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「少子化対策」も市町村の選択
市町村の「政策(条例)立案」には不透明な所も多いが、特に「長期計画」が無い。残念ながら組長(市長、町長、村長)が任期が4年で住民の選挙で選ばれるので「長期計画」は難しいって意見もあるが、結構「再選」されて3期12年なんて任期も多い。
全国的に20年も前から「少子高齢化対策」が叫ばれているが、その対策は市町村に置いては「高齢化」に傾斜していたのが現実だ。 自民党を筆頭に市町村選挙(組長+議会議員)では「安定した票」が得られる「長期居住者」向けの「政策」を掲げると選挙で勝てる(当選する)って傾向は選挙の「当選への王道」で、全国各地の使用村での「選挙運動の手法」として用いられてきた。 実は私は1988年当時の「北海道新長期計画(業界では「身長計」と呼ばれていた)」の調査事業(農村と都市の情報交換)を受託し実施しているのだが、この「北海道新長期計画」中に「少子化対策」の項目は無かった。それは「新長期計画立案」は未来志向で「北海道の現実(マーケットリサーチ)」が不備だったのと、当時の横路知事が「未来志向」を打ち出して、次回の知事選挙に向けた「地盤作り」の面が多々あった。 実際に、今(2023年)でも継続しているのは、十勝の大樹町の「航空宇宙産業基地構想」かなぁ。 これは結果として域外から「資金(税金)を得る」って「経済政策」なのだが、成功(しつつある)事例だろう。 他に多くあった「北海道新長期計画」で実現したのは、これくらいだろうか。 我が社の受注した「北風倶楽部(パソコン通信)」は時限事業なので、その後の農業と農産品の消費者との「絆作り」をネット社会に誘導できたので今は「役目を果たした」と思う。 |
組長の決断が「少子化対策」
司法自治体の「政策決定」には組長の判断が大きい。理由には二つあって。
1)組長は議会から責任を問われる(建前)、実際はマスコミ 2)役所の職員は責任を問われない(役人の無謬性) って、構造にある。 いわゆる「役人の「無謬性」(役所の判断には責任を問われない)」だ。だから積極的」に行政運営を行えば良いのだけれど「新しい事」は組長の採決を必要とする。 その中に「異次元の少子化対策」は少く「高齢化対策」が多い。 私は「高齢化対策」は「少子化対策」と連動してると考える。 現在の「高齢化社会を支えている年金制度」は「将来に向けて貯蓄する制度」では無い。制度設計された時代の「未来設計」では「生産者(企業従事者)による高齢者養護(年金支給)」の制度設計だった。だがその「制度設計」は破綻している。 それが「少子化」として現実問題になっている。 労働人口(いわゆるサラリーマン)の時代は昭和30年代(1955年代)に「クレイジー・キャッツの植木等氏が「サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだぁ」」と唄っていた時代だ。 地方から東京への「集団就職」なんてのも話題になった。 昭和の「団塊の世代」が都市にあふれ、産業が「拡大、拡大」をしていた時代だ。 その時代背景から成功した制度なのだけれど「年金」制度は昭和17年から実施されている。実際に「受給者」が発生した「昭和29(1954)年改正」で現在の「原型」出来た。 それ以降、先に書いたように「サラリーマン時代」で、特に「厚生年金」は企業が雇用者の半額を負担する制度になって、年金会計の「収入」はウナギ登りになる。 ただ、最近は給与受給者の負担も支給額の8%になって企業も同額の負担なので支給額20万円では1万6000円も「天引き」される。企業も同額を負担することになる。 これが「異次元の少子化対策」の限界だろうなぁ。 基本「サラリーマン+雇用企業からの徴収」って昭和30年代の制度設計が限界に達している。 その原因は「少子化だ」と岸田総理大臣は言うが、完全に財務省の代弁だろう。 「防衛費(国防費)」も同じで国家の「財源」を「増税」に行きつくのは問題がある。 「時代に沿った律令制度」を実施するのが「政治の責任」だろう。 昭和30年代(1955年代)では、今は無いのだから。 |
世代は何年を指すのか
先に「北海道の音更町の帯広市のベッドタウン化計画」を書いたが、市町村の町制計画策定には「市町村の人口構成を分析して「市町村年齢」の把握」を行う必要がある。
「結果、少子高齢化で衰退」とあきらめてしまうのが当然との意見が多いが「後期高齢者」の分布を市町村で比較すると、そこに差がある。 私は介護保険の制度設計の「実証実験」に携わったのだけれど「当時(1995年頃)は老人病院への「越冬入院」が常識化していて「近隣の市町村から住民票を移して「老人病院に入院」ってのが当たり前に存在した」 そこで、私なりに調査事業とは別案件なのだが得たデーター分析してみると当時の「老人病院」が有る市町村では人口が増えてはいないけど「減少率」は低かった。 これは「越冬入院」移行に住民票を移さないのが原因と考えられる。 日本の人口分布はそれこそ「異次元の」都市集中を促進してきた。そのために産業、特に「商業」の都市集中が加速された。 実は市町村の「長期計画策定」に向けて大切なのは「市町村の世代分布計画」を立案することだ。 その「長期計画策定」は1世代、つまり30年の長期で考える必要がある。 世代交代が進むのは30年のスパンである。この単位で「長期企画」を任期4年の組長(市長、町長、村長)が見直しで再構築すべきだろう。 例えば、私は北海道の小樽市出身なのだが、時の小樽市長は当時、人口30万人だった札幌市が最後の「村の合併(東手稲村)と合併した。当時に小学生だったが、小学生の私にも「札幌に負けるな」が政策だった。そのために札幌の「商業施設(当時は「百貨店」)の小樽出店を阻止していた。あの時に「ベッドタウン化」を打ち出していれば今の石狩市のようになり、JRも高速道路も整備されただろう。その企画は当時の石狩町に奪われ、現在は人口が増えて石狩市になっている。 もし「小樽市に長期計画があったら」。歴史にifは無いが、30年先(1世代先)を計画するのは市町村の大きな課題だろう。 「異次元の少子化対策」は、「市町村の降機計画」がベースになる。 何故ならば「市町村は住民に一番近い「現場主義」の団体」。30年先の市町村を描く能力もある。 少子高齢化対策に限らず、市町村職員は30年先のビジョンを作って住民に公開すべきだろう。 「高齢化が進んでどうにもならん」って市町村が多いが「爆発的な都会集中」が限界に来ている現状を考えると「若者誘致策」が工夫のポイントだろうなぁ。 |