには食堂車が連結されていて厳冬の写真撮影の思い出の常紋トンネルを抜ける頃に2人で食堂車に居た。
「社会人になってもグリーン車で移動できるようになりたいな」と言ったら「先輩は、できると思うよ。私、就職は旭川かなぁ。札幌に出るだけの実力と自信無いから」
 俺が卒業したら別れようねってお互いの合意だったから私が食べたカツカレーと彼女が食べたパスタが二人で食事した最後になった(実は違うんだけど)。
2人でガラガラのグリーン車の座席に戻って、時代なんだろうなぁ、私は座席で妙にタバコを吸って時間を潰していた。

「先輩、私のこと、どこまで知っています?」と言われた。
「なんで、そんな事を聞くの。あまり知らないかも、北見工業大学のリケジョ志向の後輩ってことくらいかな。今、ここに二人で居るで十分じゃないのか。違う?」
「あの、変な事を聞きますけど、先輩、アルバイトで北見でエアーライフルの射撃場に居た事ありますね」
「え!、何で知っているの。俺、話してないよね。何時もの身体検査かぁ。昔話するのは嫌いだって何時も言ったろう。昔の弟子屈のユースのペアレントの話まで持ち出してくるからなぁ。だから嫌いなんだ」
「その先輩と付き合っていた女性を覚えています?」

 じつは、この話は墓場まで持っていく話。絶対秘密。だって、相手は人妻だった(当時)。ただ、彼女(人妻の彼女)が教えてくれたのは「こんな女と付き合ってたら、夜の北見の街で出会う私の仲間と同じになっちゃうよ。その気にさせた私が悪いのね。別れましょう、あなたは大学生だかこの街を出ていく人。自分を大切にして」と言われて別れていた。
「大好きだったけど、人妻だったし、自分の気持ちを伝えたかったけど、大学生だったから何も出来なかったなぁ。それより、なんでその話を知ってるの。何時から知ってるの?」
「実は、私、その時の先輩の相手だった〇〇の妹なんです。先輩は結婚してた時の姉の名字でしか知らないけど、今は姉は離婚して私と同じ名字に戻っています。姉にもう最後だから先輩に打ち明けておきたいって言ったら「私は恥ずかしいから行けない「大好きだったんだよ」って伝えて」と言われました。旭川の駅で降りたら迎えに来ている姉と会えますけど」
 情けない事に旭川駅の直前の上川あたりで絶句してしばらく会話が途切れた。
にしても、北見工業大学の後輩と思っていたストレート彼女が妹かぁ。刺客かぁ?

「なんで俺に近づいたんだ、姉の恨みなのかぁ?」
「姉は、大好き、本当に好きになったのは先輩だったかもて言ってました」
「でも、そのために僕に近づいたの?」
「私も北見工業大学に合格してからですけど、姉に話を聞いてあの時はあまり気乗りしなかったけど無理して先輩のアパートに行ったんです。その時に姉には申し訳ないけど先輩にちょと魅力感じたんだ」と舌を出した。
「何故、最初に言わなかったの」
「何時か言おうと思っていたんだけど、これが最後かなぁと思ったから、今、打ち明けたの。先輩、私の事、嫌いでしょう? リケジョが嫌いですよね」
「前から好きじゃないって言ってるだろう。別に改めて嫌いにはならないけど」
「そうなんだぁ。良かった。ひとつお願いしていいですか」
「お願い? なに?」
「手をつないでも良いですか。姉からは手もつながなかった関係って聞いてるけど、本当ですか?」
「ああ、夜に二人で歩いていて、抱きしめようとしたら平手打ちをくらってね。「人妻にそんな事をする男になるんじゃないよ!」と怒られた。ま、この話は聞いてるかもしれないけど」
「じゃぁ、ひとつだけ私、姉に勝てるね。先輩の嫌いなリケジョなのに」
と座席に乗せた手を握ってきた。
「もう一つ勝ったかなぁ、最初にグリーン車に一緒に乗った彼女ですよね私」
「彼女かどうか知らんけど、それは事実だな」
「それも姉に自慢できます」
「お姉さんに伝える時に「10倍お姉さんの方が好きだった」と言ってたとも伝えてくれるか」
「本気ですか?」急に握りしめる手が冷たくなった。
「嘘だよ。お姉さんと付き合っていた時間の2倍以上君と居るな。好きにならなかったのが良かったのかも。俺、一回でも君の事を好きだって言ってないよね」
「言ってくれてない。嫌いとは何回も言われた」
「そうだな(今風のオホーツク方言で言えば「そだねぇ」かな)。お姉さんに伝えてくれるかな。「あの時から会った女性に好きだって言えない人間になってしまった」って」
「それって、先輩は私が好きなの」
「それ以上言わすなよ。あ、旭川の街に入ったみたい」
「先輩、旭川で途中下車しませんか。駅に姉が来ていると思います」
「君の何時もの勘違いだなぁ。だからリケジョが好きになれない。理路整然としてるけどハートが無いよなぁ。俺にとって、お姉さんは過去の人。君は今の人なんだ」
「そうですか、でも、その「今の人」もこれで別れですね。最後に一緒の列車(北海道では決して「電車」と言わない)に乗ってくれて良かった」
「お別れかなぁ。お姉さんにもう一言伝えてくれるかな。「あの後に、変なリケジョ志向の天使が僕の所に来たよ」って」
「それは私の事?」
「もう、いいじゃないか。それに手を放してくれよ。汗ばんでるぜ」
もう一回強く手を握りしめてから手を放してくれた。
 旭川で列車を降りる窓際の席のストレート彼女が席を立てるように通路に立った。席を立った彼女は網棚から自分の荷物を降ろすと席に置いて抱きついてきた。あまりに抱きしめる力が強くて驚いたけど「よせよ、また嫌いになるぞ」と抱き返しながら言った。
「ありがとう。私も先輩と同じ気持ちになれた、先輩の事、大、大、大っ嫌い。それが解ってうれしい」と泣きながら旭川で列車を降りて行った。

リケジョの話「再開」
実は、翌年の札幌雪まつりにアルシュビル(当時はエイトビル)の地下の吉野家で牛丼を食べたのがこのストレート彼女なんです。
「君は僕の事を「先輩」としか呼ばないなぁ。アナタとか君と呼んでくれよ」と言ったら「先輩を一番好きなのはそれが原因かどうか別にして離婚した姉でしょうね。私は姉の為に「先輩」と呼ぶの。どうなんだろう、姉より好きになってはいけないんでしょうね妹として」。『2番じゃ恋愛は出来ないんだぞ』とは言えなかった。
「それと、先輩、旭川の駅で降りなかったですよね。姉が待っていたんですよ」
「知ってたよ。でも、君と一緒にお姉さんの前に立てないだろう」
「私、泣きながら目を真っ赤にして迎えに来てくれた姉に「降りてくれなかった」と言ったら、姉が「アイツ、大人になったなぁ」と言ってました。それくらいお互いを解り合った関係だったんですね」
「解りあってねぇよ。君が俺を「先輩」と呼ぶように、お姉さんは俺の先輩なんだろうな。昔、高校の彼女が(あ!)」
「どうしたんですか?」
「自然に出てしまったなぁ。君が知らない俺の昔の事さ」

 何で、あの時に「高校の彼女」って言葉が出たのか解らない。ただ、ストレート彼女にも大人になってもらいたいって事で思い出したのかもしれない。
「高校の彼女」は立派だったぞって比較から言ったのかもしれない。まだ、先輩で尊敬するミス潮陵ってリケジョのイメージが残っていたのだろう。
 その後、リケジョのストレート彼女は旭川で就職した。私は「高校の彼女」って言葉を使ったことが解らなかった。その言葉を使ったのはこの時以外に無かった(実は、もう一回有ったのだけれど)。たぶんリケジョって共通項で言葉が出てきたんだろうなぁ昔はリケジョって希少価値だったから。

それにしてもひどいよなぁ。
知らないとは言え姉妹と付き合うなんて。
 姉の彼女は詳しくは書けないけど北見の夜の街を仕切っている感じで初めてダンスホールにも連れて行ってくれた「また、新しい男友達出来たのか」って回りに言われて「ま、そんな感じかな」と私を引きずり回していた。
 妹のストレート彼女はそんな時から1年以上過ぎて忘れていた時に突然アパートのドアをノックして現れたのだけれど、思い出すと性格が似ている所があった。
 加えて北見工業大学の学部は別だったけどリケジョ(屁理屈好きの)だった。
 姉の事は別にしても私は彼女の事を好きだったのかもしれないけど、実は初めての「年下の女の子」との付き合いだった。
 今まで書いた彼女は全部「年上の女の子」だった。しかもリケジョが多かった。
 高校の彼女(ツンね)に言われた「皆が私と同じじゃないのよ」って言葉の意味に気が付かなかった。あの倶楽部活動の新人のリケジョ候補の女生徒参加事件も同じ。
 女性に甘えることは出来ても、受け止めることが出来なかったからだと彼女(ツンね)は見抜いていたんだろうなぁ。当時はそこまでの人生経験無かったからツンの彼女の言っている意味が解らなかった。ストレート彼女には悪かったけど、すごく勉強させてもらった。
 ま、その傾向は以後も続くのだけれど、一つ解ったことがある。
 リケジョは優しさがあってこそリケジョなんだってこと。理路整然(屁理屈)も大切だけど、やはりハートが欲しいよなぁ。ま、私は基本的にハートしか見てないのだろうけど(苦笑)。
 実は何もなかったから続いたのかストレート彼女とは復活して年賀状とかの手紙のやりとりが始まった。
 「姉も再婚して一児の母です」とか「私もそろそろ姉のようになるかも」とか手紙が来てた。で、変な勘違いで私の結婚式の招待状を送った(馬鹿丸出しですね)。
「おめでとうございます。お別れの手紙、受け取りました。私、姉に遠慮しなければ別な人生があったのでしょうか。それを今の先輩に聞くのは愚問ですね。だって、先輩はリケジョ嫌いでしたものね。これで本当のお別れなのかなぁ。それより、旭川駅で別れてもう会えないと思っていたのに、私が出した「雪まつりに行きたい」って葉書(送るの相当悩んだんですよ)に返事をしてくれた時を思い出すと嬉しかった。
だって、私たち(って言ったら今は怒られますね)大嫌いの関係でしたよね。何故あの時に「来ればぁ」って返事をくれたのか、先輩との出会いの不思議を感じたんです。そして、あのボロ(失礼)アパートで最初に会った時を思い出します。そして2年も付き合ったのに最後の最後に列車の中で初めて先輩がコクッテくれたことも嬉しかったです。
 私これから一生、札幌雪まつりのニュースを見ると吉野家の牛丼を思い出すでしょうね。先輩はデリカシーの無いシトなんです。悪い思い出を私に植え付けたんですよ。
 私も先輩と同じく近かぢかゴールインします。あ、スタートラインか。「先輩、幸せになってください」私も先輩との思い出を忘れないで幸せになれそうです。普通の女の子は過去を捨てて幸せになるのかなぁ?(姉を見てますからねぇ)
 私、しっかり過去を受け止めてます。先輩はもしかして最初から姉の妹だなと感じてたんじゃないですか。詮索はしません。ただ、最近思うんですけど「嫌いだ」、「好きじゃない」と言いながら付き合ってくれたのは、たぶん私の行動が心配だったからなのかなぁって。当時の私の写真を見た時に「こんな外観だったのか軽すぎ」と恥ずかしくなることがあります。札幌雪まつりで会った時に嫌いから好きになって欲しいと思ったんだけど、私、話すのが下手でしたね。葉書に返事をくれた時に先輩は私のことを思っていてくれると感じたのに。今一つ、なんか踏み込めなかった。今でも大っ嫌いですか。だとしたら、私の事を好きじゃ無いけど見守る対象と考えて付き合てくれたんですね。それは、私が人生で得た最高の贈り物です(まだ、人生を半分も生きて無いけど)。私の卒業式には招待しないよ。だって、私も大人になっているからね。大嫌い! 大好きな人は沢山いるけど、大嫌いな人は先輩一人だけです。」と書かれていた。
 彼女も「別な所で幸せに出会ったよ」って意味だったんだろうかなぁ。

リケジョの話(頑固なリケジョの職場編(1))に続く



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2019/11/14
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